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5話

…まさかいきなり復讐のお願いをされるとは予想してなかったぞ。

自己紹介もしてなかったのに。

あの感じだと余程酷く恨んでるかもな。詳しく事情を聞かなきゃならないことがまた増えたな。

まぁとりあえずは落ち着かせてそれから断るなり、なんなりしますか。

ここで安易に引き受けちゃうと場合によってはこのダンジョンの総戦力を超える怪物と戦わなくちゃならなくなる。

幾ら美少女の願いとはいえそんな事態は避けなければならないのだ。



「すいません、少し事情を…」


少し事情を聞きたいのですが、と言いかけたが途中で辞めた。


だって見るからに彼女は寝ちゃってるし。


いやー、これは初パターンじゃないの?

復讐の依頼して直ぐに寝るという展開は考えてなかった。

困ったもんだ。


はぁ、まぁ1人で危険な場所を歩いたのが余程疲れたのだろう。

そう考えることにしよう。


「彼女を頼む。念のため24時間体制で監視しといてくれ。」



「了解。」



医療担当の者に敬礼されながら俺が医務室をでると鈴木一佐が待機していてくれた。



「何か起きたか?」

「いえ、今回はダンジョン外に展開する部隊について話したいと思いまして。」

なるほど、そのことか。



盗賊団を撃退した後に隊員達から聞いたのだが、ダンジョン内の戦闘要員が多すぎるとのことだ。そこで鈴木一佐と相談した結果、ダンジョンの外に一個中隊を配備することにしたのだ。

ダンジョンの外での殺傷でもDPは入手出来ることが分かったので俺には何も反対する点がなかった。

確か展開させる部隊については彼女に一任したはずなのだが…。


何か問題点でもあったのだろうか?



「話したいこと?」


「はい。戦闘中隊の他にも偵察用の部隊を展開させるべきかと。今の我々には情報が不足しており、このままでは戦う前から負けることにも繋がりかねません。御一考願います。」


偵察用の部隊、か。鈴木一佐の言うとおり確かにそろそろ必要かもしれないな。

いざという時は各種の車両やヘリを制作すれば良いが、それではどうしても味方の損害が大きくなるし、

何より制作が間に合わなかった時が悲惨だ。



よし。償還するか。


「『クリーチャー』」


『クリーチャー』の償還画面を開くと、以前とは幾つか異なる点があった。



1つ目は『モンスター』や『アンデット』のカテゴリー自体がなくなっているということだ。今はそれらの代わりに『車両』や『ヘリコプター』といったカテゴリーが出来ている。



…過去にモンスターを償還出来ないダンジョンがあっただろうか。

相変わらずファンタジー色の無いダンジョンである。



2つ目に変わったのは『ランダム』だ。今までは完全なるランダムだったが、バージョンアップしたものだとある程度は限定出来るみたいだ。

例えばの話、強襲系の部隊に限定して『ランダム』に償還を行ったら、強襲系の部隊以外は償還されない。

どうもダンジョンのレベルが上がったことで獲られた恩恵のようだ。



他にもいろいろと変更点があるのかもしれないが大きな変更点はこの2つだ。




俺は『ランダム』から偵察部隊を償還することにした。

償還を選択すると凛達の時と同じく目の前が真っ白になり、小隊規模の部隊が償還された。


今回も(何故か)女性が多いが気にするまい。



すぐさまウィンドウが表示されどんな部隊が償還させたかを伝えてくる。



<New>海兵隊武装偵察部隊が償還されました。現代の規模は一個小隊で、ダンジョンのレベルに伴って更なる部隊の償還が可能です。





何で海兵隊の部隊にこんなに女性が?とか、陸自の次は海兵隊とか節操ねぇ、とかは今さらなことである。

既に散々やらかしているという自覚はある。





…まぁ、まさか世界最強の偵察部隊が償還されるとは思っていなかったが。



ウィンドウを閉じると隊長らしき隊員(また女性)が声をかけてきた。



「失礼します。私がはこの部隊を率いるクレア中尉です。部隊の配置のご指示を願います。」




どうやら今回の隊長も美人かつしっかり者というキャラらしい。



「よろしくな、クレア中尉。早速で悪いが君たちの部隊にはダンジョン外での偵察任務について貰いたいと思う。展開後は先発した部隊の指揮官に従ってくれ。」



「了解しました。」



よし、これで偵察部隊の件は大丈夫だろう。


次は制作が半ばとなっていた機械化部隊の編成だな。




大分DPはかかるだろうが、問題ないはずだ。

この前の盗賊団から得たのがかなり多く、偵察部隊を償還した後もかなり残っていた。



とりあえずは10式戦車3両、AH64-Dを2機、OH-1を一機制作し、AH64-DとOH-1は一機ずつダンジョン外に配置した。

OH-1は優秀な偵察ヘリだがそれでも撃墜されたりするリスクを伴ってしまうので、高度から偵察を行えるグローバルホークなどを制作したかったのだが、流石にそれはかなわなかった。


グローバルホークを作れるようになるまでは特に頑張って貰おう。


まだ時間はかかるかもしれないが、ゆくゆくは衛星とかも制作出来るかもしれない。




まぁまだダンジョンは始まったばかりだ。

気長にいこう。

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