タイトル未定2025/11/24 16:47
佐藤順平
会社からの帰り道、ふと気が付いたら知らない道にでていた。
見慣れたコンクリートの道路から、石造りのレンガが敷き詰められた異界の地だった。
異世界に転移してしまったようだった。最初は右も左もわからず、言葉も通じなかった。でも、ここの街の住人はとても親切に俺の世話を焼いてくれた。人と人のかかわりが薄い都会ではあり得ないことだった。いつの間にか乾いて冷えていた心が温かくなっていく。
あれから一年ほど経っただろうか。俺はここの街‐クリサタウン‐の衛兵として働いている。重いシルバーの全身鎧を着て街中を練り歩く。頭兜も被っているから視界が悪い。
言葉もある程度覚えてきた。まだわからない単語はあるけど。
学んでいくうちに知ったのだが、異世界からの転移者は時々現れるらしい。といってもここ50年ほどは無かったとのことだ。
「おやジュンぺーじゃないか、ここでの暮らしには慣れてきたかい?」
「ばあさん…。おかげさまでなんとかやっていけてるよ。いつもありがとう。」
頭兜を外しながら振り返る。後ろから声を掛けてきたのは、ばあさん‐佐藤たま子‐ 50年前に転移してきた日本人だ。ばあさんは転移してきた俺に言葉やこの世界のことを教えてくれた優しい人だ。
地球が恋しい時もある。でも、一年過ごすうちにここでの暮らしも悪くないと思ってきた。これからも、この街で平和に暮らしていけるんだと思っていた。あの勇者一行が来るまでは。
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「ジュンぺー…?もしかして。」
「順平兄さん!俺のこと覚えてる…?ほら、8年前の近所に住んでいた宗ちゃんだよ…?」
「兄さんは、俺のこと子供だって思ってるんだね。俺は兄さんのこと、どう思ってるかわかる?」
執着最強スパダリ勇者×年上無自覚ノンケお兄さん




