⑩華麗な推し生活
最終回です。
推し生活を始めてから2年後
俺は今、武道館の前に立っている。
本日シェリータウンは武道館で初ライブを行う!
しかもバンド編成で一流の奏者達が集まったているそうだ。
シェリーしか興味ないから全然知らないけど⋯⋯。
この2年でブログの収入は黒字に変わっていた。
観光や御当地グルメ、シェリータウンだけではなく出来ることを増やし信頼を積み重ね案件を貰えるほどに成長した。
俺の活動は少しは彼らの力になれたのだろうが?
「私が一緒でいいの?」
隣には落ちいた雰囲気に色気を感じる美女になったミサの姿。
推し活に寛容な彼女はずっと見守ってくれていた。
「もちろんだよ、今日という晴れ舞台は愛する女性⋯⋯ミサと見届けたいんだ」
何も言わず繋ぐ手をギュッと握るミサ。
俺は今日という感謝を伝えるためにも先行物販でチェキ撮影券を手に入れる為に列に並ぶ。
★
いつもならトモの周りをオタク達が取り囲み声を掛けるのだが
「トモさんと女性だ⋯⋯」
「恋人いたの?」
ミサが居るため遠目から見ているだけだった。
アレだけ全力でシェリータウンを推しているトモにパートナーが居るの信じられず二人の醸し出す雰囲気に一歩踏み出せないでいた。
彼らはリア充が苦手だからだ。
声を掛けれないから憶測だけが一人歩きする。
恋人?
パパ活?
同伴出勤?
娘説などなど
トモの知らない所での拡散しトレンドに入る勢いだ。
★
「ちょっと皆これ見て!」
エゴサーチしていたルカがメンバーに情報を共有する。
「まぁ!」とカレン
「彼女かな?」とシオ
「見覚えあるけどモデルかな?」とクルミ
「トモさんもやるねー」とリックん
「プロレスラーでも無いくせに生意気!」とルカ
「ツッコミづらいのやめて!」とカレン
この情報で不思議と緊張が解けていった。
★
武道館に初めて入るが縦長の印象だった。
中心を囲んでいて試合をどこでも観戦しやすい作りだと思う。
コンサートやライブだと少し不便かもね。
ライブが始まり大物の風格ある人がギターを奏でている。
素人でもスゴイと分かるテクニックだ。
そこへリックんがギターを持って現れ共演!
ギターって心に響くんだね。
それが終わるとドラムの爆音がしてメンバー登場し
「武道館から愛溢れるぜー!!」
リックんの言葉でライブスタート。
生バンドだからって何が違うのか分からなかったけど迫力と音が身体に染み込む感じはいつもと違う!
全ての楽曲の音で全身マッサージされているの感覚だった。
★
本当に素晴らしかった!ずっと応援して良かった!
この気持ちを本人に伝えたいとリックんの列に並び順番が来る。
「お疲れ様です、ライブ最高でした!」
例をした。月並みの言葉しか言えない自分が憎い。
「ありがとうねトモさん⋯⋯その人彼女?」
優しい眼差しで尋ねる。
「ええ、そうですよ美人でしょ?」
そう発言すると
「さすがはモテ男!」
「僕たちが聞けないことをスマートに聞くって!
」
そのあとに歓声と拍手おめでとうコールが始まる。
俺に?困惑していると
「トモトモの活動は愛された証拠だよ」と腕を触れた。
すると顔見知りのオタクが
「オフ会しましょうよ!
彼女さんと一緒なら布教活動しませんよね?
二人の馴れ初めを肴に飲ませて下さいよ!」
俺はミサを見ると彼女は小さく頷いた。
再び歓声が上がるとシェリーと俺、会場が一体になった気がした。
End
この物語は清竜人25のファンの私をモデルに推し生活書いたら面白そうと思ったのが始まりでした。
私はアイドルオタクと言うより清竜人25しか興味無かったのでシェリータウンは彼らがモデルです。
シェリーの由来は劇中で語りましたがタウンは清竜人TOWNから貰いました。
元々短編のつもりで書いてました。
ラストは初期に決まっていたのでそこに向う形で書いてました。
ミサと言うキャラが生まれてラブコメに変更し彼女をどうコントロールしてラストに向かうのかが焦点の作品になってしまいました。
でもそれで良かったのかなと
読者の皆様はわかりませんが私は最後まで書けて満足です。
また思いついたら書くのでヨロシクね