第三会場 白百合の咲く場所で
ざっくり感想
えーっと、男子校なんだよな？男子校で、こいつら男子高校生なんだよな？？？っていう疑問が常に思い浮かんでしまったのです、申し訳ない。
いやうん、ギャグコメディに全力で振り切っているのは解るのですが……。非常に申し訳ないですが、俺の好みではなかったので、ちょっと合わなかったです……。
設定は面白いと思うんですが、文章ではこう、「男子？」って言うのがイマイチ見えてこなくて……。勿体ないなぁと思ってしまいました。ギャップ萌えがもうちょっと欲しかったです！
会話テンポは良くて、マイペースぶちかます主人公と、ツッコミ不憫系と、流されつつも一緒に楽しんじゃう系というトリオのバランスは大変良いと思います。あと顧問の先生元気だな。面白すぎるだろ。
ただ、これ、書き出しとしては、引きが弱いというか、ここで終わってません？ってなりました。勿体ない！とても勿体ない！
好きポイント
ウミ、頑張って生きてくれ。めっちゃ苦労してるのわかるけど、君のことはとても好きです。頑張って生きて欲しい。
テンションで読ませる作風は嫌いじゃないし、勢いで読めるのは良いと思います。楽しいし。
良かった点
キャラの個性が確立されている。会話文で誰が誰なのかちゃんと解るのは良いと思います。
読みやすい文章。上記と合わせて、するりと読むことが出来るのは素晴らしいと思います。
改善案
地の文をもう少し増やしてみませんか？全体を通して会話文が多いので、彼らの行動がちょっと見えなくなってる気がします。何をしているのか地の文でもうちょっとあればと思いました。
１話に全部詰め込んでいるのが勿体ないので、間を膨らませて数話に分けると良いかと思います。この終わりだと、短編として完結している感じなので、次話が気になる率が低いと思います。なので、特訓中の部分をもっと膨らませて、お話を長くするのはどうかと思いました。
あとは、口調や呼び名の問題のせいか、「彼らが男子高校生である」というのをうっかり忘れそうになります。もしかしたらそれは狙ってのことかもしれませんが、せっかく男子高校生がアイドルで学校起こしというネタを使うのならば、そこのギャップを見せないのは勿体ないと思います。
それと、冒頭は主人公の一人称で、それ以降は三人称の体裁を取っているようですが、特に問題がないのならばどちらかに統一する方が良いかも知れません。もしくは、視点変更が入るならば記号を使って解りやすくするか、別の話にしてしまうか、ですね。
作品分析
廃校寸前の男子校で、男子高校生がアイドルやって学校起こしを頑張る話。ギャグコメディ全振りのノンストップ系。
キャラのテンションとノリと勢いで読ませる系のコメディ。ギャグとして読むならば特に問題無く楽しい。
ただし、口調や呼び名の関係から男子高校生であるということを忘れそうになるので、一瞬こんがらがってしまう。
オチまできっちりついている系のコメディだが、短編としてまとまっているので、書き出しとしての引きは若干弱いと思う。
