第二ボタンの代わりに
最後のチャイムが鳴り、私は一目散に先輩の元へと走った。
「先輩、第二ボタンください!」
「ごめん、もう渡しちゃってて」
その代わりにと、先輩は自分の名札を私に渡してくれた。
「これなら、この世にひとつでしょ」
「……そ、そうですね」
その時、どこからか先輩を呼ぶ声がして、先輩は軽く微笑みながら行ってしまった。
私の手の中には、使い込まれた先輩の名札。
私の名前は石井桃子。先輩の名前は石井貴博。
悪い気はしなかった。
最後のチャイムが鳴り、私は一目散に先輩の元へと走った。
「先輩、第二ボタンください!」
「ごめん、もう渡しちゃってて」
その代わりにと、先輩は自分の名札を私に渡してくれた。
「これなら、この世にひとつでしょ」
「……そ、そうですね」
その時、どこからか先輩を呼ぶ声がして、先輩は軽く微笑みながら行ってしまった。
私の手の中には、使い込まれた先輩の名札。
私の名前は石井桃子。先輩の名前は石井貴博。
悪い気はしなかった。
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。