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第149話 「まずは話を聴いてみよう」

 地上から僅かに感じていた魔獣の力が消滅した。バリュフの方もちょうど決着がついたみたいだ。


「さ、寒いよ~!それに…お腹がヤな感じ」

「せ、生徒会長!今の戦いで要塞の一部システムがやられたようです!それと冷たい物を食べていた人達が不調を訴えています!くちゅん!」

「ならばまず浮遊システムに異常がないか確認だ。せっかく勝利したのに、墜落しては全て無駄になってしまうからな。それから薬と温かい料理を準備だ。みんな、よくやったな」


 ソウルフリーズを発動するために、ハンターズの女子達は色々と無茶をした。

 極寒の中で冷製料理を食べ続けていたチームは…ご苦労様です。


「あーあ…終わると呆気ないね」

「だな…なんとか勝てて良かった」


 姉であるショウコと別れを終えたサヤカは、ジンと手を繋いで天上のアノレカディアを眺めていた。

 さぁて、バリュフが帰って来たら勝利の宴だ!魔法の杖で色んな料理を用意するぞ!


「光太、まだ元気だよね?僕の杖貸すから、料理出してよ!………どうしたの?」

「それぞれが恐ろしい力を持った魔獣人は、どうして一斉に攻めて来なかったんだろうって…そしたら俺達に勝てただろ?それに見逃されたりもした…そこが気になってさ」


 確かに…メンバー同士の性格が合わないとかチームワークの問題はありそうだけど…


 もしかしたら今まで戦った魔獣の宿主は、誰も殺しをしたがっていなかった…力に溺れていたけど、心の底には優しさが残って…とか。


「なんでだろうな?」

「…なんでだろうね」


 そんな考察で納得するような光太じゃない。この話は適当に流しておくとしよう。


「それで料理だっけ?何食いたい?」

「バスマティの焼きおにぎり」

「誰だよバスマティって」


 あぁ、激しい戦いだったから凄くお腹が空いた。何でもいいから食べたい。

 それにしても氷の超人モード堅氷が発動出来て良かった。

 初めてなってからそれまでノータッチで、今回ぶっつけ本番だったからな…


 炎の魔獣人だった天音と戦った時には烈火が。最初にショウコと戦った時に堅氷が目覚めた。

 烈火の時には僕と光太は燃えていて、堅氷の時には二人とも凍えるような寒さの中にいて変身が出来た。

 自分の能力なのに分からない事だらけだけど、様々な条件が整った時、僕は新しい超人モードになれる感じなのかな…


「なんか難しいこと考えてるだろ?ほら、焼きおにぎり」

「ありがとー!いただきます!」


 能力について考えるのはここまでにしよう。

 僕は魔法の杖で用意してもらった焼きおにぎりを頬張った。




 冷えた身体を暖めるために要塞の中へ移った。光太は周りの女子に引かれるくらい怖い形相で、僕の隣から離れなかった。


「飼い主以外に心開かない犬みたいだね…」


 激しい戦闘があった後だが、要塞の浮遊システムに異常は発見されず、その他の復旧作業はすぐに終了した。


「それじゃバリュフ回収してくるよ」


 ノートはスーツを三角形の翼に変えて地上へ向かっていった。

 魔法のスーツ…正直羨ましい。アンチウィザードで無効化されなかったし、どんな素材が使われているのか興味がある。


「…そうだ光太!食事の用意!温かくて体力回復が出来そうなやつ!」


 光太が今持っている魔法の杖ミールフード・ワンド。魔力を消費してもらい、これで身体の温まる美味しい料理を並べてもらおう。


「あ!それって料理出せるやつじゃん!」


 光太が杖を振ろうとした時、サヤカ達が食堂に入って来た。彼女達もお腹を空かせていた。


「カレーライス!ハンバーグ!ステーキ!うどん!焼きトウモロコシ!…あぁ疲れた…」

「ちょっと光太、みんなで食べられる物にしなよ。おでん…すき焼き…チーズフォンデュにチョコフォンデュあと、全員分のマンガ肉も!」


 一人5品ずつ出してから交換。それを繰り返していき、食堂に並んでいた長テーブルには沢山の料理が並んだ。


「…全部食べきれるかな?」


 食事の用意が出来たので、早速要塞にいる人達を呼び集めて食べさせた。

 よほど寒かったのか、みんな掻き込むように料理を食べていた。


「私達、来れない人達に配ってくるね」


 サヤカ達は料理を乗せた配膳車を押して出ていった。


「こっちの肉なくなった!おかわり!」

「あの~!ドライカレー出して欲しいんだけど~!」

「烏龍茶をお願いじます!このままだと太っぢゃいます!」

「オデ…出ス…料理…」


 そして光太は料理を出し続けた。変換する魔力は既に残っていないようで、今は体力など身体に溜まったあらゆるエネルギーを消費していた。


「ガリガリだね」

「出スダヨ…料理…残サズ…食ウダヨ」


 なんで訛ってるんだよ。

 どんどん細くなっていく姿が見るに堪えなかったので杖を奪い、栄養バーを出した。


「お食べ」

「ヤッタァ…イタダキ──」

「よく味わうといい。これがお前達の最期の晩餐となるのだからな」


 どこからか声がした途端、要塞内で警報音が鳴り響いた。食事に夢中だった女子達は切り替えが早く、一斉に椅子から立ち上がりホルスターから拳銃を抜いた。


 この要塞のどこかから魔獣の力を感じる…近くにいるのは分かるけど、正確な位置は分からない…

 ここまでの接近をどうして許してしまったんだ!勝利した直後だからって気が緩みすぎだろ!


「光太、ほらしっかり!敵がいる!」

「おじぎり…ハッ!?」

「俺はお前達を殺すことに躊躇はしない。いや、むしろ正しいことだと信じている」


 この声は魔獣人の一人、ニックルだ!まだこっちは戦いを終えたばかりで満身創痍だっていうのに…いや、だから攻めて来たのか。


「ユニークスキルで姿が変わるやつだな。策はあるか?」

「これまではなかったけど…今の僕達には堅氷がある!」


 ニックルの進化の仕組みは分からないけど、生物的な能力ならば凍るような低温にはきっと弱いはず…


「光太!超人モードだ!」

「気合い入れてくぞ!」


 光太がミラクル・ワンドを掲げる。すると僕の身体に変化した。角が氷に変化し、髪は蒼くなる。氷の能力を持つこの姿の名前は、超人モード堅氷だ。


「冷気レーダーで敵を探る!…ホオォォォ…」


 口から冷たい息を吐き流し、要塞の室温を一定にまで下げた。排出した吐息は魔力で生成された特種な物だ。この10℃の吐息が温度が異なる物体に触れた途端、僕に感触として伝わってくる。


「さ、寒い…」

「みんなで集まって暖をとろう」

「仲間が弱ってしまうからあまり長くは続けられないな…」


 背後から感じるこの熱量は女子達だ。寒さにやられないように1ヶ所に集まっている。食堂を出るとすぐそこにまた一人…手には銃を盛っている。これも仲間だ…


 要塞にいる人達はこんな時でも冷静で、全員動きを止めて集まっている。つまり怪しい動きを見せる熱源があったら、それがニックルというわけだ。


「俺は進化したことで恒温動物と変温動物、その両方の力を備えた生物となった…現在の体温はジャスト10℃…付け加えて、今は毎コンマ秒ごとに体色を変えて、透明になったように錯覚させているわけだが…どこにいるか分かるかな?」

「ナイン、声はこの部屋からだ!」

「分かってる!」

「寒さに弱いヒトは体温が33℃になると幻覚を見る。そして丁度30℃で意識を失うようだ。だが俺は今、体温10℃のままこの食堂を歩き回っているぞ…おや、この鍋に入っているのはミネストローネか」


 ピヂュンッ!


 能力に過信して長々と語っていたせいで居場所を漏らしたな!鍋がある位置に氷の槍を撃ち込んでやったぞ!


「危ないな…全ての動物が生まれ持っている危機察知能力。これが進化して未来予知能力になっていなければ、その槍をかわせなかっただろうなぁ」


 ニックルのユニークスキルは運動機能だけじゃなくて、そんな脳のレベルまで進化させられるのか!?


「ナインちゃん!部屋全体を凍らせて!」

「そんなことしたら君達まで巻き添えになるぞ!」


 光太だったら巻き込んでも大丈夫そうだけど、普通の女の子達では寒さにやられてしまう!


「構うな!やっちまえ!」

「調子乗んな黒金!」

「ナインちゃん、そいつの口凍らせて!」


 光太め、絶対そう言うと思った!本当に最低だ!


「俺はここにいる人間全員を皆殺しにするつもりだ。どうせ全員殺されるぐらいなら、仲間を犠牲にして攻撃した方が良いんじゃないか?」

「そんな挑発には乗らないぞ!」


 ミラクル・ワンドには僕と光太を繋げる力がある。そして今、彼の精神に向けてメッセージを送った。

 後ろを向くと、ニヤけた彼と視線が合った。返事もしてきたので、無事に作戦が伝わったようだ。


「おいニックル!お前は誰の知り合いだ?」

「なんだいきなり?」

「これまで戦って来た魔獣人達には必ず面識者がいた。お前は誰の知り合いだ!」


 作戦の第一段階。敵を油断させるために、光太は会話を切り出した。


「俺はお前達学生に知り合いなどいない。そもそも日本人ではないからな」

「憎む知り合いもいないなら俺達を襲う必要はないだろ!なのに何故攻撃してくる!アンに弱味でも握られてるのか!」


 彼にしては理性的な会話だ。もっと暴言を飛ばすのかと思っていた。


「そうか…ならば話さなければならないな。シャーラルの歴史を」

「ナイン、今だ!」

「待って。まずは話を聴いてみよう」


 もしかしたら、根は良い人なのかもしれない。心を通じての会話で光太にブレーキを効かせ、僕はニックルの言葉に耳を傾けた。


「シャーラルの説明をしなければな。この単語を知っているか?いや、知るわけもないだろうな。現代ではキリスト教と呼ばれる文化と同じ時期に誕生した宗教の名であり、本来はこのシャーラルが世界に広まるはずだった」


 ニックルはその宗教の信者なのか?話の流れからしてきっとシャーラルというのはキリストとの啓発競争に負けてしまったんだろうな。


「キリストの教えは本来シャーラルでの考え方だった!しかしあいつらはそれを真似て、まるで自分達の物のように世界へと発信した!そしてシャーラルはキリストの過激派によって社会から抹消。歴史も残さずジェノサイドされたんだ!」


 ずいぶん昔の話みたいだけど、そんなことがあったんだ。歴史から消されたってことは、よほど都合の悪い話だったんだろうな。


「じゃあなんだ?お前はその時代に死んでからアンに身体をもらうまでずっとこの世を彷徨ってたとでも言うのか?未練がましいな。死んだら素直に成仏するべきだと俺は思うけど」

「俺はれっきとした現代人だ。歴史から消されようと、シャーラルは静かに生きていた。ある日現れた異界の魔女、アン・ドロシエルは居場所のない俺達に新天地の存在を教え、そこへ導いてくれた」

「まさか…アノレカディア!?」


 アンはアノレカディアにシャーラルの人達を連れて行ったのか!?


「その無限の世界に俺達は感動した!そして思った!この地球に住む生命全てはアノレカディアへ旅立たなければならないと!汚れきった現世で凝り固まった宗教感を持った人類を異界へ旅立たせる事で救済しなければならないのだ!」

「それじゃあお前は…全人類を虐殺することに──」

「間違えるなよパロルート!救済だ!俺はシャーラルのアイディアマンとしてアンの計画に助力することにしたのだ!」


 分からない!どうしてそこまで救済にこだわる!?どうしてそのために人を殺す必要があるんだ!?

 会話は出来ているはずなのに、こいつの事が何一つ理解出来ない!


「ナイン、ビビることはねえよ。アノレカディアじゃどうなのか知らないけど、この世界には頭のおかしい宗教が少なくないんだ。こいつはその頭のおかしい宗教の信者。まあ、分かりやすく言えば犯罪者予備軍だな」

「日本人の少年、名は黒金光太だな。無神論者なんぞにそれぞれの教徒が抱えている事情など分からないだろうな」

「くだらない事やってないで、帰国して働いたらどうだ?それとも仕事のない発展途上国からわざわざ日本まで逃げて来たのか?お勤めごくろーさんッス!」

「日本では差別が激しいと聞いていたがその通りだな。子どものお前がそんなことを言うなんて…子どもを歪ませた教育に憤りを覚えずにはいられない。先進国だが教育は遅れているようだな」

「しかしまあシャーラルっていうのは遅れてるんだな。人を殺して救済なんて遅れてるだろ?そう思わないか?」

「なら尋ねるが、今ここに病で亡くなろうとしている子供がいるとしよう。子供は熱に苦しめられ、悔しくも治す術はない。お前はどうする?」

「もうすぐ死ぬかもしれないからってその命を摘み取るのか?シャーラルっていうのは随分と過激なんだな」


 そろそろ攻撃をしたいけど、ムキになった光太が口論を続けて次の行動に移ってくれない。

 口喧嘩じゃなく戦いで勝たないといけないのに…


「俺は熱に苦しめられている子供を救うために安楽死させる」

「だったら俺は…奇跡を祈るしかないな。ギリギリのところで治療法が見つかるか、あっさりと治ってしまうか」

「無責任な発言だな。奇跡が起こらなければどうする?」

「その子が死んだところで俺に責任はないからな。その時はその時だ。それで偉大なる宗教団体シャーラル様は?高い料金ふんだくって葬儀でもやってくれるのか?」


 おい光太!これ以上はいいから!僕の作戦に移ってよ!このままだと論破されて君の機嫌が悪くなって上手く戦えないってオチだって!前々から思ってたけど君、レスバに向いた性格じゃないんだからさ!


「それにしてもユニークスキル進化か。変化の間違いじゃないか?成長もしてないのに姿が変わってるって、そりゃあただの変化だろ」

「俺が成長してない…?」

「転生して強くなったところで旧時代的な思想は変わらないまま。その引き締まった身体もアンからの貰い物だろ?心も身体も未成長で、よくもここまでナイン達を追い詰められたもんだ」

「何が言いたい?」

「これだと敵にアドバイスしてしまうことになるけど、このまま戦ったら成長したナイン達に負けるぞ?」

「そんなことは──」

「いいやあるな。お前は姿を消して奇襲に来たみたいだが、強いなら堂々と突っ込んで来たらどうだ?それにせっかく気付かれずに侵入出来たのに、勝利を確信して俺達に話し掛けてしまった。幼稚だなぁ」

「お──」

「おぉッとこれ以上俺と会話してる場合じゃないぞ!まずいぞ!多分サヤカ達もこっちに来る!このままだとただでさえ勝ち目のない戦いがもっと苦しるなるぞ!まずいぞまずいぞ!どうする?」


 グスァッ!!!


 突然、光太の胸に大きな穴が開いた。ニックルの声はしない。


「掴んだぜ、ナイン…」


 しかしそれだけではなかった。食堂のテーブルの上。そこで固まったように動かない魔獣人の姿が現れたのだ!


「お、お前…!!!」


 光太は魔獣を操る能力で、ニックルの中にいる魔獣と繋がることで彼の動きを止めた。

 そしてそこへ僕の攻撃を叩き込む!…その前に!


「超人モード烈火!ボォッ!烈火!炎天火弾(えんてんかだん)!」


 姿を変えてから炎の弾を撃つ。そして10℃の気温に適応した身体のニックルに、高熱の攻撃を命中させることに成功した。


「ウアアアアアア!?」


 炎を消そうとニックルは転げ回ったが、やがて動かなくなった。


「ナイン、大丈夫!?」

「サヤカ!僕よりも光太を!」


 駆けつけたサヤカの回復魔法によって彼は一命を取り留めた。

 これがあるからって、とんでもない無茶をするな…


「ねえ!僕の伝えた作戦と全然違うじゃん!」

「室温を40℃に上げたところであいつが死ぬわけないだろ!直接燃やさないと倒せなかったって!」


 本当は超人モード烈火になって一気に室温を上げてから、ニックルの体調を悪くしてから倒す作戦だったのに…


 しかし最後の魔獣人は随分と呆気なく倒せてしまった。少しモヤモヤするけど、まあ勝てたしいいか。




「そして進化した俺はいつの間にか死という概念すら克服していたようだ」


 ニックルが立ち上がった!?技の火力が足りてなかったのか!?いや、確実にトドメは刺せたはず。それよりも今の言葉は…


「我ながら驚くような回復能力だ。停止した心臓が勝手に運動を再開、焼けた脳が元通りに治っているぞ?」


 それを見たジン、ツバキ、ツカサが各々の武器を一斉に撃ち込む。特にジンのブレードは強力で、ニックルの身体をバラバラにしてしまった。


「どうよ」


 だがそれでも、ニックルは喋るのだ。


「凄い…凄いぞ!俺の身体!千切れた細胞同士が引き合って回復する!潰されても回復するんだ!」

「おい!なんかやべえぞ!」


 そう叫びながらもツカサは攻撃を続ける。極太のロッドに高速回転を加えて射出し、ニックルの身体を磨り潰した。

 きっとこれでも倒せない…ロッドと壁に挟まれたニックルの魔力が高まっている!


「みんな逃げて!」


 サヤカが指示し、ツバキは大きなシールドを召喚。食堂に残っていた女子達は全速力でこの部屋から出ていった。


「クヌンッ!」


 なんだ!?ロッドとシールドが破壊された!盾の真後ろにいたツバキには…骨!?骨が刺さっている!


「いったぁ…!コイツめ!」


 肩から引き抜いた骨を投げ返すツバキ。鋭い骨が向かった先には既に形を取り戻したニックルが立っていた。


「返してもらったよ」


 そして骨を元の場所に戻すかのように、グサリと身体に突き刺した。骨はそのまま吸い込まれていった。


「バ、バケモノだ…」


 スッとこちらに腕を向けた。また骨を撃つつもりだ。


「盾ェェェエエ!」


 ツバキが無数のシールドを並べると同時に骨が発射された。しかしシールドは前の方から音を立てて、次々と破壊されていった。


「オロラム・エンチャント!!」


 しかし最後に残ったシールドは光を纏い、ヒビを走らせながらも骨から僕達を守ってくれた。

 今聞こえた呪文は…


「ギリギリセーフ!でしょ!」


 駆けつけたユッキーが、オロラムで盾に防御力を付与してくれたみたいだ。そのおかげで僕達は助かった。


「ナイスだよユッキー!」

「みんな早く!」


 迎えに来てくれた彼女に案内され、僕達は要塞のどこかへ向かって走り出した。


 まさか最後に残った一人がここまで厄介だなんて…前の戦いの疲れも残ってるのに!

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