望みの実。
僕の望みは、、、?
僕に足が生えてきてほしい事。
僕は、4歳の時に交通事故に遭って両足がないんだ、、、!
だからね、、、!
僕のなくなったところから足が生えてきたらいいのにってずっと思ってるんだ!
義足も、お父さんとお母さんが僕の為に勧めてくれたんだけど、、、?
僕は、それを断ったんだ、、、!!!
きっと、僕の足が生えてくるから!
自分の足で、歩いたり走ったりしたいんだって、、、!
▼
僕の名前は、『島野 亘』10歳になる!
ずっと、何処に行くにも車椅子か、、、?
・・・たまに、電動車椅子も使うかな?
・・・僕だって! 本当は分かってるんだ!!!
足が、生えてくる事なんかない事...。
でも、僕は義足はやっぱり嫌で、、、。
*
そんな時に、、、。
お父さんとお母さんとそして、僕の主治医の先生に呼ばれて。
大切な話があるから、真剣に聞いてね! って主治医の先生が僕に言ったんだよ!
『亘君に、新しい両足が手に入るかもしれない!』
『・・・それって? どういうことなの、、、?』
『亘! 義足じゃない! 本当の足だよ!』
『・・・・・・』
『ドナーが見つかったのよ!』
『・・・ドナー?』
『亘君ぐらいの歳の男の子が事故で亡くなってね! その男の子の両足を亘君
にあげることかな、、、?』
『・・・じゃあ、もうその男の子はいないの?』
『そうよ! 亘に両足を使ってほしいって!』
『ホント!?』
『あぁ、亘は、、、? どうしたい?』
『僕が使っていいなら、、、? 僕は両足が欲しいよ!!!』
『うん! じゃあ~亘君! 手術頑張れるかい?』
『うん!』
『先生! よろしくお願いします!!!』
『この子に、どうか! 両足を、、、!!!』
『分かりました! お父さんお母さん、最善を尽くします!!!』
『お願いします!』
『亘君も、先生と一緒にがんばろうな!』
『うん!』
▽
そして、3日後、、、。
僕は、手術をする事になったんだ、、、!
足には、神経がたくさん通っているから、繋ぎ合わせるのも大変だったらしい!
僕の手術は、10時間以上もかかったんだよ!
そして、、、無事に僕に両足が付いたんだ、、、!!!
手術をした次の朝、僕は目を覚まして、、、。
直ぐにした事は、僕に足があるか? 確認をしたんだよ!
『わーあ! 僕に両足がある!』
『良かったわね、亘!』
【ガラガラ】
僕の主治医の先生が、僕の様子を見に部屋に来てくれたんだ!
『おっ! 亘君、目が覚めたかい?』
『うん! 先生!先生! 僕の身体に足が付いているよ~!』
『手術は無事に成功しました! これから、リハビリをしていけば、、、?
亘君は歩けるようになったり走ったりする事も出来ると思います!』
『本当に、ありがとうございます、先生!!!』
『先生、それホント!?』
『あぁ! でもそれも、亘君の頑張り次第だな~!』
『僕頑張るよ、先生!』
『一緒に頑張ろう、亘君!』
『うん!』
▼
僕は、手術から1か月後、、、。
歩けるリハビリを始めたんだよ!
はじめは、1歩も歩くことが出来なくて、泣いてばかりだったけど、、、。
少しづつ、歩けるけるようになると、、、?
僕は、嬉しくて! うれしくて!
やる気も出てきてね、、、!
僕は、遂に半年後、、、。
退院する事が出来たんだよ!
『先生! ありがとうございました!』
『いえいえ! 亘君がよく頑張ったからですよ!』
『僕に、両足をくれた男の子の分も! 僕、頑張るね!』
『そうだね! きっと、その男の子も亘君に両足を使ってくれて! 天国で
喜んでいると思うよ~!』
『うん!』
*
僕は、元々自分の両足のように、普通の生活が出来るようになって
いったんだよ!
学校も普通の学校に通うようになって、部活もバスケ部に入ったんだ!
それでね! 激しい運動も出来るようになったんだ、、、!
僕は、毎日が充実した生活を送っているよ!
★
それとね、、、?
実は、両足が僕のところに来るもっと前に、、、。
お母さんが僕の為に病院まで果物を持って来てくれたんだ!
不思議な実の果実を、、、。
見た事もない!
不思議な実の果物だったな、、、?
今、思えば、、、?
あれが! 【望みの実】だったのかもしれないなぁ、、、!
最後までお読みいただきありがとうございます。




