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家探し

2021.2/18編集




「子どもと二人暮らしになるので、部屋は二部屋くらいで。階段が急だと危ないので平屋とかも見てみたいです。場所は治安の良い所で、日当たりの良い所が良いですね」


「はい。ご希望は承りました。ご予算などは決めておいでですか?」


「一月20万くらいまでなら。そんなに良い家じゃなくても良いので」


「十分ですよ。この辺りの二部屋のお部屋でしたらどこでも借りられます」


 少し苦笑する受付のお姉さんの様子を見てはたと気づいた。また世間知らずが出てしまったと。これでも一応男爵令嬢で、大賢者の娘、大きな商会の経営も手伝っている。お小遣いやら賃金やら、さらには冒険者としての報酬やらで既に平民の生涯年収くらいのお金は持っている。


 さらには相場の高い王都で一括で購入された一軒家に住んでいる。おじさんが落ち着かないからと四部屋ほどの大きさの家にしただけで、買おうと思えばお屋敷だって買えただろう。そんな環境で育てられたので少々世間に疎い所があるのだ。


「それでは物件の情報をお持ちしますので、こちらの用紙に必要事項をご記入ください。代筆が必要でしたらあちらの者にお声がけくださいませ」


「はい、分かりました」


 紙とペンを渡されてギルドで雇った代筆者も紹介される。少し前までは読み書きのできない人も多く、孤児などが代筆をして小銭を稼いでいたそうだ。ただ、商業ギルドなどでは大事な契約書なども交わされる為、情報漏洩が危惧されて識字率の向上もあり使われなくなったという。いまだ識字率の低い田舎の冒険者ギルドなどでは時折使われているのを見かける。


 学校には色々あってあまり行かなかったけど、読み書きはできるのでどんどん項目を埋めていく。名前や現住所、未成年の場合保護者の氏名など。身分証明としてギルド会員証の番号も記載する。そうしている内に受付の人が資料を抱えて戻って来た。


「お待たせいたしました。こちらは照会にかけさせて頂きますね」


 会員証の情報と記載した内容が一致するか確かめるために用紙が他のギルド員に回収されていく。受付の人には特に見られなかったようで良かった。おじさんの名前を見られたら騒ぎになってしまうかもしれない。


「おすすめはこちらの三件になります。一軒目はお部屋が三つ。居間と食堂と台所がありまして、台所が広いので調理がしやすいですよ。何より海に近い高台にありますので景色がとても良いです」


「へえ。良いですね。部屋は来客用に余分にあっても困らないし」


「二軒目はお部屋は二つ。台所と食堂と居間が一緒になっておりまして小ぢんまりとした落ち着いた家になっています。こちらは周囲に家が少なく、近くに小川も流れる自然豊かな場所です」


「なるほど。それも良いですね」


「三軒目もお部屋は二つですが、こちらは平屋となっておりまして、台所と食堂が一緒、その隣に居間があります。どの物件もそうですが、こちらの物件が一番新しく最新の設備が整っております」


 メモを取りながら考える。どこもそれぞれ良さそうだ。やはり見ない事には決めかねる。


「じゃあその三軒を見させて貰って良いですか?」


「はい。ご案内致します」


「よろしくお願いします」




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