第8話 今度は……
私は今地下牢で吊るされていた。手首を締める縄をフックひかけ手が強制的に上げられている。そして母親はムチを持って仁王立ちしていた。
「セーラ……私たちはあなたの才能に気づかなかった事は謝りましょう。ですが反抗期を許すほど私は甘くありませんよ。」
「母上……私は帰ります……クレアの元に……例えどんなに叩かれようとも……」
その瞬間私の体にムチが飛んだ。
「ぐっ……」
「まだ反抗するのですか?私も心が痛みます。お腹を痛めた子がこんなにも反抗的になるなんて……」
「私は……もうあなた達の道具でも……子供でもないわ……クレアの……お嫁さんです!」
「良いでしょう。あなたがその考えを捨てるまで私もムチを振るうことにしましょう!それが親としての勤めですから!」
そう言うと母上はムチを振り上げた。私は目をつぶって歯を食いしばる。
(大丈夫……今度はちゃんと呼ぶから……クレアここだよ!)
ドカーン!
すると爆発が起こった!
「な、何事ですか⁉︎」
「……やっぱり来てくれたんですね。クレア師匠……」
「勿論!今度は私の名前を呼んでくれたからすぐに見つけれたよ!セーラちゃん!」
「……あの人は⁉︎」
「おじさんなら死んだよ。嘘ついたから内臓を無くしてね。それで、おばさんはどうする?私と戦う?セーラちゃんを返してくれるなら私はそのまま連れて帰るわよ。」
「……はぁ。そうね。あの人が亡くなったのなら私が戦っても勝てないでしょう。連れて行きなさい。」
母上は私の手首の縄を外すとそのままクレアへと私は引き渡された。
「ありがとうございます。クレア師匠。」
「いえいえ、じゃあ帰りましょう。」
「お待ちなさい!」
私たちが帰ろうとすると急に母上が私たちを引き止めた。
「魔女さん。あなたはセーラを幸せにしてくれますか?」
「はい?」
「2度は言わせないで、幸せにしてくれますか?」
「勿論です!」
「そうですか……では、セーラ、」
「はい。」
「幸せにおなりなさい。以上です。去りなさい。」
「は、はい……」
地下牢を出て廊下を歩いている途中。私はクレアに話しかけた。
「なんだったのでしょう?」
「……」
「クレア……?」
「セーラちゃん。私があなたを幸せにするから!覚悟してよね!」
「……はい!」
(セーラちゃんは知らないで良いんだ……たぶん私だけが知ってれば……)
クレアはなにかを思ってる様な顔をしていました。そして屋敷を出るとリザさんがいました。
「リザさん!」
「おっ、セーラさん。無事でしたか。」
「リザさんも迎えに来てくれたんですか?」
「ええ、優秀な人材を失うわけにはいきませんからね。」
「ありがとう……ございます……」
あれ?安心したからかしら……なぜか凄く眠い……です。
「うわっと!」
「セーラさん⁉︎」
私は倒れそうになったセーラちゃんを抱き抱える。そして規則正しく寝息を立てている事に安心した。
「寝てるわ。」
「疲れたんでしょう。寝かせてあげましょうよ。」
私は頷いてセーラちゃんを抱き抱えてほうきへ乗って飛び立った。
「それであの家の両親はどうしたの?」
「父親は私が殺した。母親はたぶん自害したわ。」
「はぁ?なんでよ?」
「セーラの嫁ぎ先を調べたんだけど、ワルーセ伯爵家だったわ。」
「はぁ?あの超有名貴族の⁉︎」
「そうそしてそこの当主は気が短い事で有名でしょ。恐らく生きてても明日には殺されてる。それなら自害を選んだんでしょう。」
「はぁ……一度振っておいて再び婚約しようとは……神経がずぶといのね。」
「よね。とりあえず、これからはセーラから離れられない様にするわ。」
私は決意を新たに夜空を見ているとリザが話しかける。
「……あのさ、言いたい事を言って良いかしら?」
「なによ、勿体ぶって……?言いたい事があるなら言えば良いじゃない。」
「じゃあ言うけど、私の前だけセーラさんの事呼び捨てしてるけど普通にセーラちゃんって呼んでいいわよ。馬鹿にしたりしないから。」
「なっ!私はいつも呼び捨てに……」
「はいはい、私が今日、花屋さんにいてあなたが帰って来た時にセーラちゃんって言ってたわよ。」
「あっ……」
(聞こえてたのか……)
「ついでに私もリザちゃんでいいわよ。昔の様にね。」
「えっ?でも、やめてって……」
「本人が良いって言ってるんだからいいわよ。その代わりセーラさん以外の人がいる時はダメよ。」
どういう風の吹き回しかわからない私でした。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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