その78 球技大会 3番目
三番目です。
最近、携帯からの投稿が多いな……
まずは第一競技。
床は、すでにバスケ用の床に変えられている。
どうやらこれから、バスケを行うようだ。
後に、何故最初にバスケを置いたのか、健太達は外川に聞いた所、
「いや、その方が片付け楽だから」
だった。
「バスケと言えば……大貴だね」
「案外俺の出番、早かったな」
健太達は、一旦観客席に戻って来ていたのだが、大貴は、すぐに試合が入った為、下に降りることとなった。
「頑張りなさい」
「……まあ、頑張るか。俺、今回の試合で、一応レギュラー入りしてるからな」
「うそ!?」
「……そこまで驚くことか、吉行」
「いや、何となく」
即答だった。
大貴は、そんな吉行の反応に呆れながら、その場を後にしようとする。
その時。
「あ、あの……」
「……?」
夏美より、声をかけられる。
そして。
「頑張ってくださいね」
その言葉が、大貴にどれほどの力を与えたのだろうか?
「……ああ」
それだけを言うと、大貴は、後ろを振り返らず、下に降りていった。
「……かっけぇ」
吉行は、何故かそう呟いていた。
一回戦目。
相手は、四季高校だった。
四季高校と言えば、サッカーに限らず、スポーツが盛んな学校でもある。
それだけに、期待も大きかった。
「相手は四季高校か……けど、やればできる!気合い入れてけよ!!」
「「「「「「はい!!!!!!」」」」」」
部員全員が返事をする。
大貴も、やる気は十分にあった。
夏美に良い所を見せようと、力がみなぎっていた。
思わず、背景に大きな炎が描かれた板を用意したくなるほどであった。
「お前、何だか今日は、やる気あるな……」
部員の一人が、思わずそう声をかけていた。
その問いに、大貴は、
「……はい」
あくまでクールに、言葉を返す。
だが、この時何人かはこう思った。
「「「(((こいつ、いつもよりクールだ)))」」」
と。
「いやぁ、俺も青春したいねぇ」
観客席で、吉行は呟く。
「まぁ、青春って言っても、人それぞれだけどね」
ご丁寧に、健太はその呟きに答えていた。
「ねぇ、健太」
「ん、何?愛」
突如、後ろの席に座っていた愛に、話しかけられる。
健太は、後ろを振り向いて、尋ねた。
「あ、あのね……もし、私が今日の試合で、ホームランを打ったら、その……い、一緒に出かけて欲しいんだけど……」
「買い物?うん、いいよ」
健太より、肯定の言葉を受けとると、愛は途端に笑顔になっていた。