表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/297

その66 体育祭 7番目

体育祭編は、次回でラストです。

その次は、ちょっとシリアスな話を入れたいと思います。

『続きまして、一年女子による、旗取り合戦です』


会場に、アナウンスの声が響き渡る。

どうやら次は、一年女子の、旗取り合戦のようだ。


「これまた危ない競技を持って来たね……」

「というか、男子と女子で、競技を分けていいのか?他の学年がやること、なくなるぞ?」


大貴が、競技の心配をしているのを無視して、女子達が入場してきた。


「さて、今日は思いっきり楽しむわよ、かなえ」

「そうだね!」

「よ〜し!ボクは旗を取りにいくぞ〜!!」


純粋にこの競技を楽しもうとする三人。

ただし、マコは健太にいい所を見せようとしている。


「それじゃあみんな!思いっきり楽しむわよ!」

「「「「お〜!!」」」」


ミサ先導のもと、1−Bの女子の声が重なる。

どうやら、1−Bの女子の中では、ミサはリーダー格にあるらしい。

ここで、旗取り合戦のルールを説明しよう。

まず、敵陣の旗を取りに行く人と、旗がついてる棒を守る人のふたグループに別れる。

後は、敵の旗を先に取れば勝ち。

単純なルールながら、騎馬戦の次に危険な競技でもあった。

ただし、女子がそれをやるとなれば、多少危険度は減少するが。


「私は取りに行くわよ」

「美奈、気合い入ってるね」


いつもよりも気合いが入っている美奈に、かなえが尋ねる。


「そうね。なんだかやけにやる気が出るわ」

「ボクもだよ〜!」

「雛森さんまで……」


いつにもなくハイテンションな二人に、かなえはついていけなくなる。

そんなかなえを置いていき、


『位置について〜』


アナウンスが流れる。

それと同時に、各人準備にかかる。


『よ〜い』



(パン!!)



そして、競技が始まった。


「行くわよ!かなえ!マコ!!」

「「うん!!」」


美奈に続き、何人かが旗を取りに行く。

ミサは、旗を守る役だ。


「ここから先は、通さないわよ!」

「無理矢理でも、通らせていただくわよ!!」


ミサと他の組の女子との、戦いが始まった中、美奈達は、赤組の旗の所に到達した。


「ここから先は通しませんよ!」

「夏美さん!」


かなえの前に、夏美が立ちふさがる。


「これは競技だから……許して、夏美さん!」


かなえは、夏美の横を通り過ぎようとする。

しかし、その位置を予期したかのように、他の女子が入って来た。

マコの方も、同様であった。


「他の女子も、囲まれた……?」

「私達のフォーメーションは完璧よ。これを突破出来るものなら、突破してみなさい!!」


A組のリーダー的な人が、笑いながらそう言う。

しかし。


「突破出来たわよ?」

「はぁ!?」


棒によじ登って、赤色の旗を手にしている美奈を見た時、その人は卒倒した。


「さて、次よ!……って、残るは緑組だけね」


黄色組の旗は、すでに緑組によって取られていた。

つまり、青VS緑の一騎打ちということになる。


「行くわよ、みんな!」

「多分、美奈一人で勝てるよね、これ」

「行くよ〜!」


緑組の所まで、一気に走る。


「なぁ、健太」

「何?」

「これ、女子の競技だよな?」

「そうだけど?」

「何故か、戦国時代を思い出すんだが……」

「奇遇だね、僕もだよ」


健太と大貴は、女子達の姿を見て、そんな感想を持った。


「これで、終わりよ!」



(バッ!)



「んなっ!?と、飛んだ!?」

「アイツ、とうとう人辞めたか」


大貴が、そんな感想を漏らしていた。

そんな中、意外とあっさりと、決着はついていた。

結果、青組の勝ちだった。
















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ