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その49 展覧会 5番目

展覧会も終わって、帰り道です。

何か、不良も登場してきます。

一人、若○さん風になってますが。

昼食も食べ終わり、健太とかなえは、マックを出ていた。

現在二人は、歩きながら様々な話をしている。


「……それにしても、本当にあの絵は素晴らしかった」

「本当だよね」


絵の感想を言い合ったりなど、本当に君たちは高校生なのかという話をしていたり、


「で、その時美咲が……」

「……健太君も大変だね」


と言った、年相応の話までしていた。

そうしている内に。


「もう橋まで来たんだ」

「……早かったね」

「そうだね。もう少しいろんな所回ればよかったかもね」


とはいえ、双方家庭の事情もある。

健太には特になかったが、かなえはこの後家族で出かける可能性も少なくはない。

そう時間を取らせるわけにもいかなかった。


「あの、健太君」

「ん、何?」

「また、こうしてどこかに行ったり、しない?」

「……もちろん!」


健太は、笑顔でそう答えた。

その健太の答えを聞くと、自然とかなえも笑顔になっていた。

その笑顔に、健太は一瞬ドキッとしたが、


「そ、それじゃあそろそろ……」


何とかそれだけを言って、引き返そうとすると、


「おい、兄ちゃん。いい子連れてんじゃねぇか。ちょっくらその子俺達に貸してくんねぇ?」


分かりやすいような不良組が、そこに現れた。

人数で言えば、3人。

それぞれが、今では絶滅危惧種になってしまった、いかにも不良ですと言うような格好を

していた。

それこそ、レベルで言えば、かなり低レベルな。


「何ですか、あなた達は?」

「見て分からない?不良だよ」

「自分で不良っていう人、初めて見ましたよ」


健太の口調が、微妙に戦闘モードになっていた。


「いやぁね、なかなか可愛い子連れてるからさぁ。思わず声掛けちまったわけよぉ」

「ぶるぁああ!こんな可愛い子を連れて、デートなんざ、いい度胸だ。その根性、俺達が

 焼き入れてくれるわぁあああ」

「そして、その子は俺達でゆっくり……へへへ」

「や……近づかないで!」


明らかに抵抗の声をあげるかなえ。

健太は、ゆっくりと体を動かす。


「怖がらなくていいさぁ。俺達が優しくしてやるからさぁ」

「さぁ、俺達にその体を預けて」

「触らないでくれます?」



(バシン)



健太は、かなえに伸びて来た手を、軽く振りはらった。


「ああん?テメェ、文句あんのかぁ?」

「腐った根性していると、大変な目に、遭うぞぉ〜」


言って、不良の一人が、健太に向かって殴りかかって来た。


「……邪魔ですよ」



(パン!)



その拳を、右手で振り払う。

続けざまに襲ってきた不良の拳も、右手だけで振り払った。


「こんの野郎!馬鹿にしやがって……!!」



(ゴウッ)



唸るように、不良の拳が飛んできた。


「はぁ!」



(ドゴッ)



「ぐふぅ」


鳩尾に一発入れる。


「ちくしょー!」



(ゴスッ)



もう一人の鳩尾にも、一発。


「ぶるぁああああああああああああああ!!」


最後の一人は、健太に対して蹴りを入れてくる。

それを健太は、後ろにちょっと下がることでやり過ごす。

すると、今度は相手が、健太の顔面に向かって殴りかかりに来る。


「……くっ!」


健太は、しゃがんでそれを避ける。

そのまま全身に力を入れて、


「これでも、喰らえ!」



(ドゴッ)



「あがっ……ぐはぁ」


殴られた不良は、腹を押さえながら、よろめく。


「「お、覚えてやがれ〜!」」

「ぶるぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


不良達は、そのまま逃げ帰って行った。

一人、意味不明な叫び声をあげながら。
















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