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その46 展覧会 2番目

展覧会編その2です。

何か、今回の話は、書き方が微妙に違うな……。

9時21分。


「電車で移動するんだね」

「うん。ちょっと遠い所にあるんだ」


かなえと健太は、隣に座って、楽しそうに話をしていた。


「ピカソか〜。僕、なんだかんだ言ってあの人の絵好みなんだよね」

「そうなんだ。私もちょっと好きかな」


並んで話す二人。

この二人からは、誰にも見えない、輝きがあった。

それだけ、この二人の組み合わせというのは、お似合いなのだろう。

一部、


「何だあの少年。あんな可愛い子を連れてるなんて」

「なんて羨ましいにゃりか」

「ぼ、僕も、あんなか、か、可愛い子を連れて、どこかへ、行ってみたい……」


少々危険な人達が、かなえのことを評価していたり、その隣に座っている健太に嫉妬の眼差し

を向けてみたりしていた。

男の嫉妬は、女の嫉妬よりも醜いものである。


「もう少し時間がかかるかな?」

「多分、あと10分くらいだと思うけど……」

「なんだか、あそこにいる人達が、明かにかなえさんに対して危険な眼差しを向けてるような

 気がするんだけど……」


健太とかなえは、その視線に気づいていた。















「電車で移動するみたいですね」

「そうみたいだな」


同じ車両に乗り、健太とかなえとは微妙に距離を取る、美咲と吉行。


「……やっぱり楽しそうですね」

「そうだな」


楽しそうに話す二人を見て、美咲は呟く。


「お兄ちゃん、かなえさんのこと、好きなのかな……」

「いや、恋愛感情にまでは発展してないな、あれは」

「え?」

「健太のあれは、友達(・・)として楽しく話しているにすぎない。相沢の方はどうなのか

 分かんないけどな」

「……吉行さんって、こういうことにも勘が鋭いんですね」

「勘と言うよりは、予想だけどな。けど、少なくとも健太は、まだ誰のことも好き(・・)

 になっちゃいねぇよ。恋人として、はな」


吉行は、意味深の笑顔を、美咲に見せる。


「……そうですよね♪」

「う……美咲ちゃん、その笑顔、卑怯過ぎる……」


こちらは、美咲の笑顔によって、吉行が苦しめられていた。

理性崩壊まで、後残りHP800/1000。















そして30分後。

健太とかなえは、目的地に到着した。


「ここが、ピカソの展覧会が開かれる美術館……結構大きい」


健太が第一に感じた感想は、大きいだった。

それもそのはずで、この美術館は、日本最大規模の美術館で、広さ・大きさ・絵画の枚数等、

共に日本一なのである。


「あ、でもチケットとかってどうするの?」

「実は私、無料券を二枚持ってるの」

「お〜」


健太は素直に感心した。


「それじゃあ、早速中に入ろうか?」

「うん!」


そして二人は、中へと入って行った。















「ねぇ、吉行さん」

「何?美咲ちゃん」

「チケット代、どうするの?」

「そりゃあもちろん、二人で金出し合って……」

「……吉行さん。払ってくれませんか?」

「う……そんな、上目遣いでそんな表情で言うのは……卑怯だ。分かった、払ってやる」

「わ〜い!」

「くっ。理性が……保て、俺」


吉行の理性崩壊まで、残りHP720/1000。
















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