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その21 夜の戦い 3番目

のぞき!?

なんですかそれは!!

羨ましいぞ!!

……んなわけないでしょ。

(ガラガラガッシャン!!)



突如竹の柵すべてが、男子風呂の方へとぶっ倒れてきた。


「うわぁ!」


当然、柵の周りにいた男子は、下敷きとなってしまう。


「あんたたち、のぞきはよくないわね」


美奈が先陣を切ってそう言う。

その言葉に、数名の女子が、


「そうよそうよ」


と同意をしている。

よく見ると、女子は皆水着を着用していた。


「な、なに!?」

「こ、こんなの先輩も話してなかったぞ!!」


吉行がかなりの動揺の色を浮かべる。

その吉行に釣られてか、他の男子も顔面蒼白になっていた。


「当然でしょ。男の先輩は、女の先輩を恐れて言えなかったのよ。言ったら殺されるからね」


美奈の口元が妙に光っているのは気のせいなのだろうか。

そして、ミサと美奈はこう言った。


「もとはと言えば、あんた達が覗こうとしたのが原因なんだから」

「その柵はあんた達が片付けてよね」

「そんなことしたくねぇよ」


吉行は、最後の反撃をしたが、


「でないと、殺すわよ?」


ミサの殺気が籠った言葉によって、あっさりと打ち砕かれてしまったらしく、


「……はい」


とうとう負けてしまったのである。


「それと、片付けが終わったら、すぐに風呂から出なさい」

「ええ!?」


これには、さすがに反対してみたのだが、


「殺されたいの?」


の言葉で打ち砕かれた。


「へぇ〜い……」


吉行たちは、しぶしぶ竹の柵を片付け始めた。

そんな様子を見て、


「自業自得だな」


大貴はそう呟いていた。















一方その頃。


「そろそろいい頃かな」


健太は風呂の準備を済ませて、風呂に行こうとした。

すると、



(ガチャッ)



ナイスタイミングで吉行たちが帰ってきた。


「あれ?早いんだね」


健太は、吉行たちの意外なまでの早さに少し驚いてそう言った。


「まぁな。いろいろあってな……それより、早く風呂に入ってこいよ。今なら空いてるぞ」

「分かった。じゃあ行ってくる」

「「「「行ってらっしゃ〜い」」」」


吉行たち4人は、声を揃えて健太を送り出した。

そして、


「「「「はぁ〜」」」」


と溜息をつくと、そのまま寝転んだ。
















5分くらい経って、健太は風呂の中へと入っていった。



(ガラッ)



「うわっ、空いているというより、誰もいないような気が……」


脱衣所には、服が入っているかごが1つしかなかった。

その服は大貴の物なのだが、


「お、木村か」


大貴も先に風呂を上がってしまい、健太1人となった。


「とりあえず、入るか」


健太は、風呂に入る為に服を脱ぎ、風呂場の扉を開けて、まず一言。


「うわ、広い……」


誰もが口にするような一言を漏らし、それから、


「こんなに広くしなくてもいいんじゃないのかな?ここ、混浴?」


そう言葉を続けた。

すると、後ろから、


「ガラッとな」


という声が聞こえてきた。

その人物も、


「広い……」


と一言漏らしていた。

そして、


「あれ?健太じゃねぇか」


と、健太に話しかけてきた。


「あれ?もしかして……」
















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