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その159 流れで行われたデート 3番目

「あ、愛!?」


なんて偶然なのだろうか。

そこには、友人と共に偶然にも水族館に来ていた、愛がいるではないか。

愛の方も、まさかここで健太と遭遇するとは考えていなかったらしく、驚きを見せていた。


「「……誰?」」


その横では、愛の友人と夕夏が、声を揃えてそう言った。

とりあえず、健太と愛は、互いのことを紹介する。


「へぇ〜健太の幼馴染とはね……」

「健太の友達だったとは……」


愛と夕夏は、互いにそう呟く。

一方で、愛の友人―――名前を荻島晴美おぎしまはるみは、


「は、始めまして……」

「あ、こちらこそ始めまして」


健太に挨拶をする。

一方で、健太も若干戸惑いながら返事を返した。


「愛からはいつも話を聞いていましたが……想像以上にいい人そうで、よかったです」

「あ、それはありがとう」


褒められた健太は、右手人差し指で頬を軽くかきながら、そう言った。


「ところで健太」

「うん?どうしたの?」


ここで、愛が次のような質問をする。


「『佐伯』って名字をしてるってことは、まさか……」

「多分、その想像は合ってるよ」

「ほ、本当に?冗談抜きで?」

「あ、愛?それは一体どういう……?」


分からない、と言った感じで晴美が尋ねる。

そんな晴美に対して、愛が言った。


「佐伯って言ったら、あの有名な佐伯財閥よ!多分、この人もそうだと……」

「ええ、その通りよ」


夕夏は、そう答えた後、更に言葉を続けた。


「私は、佐伯財閥の社長の娘……佐伯夕夏でございますわ」

「「……おお〜」」


愛と晴美は、揃ってそういう反応を見せた。

そんな二人を見て、夕夏は思った。


「(な、何なの?この人達は……?)」


そんな夕夏を無視して、晴美は尋ねた。


「ところでお二人は何を……まさか、デート?」

「「「!!!」」」


晴美から発せられた『デート』と言う単語に対して、三人は驚きを見せる。

健太と夕夏は、否定出来てるような出来てないような言い訳をして、愛の方はというと、


「そ、そんなこと……駄目ー!!」



(ギュッ)



そう言って、健太の腕に抱きついてきた。

この行動に、夕夏は更に驚きを見せた。


「な……何をしてらしてるの!」

「いくら佐伯さんが相手でも、健太だけは渡さない……!!ただでさえライバルが多いのに、これ以上増えられちゃうと、私が困るから!!」

「な、何のこと?」


愛の言葉の半分以上を、聞いている余裕がなくて聞き流していた健太は、愛にそう尋ねる。

しかし、愛が答える前に、


「へえ〜?私にとられてしまうのが、怖いんですの?」

「い、いや、別にそんなんじゃ……」

「それでは、私達はこれで」

「あ……」


夕夏は、健太の腕から愛を振り払い、その腕を掴んで、どんどん奥へと入っていった。


「……」


残された愛は、呆然とその様子を眺めているばかり。

晴美は、そんな愛に、


「心配しなくても、まだチャンスはあるよ。別に佐伯さんに心奪われてしまってるわけじゃないと思うから」

「……いや、そうじゃないの」

「へ?」


愛は、一言こう言った。


「やっぱり健太って凄いな〜って思って」




















愛が何十話ぶりの再登場!!

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