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その139 再会 1番目

文化祭も二日目になりました。

文化祭も二日目に突入した。

この日は日曜日ということもあり、土曜日だった一日目よりも、多くの来客が期待出来た。

現に、始まる直前となる時間となっては、かなりの人であふれていた。

その中に、彼女もいた。


「……ここに、いるのね」


校舎を見上げ、彼女は呟く。

手をギュッと握りしめ、何かを思い出すかのように頭の中で繰り返す。


「……どうして、こうなっちゃったんだろう」


少女は後悔していた。

あの日、自分は何故あんなことを口走ってしまったのか。

あの日、自分は何故本当のことを言わなかったのか。

そして、そこから関係は崩れた。


「……謝るんだ。今日は。絶対に会って、謝る」


そして、たった今開場した相馬学園の中に乗り込んでいった。















「よっしゃ!何か昨日の売上が好調だったから、今日もどんどん客入れるぞ!!」

「……あれ?ものすごいハイテンションだけど」

「よほど昨日の売上が嬉しかったのね」

「なるほどな」


健太達のクラスは、メイド喫茶であったことと、そのクラス自体の名前の広さが勝り、期待以上の売上を出していた。

全部が全部彼らに渡るわけではないが、これだけの売上をあげたんだという満足感は感じられた。


「さぁ、昨日はメイド喫茶、今日は執事喫茶。今日は男子達が頑張る番だぞ!」

「「「「はい!!!!」」」」


外川の言葉に、男子達が返事をする。


「今日は女子達の仕事は特にないので、女子は一日自由ということになるぞ」

「「「「はい」」」」


今度は女子達が返事を返した。


「それじゃあ、本日もみんな、頑張ってくれ!!」

「「「「「はい!!!!!」」」」」


人数分の返事が返ってくる。


「それじゃあ、女子は解散、男子は仕事分担をします!」


健太はそう言って、男子達を集めた。


「役割分担としては、午前中が午後中かを選んで欲しいと思ってます」

「午前か午後か……どっちにした方がいいと思う?」

「俺に聞かれてもな……別にどっちでもいいだろ」


午前か午後のどちらを選んだとしても、働く時間は同じ分だけある。

なので、結局のところどちらを選んでもあまり変わらないのだ。


「なあ、木村」

「何?」


その時、誰かが健太の名前を呼んだ。


「木村と渡辺の時間だけは、別にした方がいいんじゃねえのか?」

「僕と大貴を?」

「なるほどな……経営戦略ってわけか」


吉行を筆頭に、他の人達も理解したようだった。


「それじゃあ、その案を利用して、僕は午前、大貴は午後……これでいいかな?」

「……異議なし」


大貴はそう答えた。


「それなら俺は午前を選ぶぜ」

「俺は午後を……」


こんな具合に分担が決まり、本日の文化祭は、開幕した。















「……」

「どうしたの?夕夏」

夕夏と一緒に行動していたミサが、夕夏の様子がおかしいことに気付き、そう尋ねる。


「……何でもないわ。ちょっと違和感を感じただけだから」

「……そう?ならいいけど……」


それ以上、ミサは追及しなかった。

そんな中、夕夏は心の中で呟いた。


「(……気のせいかしら。一瞬、懐かしい気配がしたような気がしたんだけど)」


夕夏は、この感じを特に気にすることもなく、ミサに並ぶように歩きだした。
















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