表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
144/297

番外編その2 少年の抱える想い 2番目

新キャラ登場です。

何だか、キャラ増えて来たな……。

「おはよう、みんな!!」


吉行は、大きな声で挨拶をし、教室の中へと入って来た。


「おはよう、吉行」


いつものように、吉行に健太が挨拶を返してきた。


「今日は早かったね、吉行」

「まぁな。ちょいとばかり早めに来たからな」

「珍しいわね。遅刻しまくってたあなたがね」


入って来て吉行にそう言ってきたのは、クラスメイトの美奈だ。

腰の部分に両手をあてて、胸を張るように言った。


「お前な……実はお前の方が遅刻常習犯なの知ってるか?」


吉行は呆れた様子で美奈に言った。

その吉行の言葉を美奈は華麗にスルーすると、自分の席に着いた。


「……無視かよ」

「まあ、美奈さんだから……ね?」


健太は仕方がないといったような感じでそう言った。


「まあ、しかしあいつも本当に、黙っていれば美人なのにな……言動は変だけど」

「吉行くんって……美奈のこと、気にしてるの?」


そこでかなえが話に加わる。


「い、いや、そんなことはねぇって……」

「あれ?答えられない感じ?」


どこぞのクイズドラマの司会者のような口調で、謎のクラスメイトAが言った。


「うるせぇよ!本当に気になってないっつの!大体、お前誰だ!?今日まで一度も見たことねぇぞ!!」

「初めまして。Aです。竜崎と呼んでください」

「違うよな、それ!それはLだろうが!!」


いつもはボケキャラ担当の吉行だが、今回限りは、突っ込みへとまわされていた。


「何というか、いつもと比べると、新鮮な光景だな……」

「ボサット見てないで、お前らも何かカバーしてくれよ!!」

「嫌だ。面倒臭い」

「さっぱり切るね……」


大貴の呆れるほどさっぱりした答えに、近くにいた健太はそう呟いていた。


「健太〜お前も見てないで助けてくれよ〜。俺は別に、中川のことをそう言う目で見てない

 んだってこと、お前が一番よく知ってるはずだろ〜?」

「そりゃそうだけど……」

「黙って見ていましょ。楽しいから」


そこに、ミサがやってきて、そう健太に諭す。


「う、うん。そうだね」


渋々、というか割とあっさりと健太は身をひいていた。


「この……薄情者!」

「いや、これで薄情者って言うのも、どうかと思うけど……」


吉行の言葉に、健太はそう呟いた。


「っつか、本当にお前、誰か気になる奴とかいねぇのか?」


大貴が吉行にそう尋ねてみる。

すると、


「ああ、いない」


即答だった。

どうやら本当に、今の吉行には好きな女性どころか、気になる女性もいないようだ。


「みんながみんな、友達だと思ってるからな。まだそういうのは俺には早いかも……」

「ちょっと前には、美咲に告白まがいなことをしてたような気がするんだけど……」

「あの時のことを思い出させるな!それに、俺いいこと言ったよな?何でそこスルー!?」


つくづく今回の吉行は、救われない所が多い。

そんな吉行に対して、近づく少女が一人。


「あ、あの……」

「ん?ああ、委員長か」


吉行に声をかけて来たのは、1−Bの学級委員長を担当している、倉木美空くらきみそら

長めで少し茶色がかかったようなロングヘアー、メガネをかけていて、大人しそうな雰囲気を

醸し出しているその少女は、まさに学級委員という柄をしていた。


「どうした?委員長」

「あ、あの。放課後、委員会の集まりがあるので、残っていただけると嬉しいのですが……」

「あ、ああ。分かった」


こう見えても、吉行もこのクラスの学級委員を務めていたのだ。

なので、放課後残ることとなった。


「それじゃあ、放課後に」


それだけを伝えると、美空は自分の席へと座った。
















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ