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その11 妹の来訪 3番目

ようやっと3番目です。

これを書いている間に、何回原稿が消えたか……。

「ハァハァハァ……」


校内を走り回り、健太はかなえを探す。

しかし。


「なかなか見つからないな……」


かなえを見つけることは出来ないでいた。

そんな時だった。


「あら?あなたは確か……」

「あ、真鍋先輩」


廊下で偶然にも瑞穂に出会ったのだ。


「あなたは……名前は……」

「木村健太です」

「あ、木村君って言うのね」


健太は、瑞穂の言葉に頷く。


「それで?何をそんなに焦っているのかしら?」

「実はですね……」


健太は瑞穂に、かなえのことを言った。

かなえの名前は言わずに、特徴だけを述べて、どこへ行ったか知らないかと尋ねた。

すると。


「ああ、さっき廊下で見たわよ」

「本当ですか!どこへ行ったかとかって分かります?」

「多分あっちの方向へ行ったから……中庭かしら?」

「ありがとうございます!」



(ダッ!)



健太は、瑞穂よりかなえが行った場所を聞くと、走ってそこまで行くことにした。


「こらー!廊下は走るな!!」


という瑞穂の言葉が聞こえたような気がしたが、構わず無視することにした。















「かなえさん!」


健太が中庭に着くと、そこには、ベンチに座るかなえの姿が確認できた。

何やら、落ち込んでいる様子である。


「健太、君?」

「あれは、誤解だったんだよ」

「……誤解?」

「そう、誤解だったんだ」


健太は、事情をかなえに話した。

話し終えた後、かなえが。


「何だ、そういうことだったんだ……」


と、安堵の溜め息をつきながら言った。


「……何で安心したような溜め息をついてるの?」

「ふぇ?あ、いや、なんでもないの!」


オロオロと行きつく先を見つけられないかのように両手を振りながら、必至にかなえは弁解していた。


「それで、どうして急に飛び出したりなんてしたの?」

「そ、それは……」


かなえが何かを言おうとしたまさにその時だった。



(ピンポンパンポーン)



放送が入った。

そして。


『1年B組木村健太。サッカー部の佐藤先生がお呼びです。職員室まで来てください」


という放送が入った。


「ん?佐藤先生が?入部の件かな……それじゃあ僕は行くね!」

「あ……」


健太は、急いで職員室へと向かった。

去り際に、かなえが寂しそうな顔を見せた気がしたが、気のせいだろうと思った。















そして放課後。


「よぉ〜し、早速美咲ちゃんに会いに行くぞ!!」

「いや、吉行。美咲がこっちに来るのって明日だよ?」

「あ……しまったー!!」


帰り道を歩きながら、健太と吉行の二人はしゃべっていた。


「まぁいいや。ちょっくら健太の家に寄ってくわ」

「あのね……けど、何もないよ?」

「いいんだよ。俺が持ってるから」



(ジーッ)



カバンを開け、中身を見せる。

すると、その中には。


「うわぁ……ゲームがたくさん」

「どうだ!W○○にP○3だってあるぞ!!」

「……吉行。美咲の件なしで、今日家に来るつもりだったな」

「バレたか」


笑いながら、吉行が言った。


「まぁいいじゃねぇかよ。今日ぐらいはさ」

「まぁいいけど……」


そして二人は、健太の住むアパートへと向かった。

そこで何が待ち受けているのかも知らずに……。
















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