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その122 説得 1番目

夜遅くなりましたが、更新です。

次の日。

いつも通りに学校にやって来た健太は、第一に夕夏の元へと向かう。

そして。


「おはよう、佐伯さん」


挨拶をする。

その挨拶を夕夏は華麗に無視して、席を立ち、教室を出て行ってしまった。


「……昨日よりも健太に対する扱いがひどくなってるな」


思わず吉行はそう呟いていた。


「……先は長い、よね……」

「……だな」


かなえの呟きに、大貴も同意を示す。


「それにしても、健太の奴も大変だな」

「そうだね」

「何せ、佐伯と友達になろうと奮闘してるし、文化祭実行委員会だし、生徒会に入っちゃうし……」

「え?生徒会?」


昨日学校に来ていなかったマコは、疑問の色を浮かべていた。

そんなマコに、かなえが昨日の出来事を説明すると、


「ええええっ!!」


と、見事に驚きを見せてくれた。


「ちょっ……何で!?ボク、そんな話一度も聞いてないよ!?」

「そりゃそうだよな。俺らだって昨日聞いたばかりなんだからな」

「そうなんだよね」


吉行とミサは、マコに続くような形で言った。


「僕だって、本当に数日前に決定したことなんだから」


健太自身も、両手を横に広げてそう呟く。


「それにしても、文化祭ももうすぐだって言うのに、これじゃな……」

「一致団結してこその文化祭……なんて高校生が使う言葉っぽくないけど、まさにその通り

 だから、事実っていうのはあれね」

「お前は詩人か何かか」


美奈の言葉に、大貴は突っ込んだ。


「……現状突破するには、かなりの力が必要、か……」

「きっと、健太君なら、佐伯さんを孤独から解放出来るよ」


マコから発せられる、根拠のない言葉。

しかし、その言葉には、強い意志が込められていた。

かつて自分がピンチに陥っていた時に、健太は救い出してくれた。

だから、今回も、なんとか出来るだろうという、期待のまなざし。


「俺達も協力するぜ、健太」

「前にも言っただろうけどな、それ。まぁ、俺も協力してやる」


吉行と大貴は、健太に協力すると宣言した。

「ボクも出来る限り協力するよ!」

「私も協力する!」

「もちろん私だって!!」


続いて、マコ・かなえ・ミサが言う。


「面白そうじゃない。私も加えさせてもらうわよ」

「……あのな」


吉行は何か言いたそうにしていたが、言うだけ無駄だと判断したためか、その先は言わなかった。

ともかく、これで全員が一人のクラスメイトのために努力することを決意した。


「僕達の目標は一つ。佐伯さんと仲良くなること。それだけだよ!!」

「わかってるぜ!!」

「それじゃあ、佐伯さんを、孤独から救い出すよう、みんなで頑張ろう!!」


と、健太が意思表示わ示したまさにその時に。



(ガラッ)



突然扉が開き、先ほど教室を出た夕夏が戻って来た。

そして、健太達に一言。


「余計なことをしないでくれる?」
















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