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その107 あの日の約束 4番目

健太と愛のお出かけがついに始まります。

……しかし愛の出番があるのって久し振りだな。

そして、時間は流れ、健太は駅前にやって来た。

すでに愛はそこにいて、待っている所だった。

だが、その近くに、明らかにナンパしに来ました的な空気を醸し出している男達が約三名。


「ねぇねぇ彼女。ちょっと俺達と付き合わない?」

「俺達と一緒に、星空のハネムーン☆と行こうじゃないか!!」

「いいねぇ……君、いいよぉ!!」


訳の分からない言葉を並べ、愛を何とか誘惑しようと試みる三人。

しかし、愛はそれらをすべて聞き流し、


「……あっ!」


そして、自分の所に向かってやって来る、一人の少年の存在に気づいた。


「健太〜!」



(ダッ!)



手を振り、笑顔でその名前を呼ぶ。

健太は、その笑顔につられて、自然と笑顔になる。


「愛!遅くなってごめんね」

「ううん!そんなに待ってないから、大丈夫だよ」


健太の元に来た愛は、健太に向かってそう言った。

その一連の流れを見た三人組は、


「……Oh、ジーザス」

「なんじゃこりゃああああああああああああああああああああああああああああ!!」

「祟り……なのか?」


意味分からない言葉を零し、どこかへ去って行った。


「……誰?あの人達」

「……さぁ」


愛は、全く持って検討もつかないと言ったような顔をする。

それもそのはずで、彼らの内の一人たりとも、愛自身は知らなかったのである。


「ところで愛。これから僕達はどこに行くの?」


健太は、愛にそう尋ねた。


「う〜ん……とりあえず、あそこ行こうよ!」


愛の指差す方向には、ゲームセンターらしき建物があった。















「これこれ♪これを一回やってみたかったんだよね」


ゲームセンターに入った健太と愛は、その中にあった、とある機械の前で立ち止まっていた。

その機械の名前は、プリクラ。

中に入って写真を撮る、例のあの機械のことである。


「これを僕と?」

「うん。プリクラ撮ろうにも、相手がいないとね」

「友達同士とかじゃ撮らないの?」

「う〜ん、普段あまりこういう所いかないから」


どうやら愛は、普段はゲームセンター等にはいかないらしい。

では、どうして健太と入ることにしたのか。


「だって、ここのプリクラとある噂があるんだもん」

「とある噂?それって何?」

「教えな〜い♪」


笑顔で愛ははぐらかした。


「う〜ん、何だろう。噂って……」


この噂については、後々解説することにしよう。


「それじゃあ、早速撮ろうよ、健太♪」

「う、うん」


半ば流れに乗られるように、健太達はプリクラの中へと入って行った。


「えっと……ここにお金を入れて」



(チャリン)



100円玉を二枚入れて、起動させる。

まずは、フレームを選んでくださいと出た。


「愛が選んでいいよ」


健太は、それらの設定を愛に任せることにした。


「それじゃあ……これ!」



(ピッ)



フレームを選んだ次は、いよいよ撮影だ。


「それじゃあ健太、こっちに並んで」

「え?立ち位置に意味とかあるの?」

「当たり前じゃない!」


健太は右、愛は左に立つ。

そして、


『3,2,1……はい、チーズ!』



(パシャッ!)



その声に、健太と愛は自然と笑顔になっていた。

シャッター音と共に、写真が撮られたのを確認すると、


「後はいろいろ書き足すんだよね」


撮られた写真が画面に出て、それに文字を描く。

こうして、健太達のプリクラ写真が完成した。
















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