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その98 夏と言えば 4番目

次回で『夏と言えば』編は完結。

ていうか、プールの話が短すぎるよ……。

「いくぜ〜!!」



(ザブン!)



勢いよく水の中に飛び込んだ吉行。

それをみた係員が、


「このプールでの飛び込みは禁止されてますので、次回以降やったらぶっ殺しますからね」


と、吉行に警告(?)をしていた。


「ぶっ殺すって……さすがにそれは行き過ぎだろ」


率直な意見を、大貴は述べた。


「はぁ〜やっぱりプールって気持ちいいな〜」


ゆったりと泳ぎながら、かなえは呟く。


「そうですね」


その横を、夏美がついていく。

と、後ろから何者かの気配が漂って来ていた。

しかし、かなえと夏美は気付いていない。


「……何してんだ、あいつ」

「さ、さぁ……」

「うっしっし。その胸、揉ませて頂こうぞ」


後ろから追いかけていたのは、ヤバい目をした吉行であった。


「あちゃ〜お兄ちゃん……」

「……杏子ちゃんって、大変だね」

「……うん」


情けない姿を晒す兄を見て、杏子は美咲の言葉に同意した。


「ねぇ」


ここで、美奈が健太達を呼ぶ。


「どうしたの?美奈さん」

「水泳競争しない?ちょうど25mプールが空いてるから」


言いながら、美奈はそのプールのある方角に向かって指を差す。

確かに、人はほとんどいなかった。流れるプールとか、他のプールは人が多い中、そのプールだけが、何故かほとんど人がいなかった。


「何だか面白そうだな。俺は賛成だな」

「僕も」

「じゃあ決まりね」


言うと、美奈はかなえ達も呼ぶ。


「かなえ〜夏美〜!ちょっとこっち来てくれる?後、その後ろを追ってる変態も」

「パラダイス!!」

「……何だ、アイツ」

「さ、さぁ……」


もはや意味不明な発言をしているを吉行なのだった。















「それじゃあ、もう一度ルールをおさらいしますね」


プールの中には、健太・大貴・かなえ・吉行・美奈・美咲の六人が入っていた。

夏美は、泳ぎに自信がないから辞退し、杏子は、審判をしたいからという理由で、参加しなかった。


「距離は往復50m、泳ぎ片は何でも結構です。一番最初にゴールした人の勝ちです」

「よしっ。勝って何か貰えるわけじゃないけど、頑張るぜ」


吉行は、一人張り切る。


「ちなみに、一位になった人には、ちゃんとご褒美はあるわ」

「マジで!?」


美奈の言葉に、吉行が叫ぶ。


「どんなご褒美なの?」


かなえが美奈に尋ねる。

すると。
















「夏美と杏子による、ホッペにキスよ」















「な……!!」

「何ですと!?」

「ええ!?」

「……」

それぞれ驚きの声を挙げる(何人かは、声すらあげていない)。


「そ、それは頑張らないとな」


大貴のテンションが、微妙におかしくなる。


「な、何だか微妙な空気が……」


空気が変わってきたのを感じてか。

美咲はそう呟いた。


「そ、それじゃあ位置についてください〜!」


杏子の言葉に、一同は準備をする。


「よ〜い、ドン!!」



(バシャバシャ)



杏子の言葉を合図に、一同は泳ぎ始めた。
















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