表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/297

その94 遊園地で 8番目

『遊園地で』編もめでたく終了。

やっぱり遊園地と言ったら、この乗り物でしょ。

その後。

健太達はさまざなな乗り物に乗り、遊園地を楽しんでいた。

だが、楽しい時間というのはそう長くは続かないもので、いつの間にか、辺りは暗くなっていた。

つまりは、帰る時間に近づいてきたということである。


「それにしてもお兄ちゃん。まさか本当に人数分の人形を貰うなんて……私は貰えて嬉しい

けど、けど、何か違うんだよな……」


あのゴーカートのレースで一位をとったのは、健太だった。

健太はわざわざ、女子の人数分の人形を貰って、全員に渡したのだ。

今この場に和樹達がいない為、それを確認することが出来ないが、人形を貰った時の真弓の

表情は、かなり嬉しそうだったらしい。

和樹曰く、


「これは……落ちたな」


だそうだ。

ちなみに、真緒はいらないと言って健太に返した為、その人形はミサにあげた。

美奈は、尋ねる前に、


「私、それいらないから」


と、拒否していた。


「それじゃあ時間も少ないし、最後にあれ乗るわよ!!」



(ビシッ!)



ミサが、何処かを指さして、言った。

そこは、現代エリアにある、巨大観覧車だった。


「遊園地に来てこれに乗らないなんて損よ!さあ、じゃんけんでペアを決めるわよ!!」

「ってか、これ絶対一人余るよな」


吉行がそう呟くと、


「余らないわよ」


と、美奈に言われた。


「何でだ?俺達は9人いるんだぞ?」

「8人。乗る人数は8人よ」

「8人?誰か乗らないのか?」


吉行がそう尋ねると、美奈は静かに吉行を指差し、言った。


「アンタ」

「俺かよ!!」


予想通りの突っ込みが返ってきた。


「だって、アンタと女子が一緒になったら、妊娠……」

「しねぇよ!!俺はどこぞのレ○パーじゃねぇっての!!」


美咲がいるというのに、不穏な会話をする二人。


「とにかく!じゃんけんで最後まで残った人が、乗れないで良いわね?異議は認めないわ。ほらいくわよ!じゃんけん、ポイ!!」


半ば強引に進められたじゃんけんは、意外な結果をもたらした。















「まさか、本当に居残りとは……」


美奈の言う通り、乗ることが出来なかった吉行は、一人下で嘆いていた。


「うわぁ〜綺麗〜」

「そ、そうだな……」


念願叶ってか、大貴は夏美と一緒に乗ることが出来た。

ただし、緊張しぱっなしだったが。


「何だか私達、同じ席に座る確率とか、高くない?」

「……そうだね」


何かの縁(?)で結ばれているとしか思えないような巡り合わせで、マコと美咲は、同じ所に

乗っていた。


「……」

「……(会話が、出来ない!!)」


会話の話題をもってくることに、悩みを抱えているミサと、ただ静かに外を眺めているだけの美奈。

恐らく、二人はこのまま会話することはないだろう。

そして。


「綺麗だね〜」

「そうだね」


外の風景に感動する、健太とかなえ。


「……今日は本当に楽しかったね、かなえさん」

「うん。こんなに楽しかったのは、初めてかもしれないな〜」


どうやらかなえも満足のようだ。


「健太君からプレゼントも貰えたしね」


言いながら、健太に貰った人形を見せる。


「あ、うん……」


ちょっと恥ずかしくなったのか、顔を反らし、後ろを見る。

その時だった。


「……あっ。花火だ」


空高く打ち上げられ、綺麗な花を咲かせる火。

それはまさしく、花火だった。


「うわぁ〜」

「綺麗……」


それはまるで、神様からのプレゼントだった。

健太達は、しばらく観覧車の中から、空で美しく咲く花火を眺めていた。















そして、健太達は遊園地を出た。
















次回は、登場人物紹介です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ