俺たちの生きる世界
今回の話は世界観を伝えるための話であり、本格的に始まるのは二話目からですのでご了承ください。
それでも良い方はごゆっくりとお読みくださいませ。
皆さん、『世界』とはどのようなものだと認識していますか?
『世界』とは人類の社会であるとされることが多いですが、我々の他にも生存している生物は多く、その概念は間違っていると言うのにも関わらず、人はそれが当たり前であるかのように振る舞う。
自分たちは食物連鎖の頂点だと誤解し、『人』が絶対であると思っているだろう。
その認識には誤りがあり、人は肉食動物を狩ることは出来るが、それを食べることはほとんどせず、また狩ることが目的ではない場合肉食動物を前に生き延びることは難しいとされているにも関わらず、それでも頂点であると誤認している。
ならば何故そうさせるのか?
それは単に『人』という生物が持つ傲慢に他ならない。
そしてその傲慢は全ての生物を見下し、自分の上に立つ生物を認めず、そのような生物がいた場合、その生物を殺めるために一時の一致団結をし、殺しに来るのであろう。
ならば、そんな生物たちはどうやって生きていけばいいのか。
ーーその答えは既に出ている。
ーー戦争だ!我々を認めようとしない人間どもには成敗を!!
このように唱える者もいた。
だが、現実社会にそのような生物は存在しない。
何故か?
既に楽園があるからだ。
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此処は『世界の裏』と呼ばれている。
『世界』とは宇宙全体を表し、『世界の裏』とはその世界から追い出された『ある生き物』が作った同じ末路をたどった生物たちの集まるための世界である。
その中でも位があり、現実に名前を残す種の生き物たちの中でも、多くの者に知られている種が第一階層、
あまり知られていない生き物は第二階層、そして、名前すら忘れられた種は第三階層と階層分けされており、その階層から出ることは出来ない。
ーーある特別なものを除いてーー
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『吸血鬼』
それは血を吸い、人を殺す、又は同族にされると言われている生物であり、『ヴァンパイア』や『ドラキュラ』と同一視されている。
ただし、その事実は正しくなく、今『世界』で認識されているもののほとんどは『ヴァンパイア』である。
『吸血鬼』は血をからも栄養を取れる『鬼』であり、
日光を浴びても灰になることはなく、十字架が苦手と言うわけでもない。
ただ、『ヴァンパイア』にも他者を噛むと同種にするちからは力は無く、『ヴァンパイア』が持つのは変身能力と日光とニンニクが弱点であること、血からでしか栄養が取れないことである。
ならば、他者を同種にするのは何なのかというと、それこそ『ドラキュラ』である。
『ドラキュラ』は悪魔と制約したことによってなった吸血生物であり、繁殖能力が低く、その代わりに他者を同種にする能力を与えられた不死の生物である。
不死であるので、栄養を摂取する必要はない。
その他にも妖怪と呼ばれる種族、鬼たち、妖精なども存在している。
その中でも俺は『吸血鬼』と呼ばれる種族であり、『鍵』を持つ唯一の生物である。
次回からはちゃんと話を進めて行きます。
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