お手伝い
「ルナちゃんには料理を手伝ってもらいます」
ママはなぜか、気合いが入っていたので、
「はーい」
僕は軽く返事をしておいた
「それじゃあ、ルナちゃんにはサラダを作ってもらいます」
…サラダってただ野菜を洗って切って盛り付けるだけじゃないの?
「わかった」
「じゃあまずは…」
それから、僕はママに教えてもらいながらサラダを作っていった
◆ ◆ ◆
「やっと…、できた…」
「初めてだとこんなんかしらね」
僕はサラダを作るだけ、いや、キュウリを切るだけでもたくさんダメ出しされた…まず、切るのが遅いといわれ、速くするとしっかり切れていない。あと、切り口がきたないとか、大きさが一定じゃないとか、いろいろ言われた…
「じゃあ、少し早いけど、お夕飯にしましょうか」
「あれ?、パパは待たないの?」
「パパなら、いるぞー」
「えっ!?いつの間に帰ってきたの!?」
「そんなの、いつだっていいだろ。早くルナが作ったサラダが食べたいな」
「え?わ、わかった、もってくるよ」
本当にいつからいたんだろう…
僕は料理を運ぶのを手伝って
「いただきます」
サラダを食べます。
…うん、ドレッシングと素材の味がするよ…
「ルナ、このサラダ美味しいぞ!」
「あぁ、ありがとう」
ただのサラダで喜んでいるパパが、めんどうになってきた僕はてきとうに、返事をしておく
食べ終えたら片付けなきゃな…
◆ ◆ ◆
「ふぅ~、しゃ~わせ♪」
僕は今お風呂に入っています。ちなみにママはいません!昨日、合格をもらったんだよね~♪でも、「しっかり洗わないともう、一人で入らせないわよ」と、いわれたから手は抜けない…まぁ、普通になった洗い方をすればいいんだけどね♪
で、僕は今、お湯に浸かりながら女の子になってからのことを振り返っています。そういえばまだ、一週間とちょっとしかたってないんだよね。初めのころは余裕がなかったな…奏と会う時なんて怖がってたっけ。でも、それから遊んで楽しかったし、ぬいぐるみもとってくれて嬉しかったな…
って、なんで僕、ぬいぐるみで嬉しかったんだろう…なんか、女の子っぽくなってない!?いや、僕は男、僕は男…あ、いま女の子だったよ、じゃあ問題ないよね…でも、心は男だし…
というか、ぬいぐるみで嬉しいって、女の子というよりは幼児じゃない!?えっ!?僕、幼児化してるの?精神年齢、若返っちゃたの!?
い、いや…大丈夫なはず。これから、女の子としての自覚と、精神を作っていけば…って、精神は男、男の子!ん?でも、見た目が女の子で精神が男の子ってややこしい…
「あー、もう、めんどい!出よ…」
僕は、シャワーで体を洗い流してお風呂から出た