表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女の子になっちゃったけど…  作者: 拙
夏休み
35/44

海!


僕たちはいま、海に来ている

環ちゃんのお父さんが連れてきてくれたのだ


「仕事が終わったら声かけるから、それまで遊んでていいぞ」

「わかった!皆、着替えたらここに集合ね」


と、環ちゃんが言うと、僕は楓ちゃんと一緒に環ちゃんに連れられて更衣室に入った


環ちゃんと楓ちゃんが着替えてるなか、僕は水着を手にして止まっていた


……べつに着方がわからないわけじゃないよ。

水着を買ったあとにママが『私だけルナちゃんの水着が見れないなんて不公平だわ!』とか、意味わかんないこと言って写真撮影をねだってきたのだ


お金を借りるということもあって了承したんだけど……本当にあれは恥ずかしかったよ……


まず、室内で水着っていうのが恥ずかしかった。いや、外でも恥ずかしいよ。でも、一人水着で写真を撮られるのはちょっとね……


ママが何枚撮るんだっていう勢いで撮り続けてたから楓ちゃんが止めてくれたけど……


……本当に何枚撮ったんだろ……いくつか小道具持ってきてポーズの指示までしてきたけど……途中から記憶がないよ……


そういえばだけど、あの写真パパとか奏とかに見せないよね……?誰にも見せるないでって言うの忘れてたから……で、でも、さすがにそれはないよね……


「はぁ……」

「?ルナさん着替えないんですか?」


未だに着替えていない僕に楓ちゃんが聞いてきた。

ちなみに、楓ちゃんはもう着替え終わっている

ワンピースタイプのかわいらしいものだ


「僕、着替えてるから先に行ってていいよ」

「えー、一緒に行こうよルナちゃん」


と、言うのは環ちゃんだ

環ちゃんはタンクトップビキニというものらしい


ちなみに僕のはフリル付きのビキニだ

本当はもっと露出が少ないのがよかったんだけど……

環ちゃんと楓ちゃんがものすごく押してくるから負けて買ってしまったんだよ……


というか、さっきから視線を感じる……


「……ねぇ……着替えるからそんなにじろじろ見ないで欲しいなぁ……」

「えー、いいじゃない減るもんじゃないし」

「僕の精神が削れて減っていくよ……」


僕は二人に見つめられながら着替えはじめる


うぅ……やっぱり誰かに見られてると思うと恥ずかしい……


「き、着替えたよ……」

「じゃあ、日焼け止め塗ろうか」

「えっ……日焼け止めって濡れると落ちるんじゃないんですか……?」

「……濡れるまでの日焼け防止にはなる……と思うけど……」


それから、僕たちは更衣室から出た

すると、もう奏と宏樹くんが待っていた


「奏、宏樹くん待たせちゃってごめんね」

「そんなに待ってないから気にするな、ルナ」

「そう?良かった」


奏の顔を見て反応を見てみるけど……何故か目線が合わない、というか奏の視線が上から下にだんだんと……


「……奏、どこ見てるのさ……」

「っ!別にどこも見てーー」

「奏、変態」


どこ見てるのかなんとなく分かるんだよね

さっきは僕の太もも辺りを凝視してたよね……奏、太もも好きなのかな……


「ルナちゃん、ルナちゃんみたいなかわいいこが居たら見たくもなるよ。ね、奏さん」


環ちゃんが奏と宏樹くんに近づきながらそう言う


「あ、ああ」

「むぅ……なんか腑に落ちないけどまぁいいよ」


っていうか僕、見られるような体型じゃないと思うんだけどな

むしろ環ちゃんのほうに目が行きそうなのに……僕より大きいから……


「ル、ルナ、その……水着似合ってるぞ、かわいい……と思う……」

「……そんなの言われても、嬉しくないし……」


僕は奏から顔を背けてそう言った


「皆、早く海いこ!」


環ちゃんが僕たちを促す

さっき動いたのは遊びたい気持ちを押さえきれなかったのかな


「……ん、わかった」

「はいはい、ルナ、楓早くいくぞ」


奏と宏樹くんは歩きだす

楓ちゃんは少し遅れてついていく


「……でも、ありがと……」


僕は奏に向けて呟いてから進みだした


   ◆   ◆   ◆


僕はいま、日陰で休んでいる

あの後、皆でビーチボールを使って遊んでいたんだけど……早くもバテてしまった……


他の皆はそれぞれで遊んでいる

楓ちゃんは環ちゃんに泳ぎを教えてもらっている

宏樹くんは海水があたるかあたらないかの絶妙なところで座っている……なにしてるんだろ……


そして、奏は僕の隣にいる


「ねぇ、なんでここにいるの?」

「ルナが一人でいると心配だからな」

「……なんか、子供扱いされてる気分なんだけど……」


今のって、子供が一人でいると不安みたいな感じだよね

僕だってもう、高校生なんだからね

というか、幼なじみで親友でも、同級生に子供扱いされるとは……僕ってそんなに見てて危ないかな?


「いや、子供扱いっていうわけではないけど、なぜかほっとけないみたいな感じっていってわかるか?」

「……わかんない」

「だよなぁ……まぁ、俺がルナの傍にいたいってだけなんだけどな」


……奏ってこんなに過保護だったけ……?


少なくとも、中学のときはこんなかんじじゃなかった

僕は中学でまともに学校行ってたのは一年生の半分と三年生になってからだ


途中いろいろあって不登校になっていたけど家族とか奏のおかげでなんとか持ち直すことができたと思う


奏はいつも僕にプリントを持ってきて勉強を教えてくれたり、学校のことを話してくれたりして楽しかった

いま思うと僕が嫌だと思いそうな話はしないように気を配ってくれてたんだと思う


奏は中学生のときからぼくを気にかけてくれた

でも、最近のとは何かが違う気がする……


奏のなかで何かが変わった……?


いや、違う

変わっちゃったのは僕の方だ

もしかしてそれが原因でーー


「ルナ?」

「っ!……どうしたの奏」

「ルナがぼーっとしてたから体調でも悪いのかなって……で、大丈夫か?」

「うん……大丈夫」


奏が心配そうに顔を覗き込んでくる


「そうか?体調良くなかったら言うんだぞ」

「うん、わかった」

「で、そろそろ昼飯にしないか?お腹へったしさ」

「そうだね、じゃあ皆を呼びにいかなきゃだね」


   ◆   ◆   ◆


昼食を食べてから僕は海を前にしてなやんでいた


「……なにしよ……」


いや、なやんでいない……考えているのだ


えっと……あっ、海の家に浮き輪あったな……浮き輪ってどうやって遊ぶんだろ……

それとも、泳ぐ?いやいや、僕およげないし……


「……なにもやることないね……せめて、海に足つけておこ……」


僕は海に足をつけた


「……つめっ……たくない?」


いや、冷たくないわけではない、なんだろう……夏場の水道から出てくるぬるめな水って感じで……とにかく、びみょうな温度なんだよ


あっ、でもただ座ってるだけよりいいかな……♪

ちょっと休める場所探そ


「おーい、ルナー」

「んっ?なに……するのさ……」


奏でに呼ばれたのでふりかえると水をかけられた

……あー、うん、これはやりかえしてもいいよね……


僕は無言で奏に近づいて、本当にふれ合えるような距離まで近づいて、そのまま押し倒した


「ちょっ!?ルナ!?危ないから!」


突然のことだったから僕の非力な力でも押し倒せた

それに、砂の方に押したから怪我もないとおもうし、水で息ができなくなることもない

でも、僕も一緒に倒れたから奏に僕がまたがっている状態になった

……なんだろ……無性にいたずらしたくなった


「……ごめんね、奏」

「……謝る気があるなら、まずその満面の笑みをやめてくれ……そして、退いてくれ」

「えー……どうしよっかな♪」

「いや、マジで退いてほしいんだけど……」


奏はそういってくるが僕は退かないよ


「たしか、奏はこちょこちょは効かなかったよね……」

「……そ、そうだったかなぁー……」


奏はしらばっくれる

奏……効く人は普通、全力で同意すると思うんだけどな……


「ル、ルナ?その、やめないか?今度、なにか奢るからさ……なぁ?」

「前もそれ言ってたよね……僕は物でつられるようなお……とこじゃないんだよ!」

「ちょっと待て、ルナ、お前女だろ!?」


あぶなかった……おんなっていうところだったよ……あれだよね、セリフ的にここはおんなって言ってるイメージが強いからね、うん、そうだよね


「そんなこと、いまはどうでもいい……」

「ちょっ、ほんとにやめろよ、やめろよ、ほんとのほんとにやめろって、ぶほっ!あははっ!や、やめろぉ!!」

「えっ?三回言ったらやれってことじゃないの?」

「そ、そうゆう、こ、とじゃ……ない、か、ら……」


奏に耐えられ、辛そうにしてたから仕方なく脇腹を揉むのをやめて、立ち上がった


「本当に奏って脇腹弱いよね」

「止めろっていったのに……」


奏が起き上がりながら僕を睨んでくる

あっ、ヤバい笑みが押さえられない……


「……ルナは脇だったかな……」


僕は嫌な予感がしたので、休憩できる場所を探しにいこうとすると


「おっと、どこにいくんだ?ルナ」

「ひゃっ!」


奏に脇を撫でられて変な声が出てしまった

普通、肩とかだよね、ふつう!


「……なにするのさ……」

「ん?ただのじゃれあいだよ!」

「ひゃんっ!ちょ、やめっ!」


暫く奏に弄ばれたあと、僕は解放された


「うん、まぁいいだろ」

「かなで……ごめん、なひゃい……」


僕は疲れてその場に倒れ混む

もう、帰ってもいいんじゃないかな……というか、帰りたい、帰って寝たいよ……


「奏さん、やりすぎじゃないですか?」

「……確かにやり過ぎたような気も……」


いいや、やりすぎだよ……

もう、しゃべる気力が残ってないから言えないけど……


「もう、いちゃいちゃするなら二人っきりのときにお願いね」

「「いちゃいちゃなんてしてないよ(ぞ)!」」


このままだとあらぬ誤解を生みそうだから反射的に叫んでしまったけど……奏と被ってしまった


「えー……傍からみるといちゃいちゃカップルだったけど?」

「「まず、カップルじゃない!!」」

「えっと……じゃあ、ルナさん、奏さん想像してください

まあまあ人がいる浜辺にいる男女、突然男性が女性に水をかけ、女性と一触即発な雰囲気に、しかし、女性は男性に馬乗りになり体を刺激します。男性は女性にやり返すように女性より激しく責め立てる……

こういうのみて、どう思いますか?」


「「そんなの、まさしくバカップルじゃん」」


それを聞いて楓ちゃんと環ちゃんはあきれたような顔を、宏樹くんは白い目で僕たちを見ていた

……えっ?なんで、そんな顔でみるの?


「……ルナさんと奏さん……さっきまで、してたこと……言ってみて……」


宏樹くんは僕たちにそう言った


「えーと……まずは、奏が僕に水をかけてきて、それに仕返しをしようと奏を倒して……」

「それから、ルナに脇腹を揉まれたから、仕返しにルナの脇を撫でてた」


僕と奏は、互いにアイコンタクトをして示し合わせ


「……なにか、変なとこある?」

「……あっ、うん、なんかすまん……」


あれぇ?奏と合わなかったよ……

えっ?もしかして、僕だけわかってないの……?


「……えっと……?僕、なにかしでかちゃったの……?」


僕がそう言うと、楓ちゃんと環ちゃんはため息をつき


「……もう、これを直すのは……」

「諦めちゃダメだよ楓ちゃん……」


僕、本当になにかしでかしちゃったの……?


海、実際に行ったことがないので時間結構かかっちゃいました……すみません……m(_ _)m


一応、これは全て妄想・想像なので不自然な所もあると思いますがあたたかいめでご覧になってくださるとありがたいです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ