来訪者《1》
なつやすみ~♪なっつやっすみ♪
(現実はまだ高校生活始まったばっかです)
「暑い…」
期末テストを終え夏休みに入り僕はだらだらしていた
もちろん家事の手伝いはするけどもう、僕の分の仕事は終わったのでリビングのソファーで休んでいる
「暇…」
というか、することがないのでだらだらするしかないのだ。それにはっきり言って動きたくない家から出たくないごろごろしていたい
「ふゎ~…眠い、寝よ」
「ルナちゃん、そんなにだらだらしてていいのかしら?」
「…?なにかあったっけ?」
ついに、ソファーの上で寝転がった僕にママが声をかけてきた
うぅ…もう少しで寝れたのに
「なにもなくてもだらだらしてたら太るわよ」
「えー…大丈夫だよ」
周りに比べると小さいから少しでも大きくしたいもん
…身長の話だからね…寝る子は育つっていうよね
「まぁ、なにもないってわけでもないけどね」
「ん?なにかあるの?」
…なにかあったっけ?うーん…思い出せないや
「今日から親戚の子供を預かることになってるのよ。そろそろ来ると思うわ」
「え!?なにそれ聞いてないよ」
「だって今言ったもの」
あーそれだったら知らないのも当然だね…って事前にいっておいてよ!
「預かるって部屋はどうするのさ」
「?ルナちゃんの部屋じゃダメなの?」
「そういうことは言っておいてよ!」
僕は急いで部屋に行く
散らかってる訳じゃないよ。ただ少し部屋を整理するだけだよ
◆ ◆ ◆
「どうして前もっていってくれなかったの!?」
「焦ったルナちゃんがみたくて」
…もうだめだこの親
僕は部屋を整理し終えて、ママに詳しく聞こうとした
「はぁ…で、どんな子がくるの?」
「ルナちゃんの部屋に泊まって貰うのに男の子な訳ないじゃない」
うん、そうだよね、男の子だったらパパの部屋だもんね
「で、どんな子なの?」
「前に会ったときはおとなしい子だったけど…今はわからないわ」
へーそうなんだ…僕、会ったことあるかな?覚えてないな…
「ルナちゃんも会ったことがあると思うけど」
「え?そうなの?いつくらい?」
「だぶん五歳ぐらいじゃなかったかしら?」
五歳!はい、覚えておりません!
「まぁ、印象的な子だったから会ったら思い出すかもしれないけど」
「え?そんなに印象的なの?」
「ええ、なんせ見た目がまるで…「ピンポーン」」
ママが言っている途中にインターホンがなった
「あっ、待たせてても悪いから行ってくるね」
会ったら思い出すかもだしね
僕はドアを開けると
「あっ、えっと…こちらは如月さんのお宅でよろしいのでしょうか…」
………はぅ!可愛いってこの子のためにあるのか
すこし困惑したような小さな声に、僕と同じくらいの身長、そして腰くらいまで伸びた綺麗な銀髪…ん?銀髪…?珍しいけど…どこかで…
「うん、合ってるのよ。さぁ、あがって」
「え、あっはいお邪魔します…」
僕は銀髪少女をリビングへと案内する
「ママ、連れてきたよー」
「えと…お久しぶりです雪さん」
「あら、よく覚えてたわね」
あっ、そうそう僕のママは雪って言うんだよ。ちなみにパパは凪だよ
それにしてもよく覚えてるよね…
「ここに来る前におじいちゃんに聞いたので」
それでも覚えてくるってすごいことだと思うのは僕だけかな
すると、銀髪少女は僕の方に体を向け
「えっと…はじめましてですよね…?『翠風 楓』といいます」
翠風楓、楓…あっ!おもいだしたよ
「はじめましてじゃないよ楓ちゃん。久しぶりだね覚えてる?」
「えっ!?えーと…」
「僕だよ、ルナだよ」
「え!?ルナ君!?」
え?なんでそんなに驚いてるの?
「えっ?ルナ君って男の子じゃなかったっけ…?」
あっ…女の子に変わったの普通忘れてたよ…
慣れって怖い…
何気にルナの母親と父親の名前出たの初めてだと思います。用意はしていたけどいつだす予定だったのか…まぁ、出さなくても支障はないと思いますけどね…