休息
なんだかんだで一カ月
これからもよろしくお願いします。
俺は今、メアちゃん(勝手によんでる)の紹介にあった宿屋に来ているのだか、
「でも、名前が『オーク亭』かあ」
別にオークがきりもりしているとかではないので心配する必要はない、なんでもここのオーク料理が美味しいと評判なんだそうだ。
料理が美味しく、量もあり、一泊二食付き3000メガと、まあまあなので冒険者に人気だそうだ。
「お兄ちゃんここに泊まるの?」
オークが可愛げ?に描かれた看板を見ていると、下から幼い声が聞こえた。
下を見ると茶髪の小さな10歳くらいの女の子がいた。
「そのつもりだけど。どうして?」
そう言うと女の子は宿屋の中に入っていき、
「お母さーん、お客さんだよー」
「そうかい、ソフィ案内してあげて」
「わかったー」
女の子が戻って来て、
「じゃあお兄ちゃん、案内するね」
くっ、女の子に「お兄ちゃん」なんて呼ばれたら断れるわけないじゃないか、(元々泊まるつもりだったが)
「いらっしゃい。一泊二食で3000メガ、お湯はおけ一杯で400メガ、ランプは2時間ぐらいで800メガだよ、どうする?」
そう話しかけて来たのはこの宿屋の女将さんだ、女の子と同じ茶色の髪だし、お母さんと呼ばれていたので母なのだろう。もう少し若くて痩せていれば美人だっただろう。
「とりあえず2日、それとお湯をお願いします」
「そうかい、じゃ6800メガだね、お湯はどうする?」
「食事の後でお願いします」
「わかったよ、ソフィ、部屋に案内してあげて」
俺は女将さんにお金を払い、二階にある部屋に行った。
「ここが部屋だよ。食事は、夜は7時から9時、朝は5時から7時の間だよ。何かあったらまたいってね」
そう言って女の子、ソフィは行ってしまった。
部屋の様子はまずまずと行った具合だ。田舎のちょっと汚い家といったぐらいだか、この世界では良い方なんだろう。
そう、それに驚いたことにこの世界でも時間の流れはほとんど一緒で、1日24時間で360日だ。
さて、やっとゆっくりできるわけだが、あと2日は弱いままだからトラブルには巻き込まれたくないし、明日から何をしようか?街を出て何かあったら嫌だからクエストは受けたくないし、…別にビビりじゃねーよ。
まあ、適当に過ごすか。
という感じで、特に何もすることもなく2日が過ぎた。
本当に何もしていなかったわけじゃない、これからの予定を考えたり、それにもちろんオーク料理も食べた。悔しいが普通の豚肉の味で美味しかった。
あと、クエストも受けた。
庭掃除とか、草刈りとか、家の補強とか…まあ、そのおかげでメアちゃんからの評価が上がったから良かった。
もう10日がたち、最強になっている俺は今、宿屋のトイレにいる。
なぜかというと、…まずい、また波が来た。うっ、オロロロロー、うえっ、と、まあ絶賛リバースしている最中である。
起きた時から気持ち悪く、オロロロー、て、トイレにこもっている。
「お兄ちゃんー、大丈夫ですかー?」
「あ、ああ、大、丈夫、」
所謂、レベルアップ酔いとかいうやつだろう。レベル3(あれから1上がった)から150まで急に上がったからなっているのだろう。全くの想定外だ。
その日はベッドでずっと寝込んでいた。
次の日
完・全・復・活
したので、今日は自分の力を試してみるために討伐クエストを受けてみるのと、明日王国を出て行くつもりなのでその準備をすることにした。
「メアちゃん、何かいい討伐のクエストあるかな」
この2日でメアちゃんとは仲良くなった。と、思う。同い年ぐらいだし、話相手もいないので少し嬉しい。
「ちゃんは、やめてください。セクハラで訴えますよ。ちゃん付けしていいのはジーク様だけです。それと、討伐ですか?今まで雑用しかやっていなかったのに大丈夫ですか?最初は採取の方がおすすめですよ?」
なかなかにディスられてしまった。
「少しは魔物とも戦った事もあるし大丈夫だよ」
「そうですか?では、…
嘘でーす。戦った事なんでありませんし、魔物も本で見ただけでーす。まあ大丈夫でしょう。レベル150だし、
「これはどうですか?『ゴブリン5体の討伐』常時募集しているクエストで初心者用ですよ。」
「それでお願いします」
やっぱりゴブリンが来るのか。因みにこの世界のゴブリンは、身長140くらいで、棍棒や、ナイフを使う、よくある感じの奴らだ。上位種になると、大きくなったり魔法を使ったりキングになったりする奴も出て来る。
俺は街で食料を買ってマジックバッグに詰めたあと、ファンタジーおなじみのゴブリンの討伐に向かった。
寒くなってきてつらい。