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デート

テスト?勉強?なにそれ美味しいの?

7日間の朝、俺たちは城の門の前で待ち合わせする事にした。

俺は緊張もあり、予定よりも30分早く来てしまった。俺の服装はこの世界で一般的に使われているド◯クエっぽい布の服だ。

門番と二人きりの気まずい雰囲気の中で待っていると、10分後ぐらいには、白川さんが来た。


「あっ、真くんもういたんだ。ごめん待った?」


そう言いながら白川さ…、天使が来た。

水色のワンピース姿で、それ以外に着飾ったものは無いがそれが白川さんの清楚な感じを引き立たせていて可愛い。


「いっ、いいや、俺も、ちょうど来たところだよ」

「そっか、じゃあ行こ」

「ああ、でも、何処に行くんだ?俺、街の事全く知らないぞ」

「ふふっ、ちゃんと私が調べておきました。それにほら、お金も貰ってきたから大丈夫だよ」


と、肩掛けの小さなポーチから袋に入ったお金を取り出した。


「これって、白川さん!5万ギルもあるじゃんか、とうしたのさ!」

「ん?普通に王様に頼んで、それよりさ、早く行こ」


イヤイヤ、王に頼むってどういう事ですか?それに、5万もあげちゃう王様は大丈夫なのか?てっ、白川さん⁉︎、手繋ぐんですか⁉︎、こっちの心の準備が出来ていないんですけど〜〜。


「ちょ、白川さん?手繋ぐんですか?」

「ん?良いじゃん。それに苗字じゃなくて、名前で呼んでよ」

「え!?、な、なんで?」

「だって私は『真くん』て、呼んでるでしょ、だから真くんも名前で呼ぼう」

「えー、でも白川さんの方がなれて——

「ね、良いでしょ」

「じゃあ、ゆ、由香、」

「、うん、」


と言い、白川さんは、照れて顔を伏せてしまった。そして、


「そ、それじゃあ真くん、行こ」

「うん」


ああ、俺今日死んでもいいや、


とまあ、そんな感じで街中デートをした。服屋を見たり、食べ歩きや、人気の喫茶店でお茶したりした。

そしてもう日が沈み始め、帰る頃となった。

えっ?「デートの内容は?」だって?そんなの緊張しててろくに覚えてねーよ。だって今まで男女経験無しの俺が急にアイドルの様な人と二人でデートとか、できるはずないだろ。

白川さんは、服なんでも似合うし、食べ歩きで人気の焼き鳥食べてる時、あーんをしてきたからな、あれは、フィクションの中の事だろ?!


それはさておき、デートも終わり、俺たちは暗くなりつつある城までの一本道を歩いている。


「今日、たのしかったね」

「うん、そうだね、」


そして少しの沈黙の後、何かを決した様な顔つきをしてこちらを向き、


「あのね、真くん、私…、私、真くんの事が昔からずっと好きだったの!」


は?……え、なんていった?


「え、え、好きだって?それに昔からって?俺たちが初めて会ったのって高校にきてからだし、話したのは2年の時じゃ、」

「ううん、私が中学一年の時、塾の帰りで不良っぽい人たちに絡まれている時、真くんが助けてくれたんだよ」


いや、そんな事…、あったわ、中一の時ちょうどラノベやらにはまりだしていて、「俺なんでもできるんじゃね?」とか思ってたときだ!それで不良らに突っ込んで行ってボコスカにやられ、中二病から目が覚めたんだ。

つーかそれ、俺にとっては完全に黒歴史なんだか?「おい、やめろよ」とかカッコつけて行ったわりにはすぐにやられて、それをずっと女の子、白川さんに見られているんだぞ。


「いやでも、俺は、なにも出来なかったし」

「そんな事ない!私にとって真くんは、ヒーローだよ。それで、高校生になって真くんを見つけた時、本当に嬉しかった、あのときありがとうも言えなかったから。一年の時は、もし知らないなんて言われたら怖くて言えなかったけど、2年になっておんなじクラスでまず仲良くなろうって思ったんだ」

「そう、だったんだ」


なんで今まで気がつかなかったんだよ俺!なんだよ、鈍感系主人公ってか、おい!


「だから!私は真くんに一人でどっかに行って欲しくないの!もう此処は日本じゃないんだよ、外にはモンスターがいるし、殺しも普通に起きてる、私は真くんに死んでほしくないの!」

「大丈夫だよ由香、俺はそんな簡単に死なないから。ほら、この7日間で俺も強くなったし」

「そんなんじゃ全然ダメだよ。真くんスキル全然ないし、人見知りだし、コミュ障だし、すぐ死んじゃうよ」


そう言って、泣きじゃくりながら俺にもたれかかってくる。

いや、今スキルがない事は認めるけどよ、後の二つはないだろ、まあ真実だけどよ、


「だ、大丈夫だよ。無理な事をしなければ死ぬ様な事はないって、アルスさんからも言われたし。」

「それこそ無理だよ。不良に突っ込んでいく様な人は信用出来ないもん」


いや、あの時は若気の至りのようなもので、って、これじゃあ説得できそうにないなあ、仕方ない、白川さんなら大丈夫だろう、あの手を使うか、


「だったら、絶対に死なないって約束できればいいんだよな、由香」

「そんなの無理だよ」

「由香、俺の秘密、聞いてくれないか?」


そして俺は由香に、隠していた事を全て話した。

ん?こっちにも教えろって?また今度な。




「本当に全部そうなの?」

「ああ、そうだよ。それとこの事は他の誰にも離さないでくれ」

「うん、でも、だったら城に残って一緒に勇者として——

「それはできない、」

「なんで!」

「その時に俺は、ある任務を受けたんだ。だから一緒にはいけない」


「じゃあ、約束して、絶対に死なないって、」

「ああ、約束する。」

「うん、わかった。…それとまだ聞いてないな、私の告白の返事」

「えっ、それはもちろん、俺も好きだよ」

「ふふっ、じゃあこれ、私からのプレゼント」


と言い、ポーチから、一対の指輪を取り出した。


「ただの指輪だけど、私たちが離れていても繋がっているっていう証」

「うん、本当にありがとう」

「それともう一つ約束、…この世界が一夫多妻制だからって、私と離れている間に浮気してたら許さないから」


白川さんってこんな性格だったっけ?まだ付き合っているだけだから浮気にはならないけど…あれ?後ろに何か般若のようなのがいたような気がするけど気のせいだよな。


「お、おう、善処しま—

「許さないから」

「…わかりました。」

「よろしい」


ああ、なんか全部由香に言いくるめられている気がするがまあいいか。男は女に絶対に勝てないって、お父さんよく言ってたしな、


「由香、もう暗くなっちゃったし、早く帰ろう」

「うん、真くん」


そうして帰ったら、時間が過ぎとるだとか、何処をほっつき歩いとっただとか、心配したんだぞと、言われてしまった。


——————————————

ある場所


「……様、ファルス王国での勇者召喚が成功したようです。」

「そうか、で、今回の勇者は?」

「はい、勇者は、合計5人いずれも高い能力を持っています。しかし一人だけなにもスキルのない者がいるそうです」

「そっか、じゃあ四人の監視を引き続きよろしく」

「かしこまりました」


そう言い、従者と思われる者は、闇の中に消えた。


「ふふふ、ついに勇者召喚か、こっちの計画も進めていかないとな」


すみません、ちゃんと勉強します、はい。

でもやっぱり、恋愛は、書きづらい。

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