吐息
これは私がまだ小学校低の頃─────。
「かくれんぼしよ?」
お母さんは買い物の為、私と妹はお留守番であった。
妹は暇つぶしの為に私を誘った。
小さな私達は外で遊ぶなんて事は出来ないから、それはそれは暇であった。
私も暇で耐えられなかったのでその誘いに乗ることにした。
「じゃあ、お姉ちゃんが隠れてね」
妹がそう言うので私は迷ったあげく、タンスに隠れることにした。
タンスなら見つからないと信じて。
「もーいいかーい」
「もーいーよー」
ぺたぺたと妹が裸足で廊下を歩く音が聞こえて息を潜めた。
気付かれちゃうかな?
とドキドキしながら隠れていた。
すーはーすーはー
聞こえるのは自分の吐息だけ。一人ぼっち。 寂しいなと思いながら待つ。見つかりたくないけど、早く見つけて欲しいという矛盾した思いを持ちながら。
すーはーすーはー
すーはーすーはーすーはー
あれ?これ、本当に私の息……?
何故か疑問に思った。きっと今なら疑問なんて感じないだろう。しかしそう感じたのは小さい子は霊感が強いと言うし、そのせいなのか。
疑問を解消するため、息を止めてみる。
ドキドキしながら。後にその行為に後悔することになる。
すーはーすーはー
それでも呼吸音が聞こえる。
あれ?もう一度息を止めてみよう。
すーはーすーはーすーはー…
聞こえる。私のではないものが。
妹は外で私を探しているし、このタンスに入れるのは私と妹だけ。
じゃあ、この息は誰の?
「ぎゃぁぁあああ」
怖くなりたまらずタンスから出る。
「お姉ちゃん、みっけ」
見つかってしまった。




