早朝の電子音
有名なテーマ曲が、違うイメージで伝わる出来事です。
朝早い時間帯の事、とある公共施設内のトイレに居た時、ブース内から何やら聞き覚えの在るメロディーが流れてきたのです。
〈タタンタタ~ンタタ~ン♪
タ~ン♪〉
何かの番組のテーマ曲だったような気がするのですが、今一つ思い出せません。
(あれえ?この着信音のメロディー、何度か聴いた事在るなあ……何のテーマやったかな?)
軽やかなメロディーが流れる中、私は思い出そうとします。
(着信音では軽快やけど……実際のメロディーは、もっと……こう……寂しげな音色やった気ぃするなあ……)
何度も何度も着信音のメロディーを脳内でループさせていましたところ、何周目かで思い出したのです。
軽やかなメロディーでしたので、一致せずにいました。
(あ‼そうや‼『本当にあった怖い話』のテーマ曲やんか‼)
あの有名な『ほんこわ』のテーマ曲なんですが、着信音のメロディーとして流れていたテンポが、あまりにも軽やかでキュートな響きだった為、実際のテーマ曲の寂しげな感じとは全く印象が異なっていたのです。
イメージは一致しませんが、記憶が一致すると脳内でのモヤモヤが解消しました。
(同じ曲やのにテンポが違うだけで全然印象違うんやな)
肌が寒くなるあの曲も、着信音のメロディーになればSFチックな電子音に聞こえてくるので『少し不思議』な気分になりました。
寂しげな曲も電子音で奏でれば、銀河通信のように聴こえてきます。