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まさかの添い寝⁉最弱魔王ちゃんピンチ!

月明かりの中、私たちは、近くにあるアリスの家に行くことになった。


「もう少しだからな・・だから泣くな」


私は、あんな情けない姿を見せてしまったのだから、すすり泣いていた。アリスも察してくれたのだろう。手を引きながら、やさしい言葉をかけてくれる。


「ぅぐ…ヒャ いたた…」


「ルーミア⁉ 足は痛くないか!? おぶってあげるぞ…」


どうやら、石につまずいてしまったらしい


「うん…大丈夫…」


「すりむいているではないか!? 魔法で直してやるからじっとしてるのだぞ…」


彼女は呪文を唱え、魔法で傷を治してくれた。


「ルーミア、怖いことがあったらなんでも言うのだぞ。童がなんとかするからな!」


女の子に転生してしまった私からするととても心強い


少し歩くと、洞窟の入口のような場所に着き、アリスが手招きする。


「ようこそ!ここが童の家だぞ!!」


そこはどう見ても“家”というより、クマでも出てきそうな洞穴だった。


中はもっとひどく、本当に女の子が暮らしているのか疑わしいほどだ。


「ルーミア、お主はここで寝ておれ!」


そう言って、アリスがドヤ顔で指さしたのは

地面に敷かれた、ペラッペラの布切れ。


…いや、これ、地べたじゃん!


「これ、ベッドなの……?」


「うむ。極上の寝心地だぞ!」


……とにかく、今日はもう寝よう。


私はそっと布にくるまり、目を閉じ――


――バサッ!


「うわっ!? ちょ、ちょっと!?!?」


布団がめくられたと思ったら、背中にムニッとした柔らかい感触。

その瞬間、私の脳内で警報が鳴る。


(これ、ヤバいやつ!!)


「なぐさめてやるぞ!!」


「ちょっと!?アリス!距離感って知ってる!?」


「うむ、わからん!!」


背中から鼓動とぬくもりが伝わってくる

こんな状態では寝れるものも眠れるわけーー


「……すー……ぐぅ……」


もう寝てる!?さっきまで『なぐさめてやるぞ!!』って叫んでた人が、即落ちで、寝落ちしているんですけど!?


私は、そっとアリスの手を横にずらし

気晴らしに、さっきまでいた湖に行く。


湖は月明かりに照らされて、幻想的な光を放っていた。

その美しさに見とれながら、近くの流木に腰を下ろす。足先だけ、水にそっと浸けてみた。


「ひゃん!?」


思わず変な声が出た。めっちゃ冷たい!


そのとき――

近くの茂みから、誰かの声が聞こえた。


「……こちらにいらっしゃいましたか。少し失礼いたします」


そう言うと、彼女は、おもむろにスカートをめくり、お腹の紋章を確認する。


「ヒェッ!?何するの!?」


「すいません驚かせるつもりはなかったのですが…」


「変態なの?あなた変態なの!?」


「違います!申し遅れましたが、私の名前はユキ・ルーベルトと申します。先代魔王に仕えており、元魔王軍四天王の一人です!」


「違くないでしょ!?ていうかそんなすごい人が私に、何の用?」


「魔王様の気配を感じたので…」


(え、何それ怖)


でも私、魔力量0だから他人から感知しずらいはずなのにどうして?これも彼女が強い魔族だから?


そんな疑問を質問しようとしたが、豆腐メンタルな私からは、何も言えない…


そんなことをしている間にユキは私の腕に魔法陣のようなものを書いてくれた。


「これは、トランス魔法と言って、遠くにいる場合でも魔力を使うことによって


意思疎通ができるのです。もし助けが必要な時は私たちをたよってくださいませ。それでは」


行ってしまった‥‥何だったんださっきのユキとかいうやつはまぁ


「わたしまほうつかえないんだけど…」




 私は今、アリスがいた洞穴に戻ることにした。体を洗おうと湖に行ったの変な奴に絡まれるし


もう帰ろう…私は、とぼとぼとかえっていた。あたりももう暗い、アリスももう寝ているだろう


私は、アリスを起こさないようにゆっくりと入ろうとしたその時


「グスン…ぐス…グスン…」


洞穴から女の子がすすり泣く声が聞こえる多分アリスだろうでもなんで?


私にきずいたのか目をこすりながら、私のほうに向かってきた。



「ルーミア~~~どこに行っておった~童は、寂しかったぞ~~」


半泣きのアリスに、私は頭を撫でてあげる。そうすると次第にまんざらそうな顔に戻った。


「ごめん ごめん でもなんで泣いてたの?」


「気が付いたら、ルーミアがいなかったから心配したんだぞ!!」


「ちょっとアリス!?そんなに強くつかまないで~」


ぎゅうううっ!!


アリスは私を思いっきり抱きしめてきた。


「ルーミアの体温は暖かいな!ぬくもりを感じるぞ!」


そのまま、ほっぺたや首元に顔をすりすり。

なんなら髪までくんくん匂い嗅がれてる。


たぶんこれ、私を慰めてくれてる…んだよね?


「お人形さんみたいにきれいな顔立ちをしておるな、それにこの髪の毛は美しいでも髪がべとべとしておるぞ ルーミア体を洗ったのか?」


そんな何気ない質問をされた


「え? いや、まだ……洗ってないけど?」


「わかった童がその体洗ってやろう!!」


……えぇぇぇぇえ!?!?!?





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