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村のピンチを救います!?

「この村は……ピンチなのです」


村長の声はかすかに震えていた。


「ピンチって、どういうこと?」


「オークキングによる略奪です。ここ最近は特に激しく、近隣の村が次々と壊滅しています」


「なんでそんなひどいことに……」


「それは、オーク族とゴブリン族の争いが激化しているからです。この地域は両者の領土のはざまにあり、中継補給地点として狙われているのです。要するにここが前線になっているのです」


村長は深いため息をついた。


そのとき、外から怒鳴り声が響いた。


「オークキングが来たぞ!! みんな逃げろ!!」


緊迫した叫びと共に、村の空気が一変する。


案内役のモンスターが駆け寄ってきた。


「魔王様! こちらから外へ!」


「あ……うん、ありがとう!」


手招きされるまま外に出ると、一瞬だけ視界に映った。


――オークキング。


10体ほどのオークの群れ。その中に、明らかに異様な巨体が3体。


通常のオークの三倍はありそうなその体は、全身を分厚い筋肉で覆われている。手には、ギラつく斧。鋭く、殺意を放つような目


(なにあのモンスター!?大きすぎ!これが村のピンチって!?絶対に勝てないじゃん!と、とにかくここを出よう…私には荷が重すぎる…)


私は無意識に後ずさっていた。心臓がドクドクと鳴って、手のひらが汗ばむ。


「きゃああっ!」


悲鳴が響いた。視線を向けると、ひとりの子どもがオークキングの手に掴まれていた。


「ワハハハ! こいつはうまそうなガキだな。今この場で食ってしまおうぜ!」


「兄貴、ずるいですよ! おいらにも食わせてくださいよ!」


「ごはんなら、まだまだそこらに逃げ回ってるだろ? ほら、あそこなんかうまそうだぜ」


「それもそうですね! 兄貴、さっすがっす!」


「ガハハハッ!!」


オークたちは、まるで狩りを楽しむように村人を見つけては掴み、

口に運ぼうとしていた。

まるで、私たちに見せつけているかのように。


「魔王様こちらです早くこの村から出ましょう…」


「魔王様、こちらです! 早くこの村から出ましょう!」


「……こういうことは、よくあることじゃ。これも運命……ルーミア、行くぞ。この村からとんずらするんじゃ」


「…うん」


私たちはこの村を後にしようとする


「だれか…たすけて…わたし…死にたくないよ…」


かすかな声が、耳に届く。


胸の奥を、何かがギュッと掴んだ。


息が止まりそうなる。


そして気づけば、私は……振り返っていた。


オークキングの方へ、一歩、足を踏み出す


風に揺らめくマントがいい味を出している


「魔王様!?」


ユキの声が聞こえた。でももう遅い!

オークキングがこちらをぎろりとのぞく


「なんだこいつ?」


「アハハ!この私を誰だと試みる!!この大地をすべりし、魔王の血を引き、この村を治めるもの!!ルーミア様だぞ!!」


声は震えていた。でも、心は決まっていた。

震える足を抑えて、小さい手をぎゅっと握る。


絶対に見捨てたりしない!だって私も痛いほどわかる

弱い者の気持ちが、いつも身を潜めて自分を守ってばかりだけど…

でもアリスとユキが私をたくさん助けてくれた。

今度は、私が助ける番だ!!


それに…


「こんな奴にくじけてるようじゃ魔王の名がすたる!」


「なんじゃ!てめぇ!」


オークキングは、子供をねげ捨て、私に手を伸ばす。


子供はユキがキャッチをしておりけがはないようだ。よかった…


そのままオークキングの目の前まで持ち上げられる。


「見ない顔だな、ルーミアって言ったけ、魔王の血を引いているのか?」


「あぁ…もちろん」


「笑わせてくれますぜ兄貴!こんなガキがほんとに魔王の血を引いてるわけないじゃないですか」


「まぁそんなことはどうでもいい。こいつを倒せば俺が魔王よりも強いことになるな!死ね!」


…万事休すか、お母さんありがとう…親不孝者でしたが来世ではまっとうに行きます…あ…私もう死んで転生してるんだった…


その瞬間、鬼の形相をしたアリスとユキが両サイドのオークキングを攻撃した。


紅の稲妻(スカーレットサンダー)

氷の爆弾(ブリザードボム)


アリスの圧倒的なスピードによる斬撃、ユキの凍てつく氷の攻撃がさく裂して、両サイドのオークキングは、絶命した。


「ガハハハッ!!ルーミアはいつもとんでもないことをするな!まぁ、そういうところも含めて大好きなんじゃがな!」


「魔王様!まったく…でも私たちはついていきますよどこまでも!!」


「……アリス……ユキ…」


胸が熱くなる。仲間って、こんなに心強いものなんだ……。


「なんなんだよ!てめぇら!あの方が知ったら……タダじゃ済まねぇからな!」


「あの方?誰だか知らないけど覚えておきなさい!私、ルーミア様に歯向かうやつがいたら容赦しないんだから!!これでおしまいよ!魔王の風格(ロード・プレゼンス)魔王の風格!!」


「やめろ~~!!」


・・・何も起こらなかった


(……あ。)


そうだ! 忘れてた!!


アリスとユキが強すぎて感覚バグってたけど、

私…魔力量、ゼロだった!!


「なんだよ、何も起きねぇじゃねぇか! 本当、笑わせんなよ!」


やばいやばいやばい! どーすんのこれ!?!


「まったくルーミアは童がいないとだめじゃな!」


アリスの斬撃がオークキングに直撃して、細切れになり消滅する。


「アリス 怖かったよ~~!!ありがとう~~!!」


ぐちゃぐちゃに泣きながらアリスの胸に飛び込んだ


かくしてオークキングの討伐に成功したのであった。

これからは、控えめに行動しよう…


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