転生の時はお洋服ちょうだい~!?
時は伝説の勇者が生まれる少し前
その年、魔王が崩御した。後継ぎがいなかったため
各種族の話し合いが行われて、新しい魔王を決めることになったのだが…
一向に話がまとまらず内乱になってしまった。
こんな殺伐とした混沌の世界に転生した元男のお話
目覚めたら森の中、裸の姿で女の子に転生してしまった!!
ふと、近くの湖面上をのぞきこむ
そこには
透き通るような白い肌、きりっとした青いひとみ、シルクのように張りのある銀髪
耳はエルフのような魔物?に転生していた。
ただおへその周りには魔法陣?タトゥー?のような模様が刻まれており、
正直言って…ダサい…
ふと今の状況に我に返り、近くの茂みの中に隠れた。どんな状態にせよ裸であったので
誰かに見られてしまったらまずい…私がまるで露出狂だと思われてしまう…
まぁ四方八方森だから
そう誰かに見られるわけもないのだが…
いったんこうなってしまった経緯をを思い出そう、、、
たしか、何か大したことないことで気が付いたら死んでおり、神様が憐れんでくれたのか死んだときの記憶だけは消去されており、それ以外の私の前世の記憶を神様の計らいで引き継いだまま『この世界に』転生したらしい…
いや神様にまで哀れまれる死にかたって‥最後どんな死に方をしたんだよ!!
まぁ死んでしまったのは仕方がない前世はとことんついてなかった。
競争社会でもまれながら、大変なこともあったことだし、新しい人生謳歌しますか~
さらに神様はこの世界で魔王族?という最強の種族の生き残りの末裔?に転生させてくれた。
魔王族は最強の魔獣を代々召喚できるらしい
この世界での魔獣の召喚は魔法陣に何日も何日も重苦しいい呪文を唱えて
いざ召喚!!といった感じに召喚するわけではなく、
神様いわくおへそのところに魔法陣がありおへそをこすると召喚獣がでてくるらしく
しかもおへそを何度もさすることで好きに召喚獣を召喚したりひっこめたりできるらしい
ちょっと興ざめしてしまったがともかく、最強の召喚獣!!
この響きだけでとてもワクワクしている自分がいる。
「いでよ我につかえし珍獣よ!我に力を与えよ!」
とっさに心の中にあったお決まりセリフを言ってしまった、、
きっと周りから見たらきざなせりふを吐いている真っ裸な頭おかしい奴だろう
でも一回言ってみたかったからとても満足した。
セリフを吐いた後少しの沈黙があり…
結局何も出なかった・・・
「まぁ…そうだよね…」
そしておもむろにおへそをこすると
おへそからはまがまがしい黒い煙とともに地面に魔法陣が2重3重に出現、
魔法陣からは無数の光の柱降り注いでおり徐々に姿を見せる
ついに…
若干の恐怖とともにワクワクしながら魔法陣をみる。
現れたのは、、、、少女⁉
そこには、黄金色の金髪で、ドラゴンの羽根?のようなものが背中から生えており、背丈は私とあまり変わらないがとても豊満メロンが二つぶら下がっている美少女が、神々しい光の中から肌もあらわになっている服装のまま現れた。自身の満ちた表情で少女は一言
「フゥーハハハ童の名はアリス・フォイ・ガーディア、童を召喚した不届き物は誰だ!っておい裸じゃないか!」
金髪ツインテール、アホ毛がくるっとしているいかにも元気系ヒロインのような
女の子が赤面の姿で硬直しており、指の間からちらりとこちらを見ている。
私はというと自分の置かれている状態に改めてきずかされ
涙目になりながら、小動物のように小刻みに震えて
再び茂みに隠れた。
アリスはそんな小動物みたいな私に一言
「とりあえず童の服を貸すから着るがよい」
おもむろに自分の服をちぎり始めるアリス。
「ちょっと待って⁉それはダメ!!」
ただでさえ情けない姿を見せてしまったのに、あろうことか美少女の肌着を着るなんて
そんなことは到底できるはずがない!!
「何を怖がっておるお主と童は女の子何が問題があるのか?」
「それはそうなんだけどさ…グスン ちがうんだよ…そうじゃないんだよ…そうが風邪をひいてしまうだろう」
何とか涙をこすりながらだが、言葉をごまかせた…はず…
「お主。やさしいななら童が魔法で着るものを出そうじゃないか」
いや魔法で出せるのかよ、ほっと胸を撫で押す。だけれどよかった、危うく女の子の肌着を切るところだった…
「だがお主が風邪をひいてしまうといけないやはり童の服を使え」
‥‥結局アリスの肌着を着た。妙に獣臭いが、中は少し生暖かった。