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侯爵の覚悟

「レイ、」

目が覚めた、リアだった、

朝日が差し込む、体が何故かだるい。

「どうした、」

「、、助けに行かないの?」

「いかないさ、彼女は、アイリスは、自分で決めたんだ。」

リアが笑う、

「自分は納得しているの?」

「、、しているように見えるか?」

リアが笑う

「でしょ、、今日は天気が良いね、散歩してきたら?」

「、、仕事があるんだ、すまんな、」

リアは言った

「いつから?」

「今からだ、9時からなんだ。」

するとリアが笑った。

「じゃあもう間に合わないね♪」

、、、は?

ブブッと景色が変わる、

時間は、、10時!?

「なっ、、!」

リアの姿が歪む、

「あるじ、、」

リアだと思っていたのは、俺がテイムしたスライムの寄せ集めだった。

偽装していたのは蜘蛛の魔物が主体として、様々な魔物だった、

、、馬鹿な、確かに俺は探知が専門なわけではない、

でも、魔力の波長や偽装魔法ごとき破れ、、魔力が3分の1くらいない、、

「やってくれたな、お前ら、、」

俺の魔力を、一晩かけて吸い出し、膨大な魔力を睡眠魔法と偽装魔法に全振りしやがったか、

これほど高ランクの魔物、なおかつ時間を数分間に絞り込めば、一瞬なら俺さえ欺けるかもしれない、、

「チッわかったよ、散歩してくるよ、、」

そう言い俺は外に出た

ふらふらと見慣れた街道を歩く。

出会ったときは、アイリスたちが街を案内してくれたなぁ、、

「…この宿、、」

最近、、と言っても出会いたての頃、

アホほど寒い冬を一緒に乗り過ごした宿だ。

その時張った断熱結界は今も効いている。

おかげで売上が2倍近く増えたらしい、冬は暖かく、夏は涼しいと、

「…ギルドについてしまった、、」

ここでアイリスたちと出会ったな、

アイリス、、

「…」

ギィ、

ギルドのドアを押し開ける。

「…?」

いつもの活気が無い、あるにはあるが、少し控えめだ。

「クエスト、、ファイアドラゴン討伐か、」

ピッと剥がす。

いつも通りクエストカウンターへ行く

「これを受ける。」

受付嬢は俺を見ると、

「、、レイさんですね、こちらに、」

ギルド職員が裏の扉を開けた。

「はぁ、、」

裏に行くと、受付嬢と職員たちが数名いた。

「こちら、アスティール侯爵様からです、今朝早馬で届きまして、

なるべく早く渡してくれ、とのことで、」

「わかりました。」

俺が立ち去ろうとすると、

「あの、」

受付嬢は、そっと新聞を渡す。

「ギルド職員は新聞を1日早く手に入れられます、役に立つかはわかりませんが、、

知る限りの伝手と情報も裏に載せてます、、内緒ですよ?バレたら私、

、、いえ、私達情報漏洩でクビになっちゃいますから、、」

静かにニコッと笑う受付嬢、と職員たち。

「、、なぜそこまでするんですか?」

職員が前に出る

「アイリスさんたちのパーティーは、ギルドを支えてくれた有力なパーティーで、

あなたが来てから高難度依頼も滞らなくなってきてるんです。感謝してるんですよ、私達。」

高難度依頼?

「高難度依頼、というと、ドラゴンやら遺跡探索やらですか?」

「えぇ、最も、あなた的には楽勝なんでしょうが、その依頼、うちのギルドでその依頼単独でこなせる人、あとにも先にもあなた一人ですよ。」

、、そうだったのか。

「ありがとうございます。」

そう言い立ち去ろうとした瞬間、

「私達、アイリスさんは誰と結婚するのか、賭けをしたんですよ。」

不意に職員が言う。

「賭けにはなりませんでしたがね、、」

トン、と男性職員が俺の胸に拳を軽く当てる

「満場一致、あんただったよ。お姫様救ってきな、勇者様・・・。」

、、ふふっ

「ありがとう、」

俺はアスティール侯爵家に転移した。

〜〜〜

コンコン

「失礼します。」

ガチャッ

「レイくんか、よく来たね、しかし、早くないか?それに家の者から報告が来ていないが、、」

「すいません、急ぐあまり転移魔法を、、」

侯爵は、驚いたように、

「特定の魔法陣も使わず、、」

しかし、侯爵は急に目を鋭くした、

「君に伝えたいこと、頼みがあるんだ、掛けてくれ。」

促され、椅子に座る

「今回の婚約騒ぎ、どうもきな臭い。父親の私にすら会場が伝えられていない、

それに娘は昔、婚約相手のディゲス第二王子に、セクハラ、ストーカーをされてね、

アイリスは大層毛嫌いしていた。」

ふむ、とりあえずその男にあったら一発ぶん殴る。

駄目だ、俺が殴ったら死ぬか。

「それなのに婚約を決めたのは娘自身だそうだ、、、妙じゃないか?」

「えぇ、変ですね。私だったらブッ殺、、失礼。」

「、、どうも、取引をしたらしい。」

取引、、

「取引の内容は、、」

まさか、、

「「アスティール侯爵の病の治療薬の譲渡。」」

驚いた顔で見るアスティール侯爵

「知ってたのか?」

「いえ、初耳です、予想しただけです。」

侯爵は話を続けた。

「娘は私を救うため、望まない結婚を強いられているんだ。」

手を強く握る侯爵

侯爵は俺をまっすぐ見た

「君に頼みたいことがある。」

「…はい、なんですか。」

「式場の特定と、娘の救出だ。」

「それだと、エリクサーのお金を請求されますよ、隣国の王族はどうするつもりなんですか?」

侯爵は覚悟を決めた表情をした。

「家財を売れば、10億くらいになるだろう、

君は娘を連れて、どこか遠い場所に逃げてくれないか。」

「…それは受けられませんね。」

侯爵は悲しそうに見つめた

「頼む、」

これが、親の覚悟だとするのなら、受けなければいけないだろう。

「わかりました。一旦協力者に連絡を取ります。ですが、、」

俺は少しためてこう伝えた

「家財を売る必要はございませんよ、、フフフフフ、、」

かくして、アイリスの救出作戦を開始した。

〜〜〜〜〜

機動兵隊エクス・マキナ諸君、君たちは現在何機が稼働可能か?」

無機質な灰色の軍勢たちは答える

〈【回答】機動兵隊エクス・マキナ、稼働可能機体は、3257機稼働可能です。〉

「そのうち、哨戒機スカウト衛星機サテライト空撃機クラスタ、はそれぞれ何機稼働している?」

〈【回答】哨戒機スカウト257機、衛星機サテライト500機、空撃機クラスタ243機です。〉

(計1000機、、足りないか?)

「この魔石に記録された魔力の持ち主を探している、全力で探し出してほしい、

何日かかる、」

無機質な灰色の髪を持つ男が魔石を手に取り、長考する

〈【回答】5日以内には見つかります。〉

5日、結婚式まであと6日、ギリギリ間に合う!

「今すぐにかかれ、私も捜索にかかる。」

〈【了解】〉

さて、俺は俺で動かなければな、、

そうして俺は隣国へ向かった。

〜〜5日後〜〜

世間はおめでたムードが流れ始めていた。

俺は目的のモノを獲得し、とある方にお渡しした。

「アスティール侯爵、順調に進んでますよ、」

侯爵はその言葉を聞くと、安心したように「そうか、」と返事をした

すると、通信が来る。

〈【通信コール】こちら機動兵隊、地上をすべて捜索いたしました。〉

(見つかったか?)

少し間を置き、返答が来た

〈【通信アンサー】捜索した結果、()()()()()()()()()()()()()。〉

(予想はしていた)

要するに、探索してなお、見当たらないということは、

〈【通信コール】間違いなく、〘高度隠蔽魔術〙がかかっています、外からの探知、認識が不可能です。〉

さて、どうしたものか、、

「アスティール侯爵様、」

「どうした?」

俺はアスティール侯爵に質問をした。

「侯爵様が奥様と結婚式を挙げた際、式場にはどう移動したので?」

アスティール侯爵が思い出すように言う

「参加する人は事前に魔力の波長を記録しておいて、記録した者が招待状の魔法陣に触れると、

式場に転移する、という仕組みになっている、」

(つまり、事前に魔力のつながりを作ったモノを通してなら、、)

〈【通信アンサー】特定できるかもしれません。〉

しかし、どうやってつながりを調べるか、

血縁から調べる際は、対象が15歳以下なら通じるが、、

「侯爵様、お嬢様は今おいくつで?」

「今日、ちょうど16歳になるね、」

(、、、)

昨日の内に試しておけばよかった、、

ではどうするか、、つながり、、繋がり、、

「あ、」

あれが居た、、!

「、、、見つけた、、!ここから1日で行ける!」

俺は即座に立ち上がった

「侯爵様、娘さん、助けて来ます、待っててください。」

侯爵は、懇願するように、

「娘を、頼む。」

〜〜翌日〜〜

「、、、」

日が明けてしまった。

今日、私は結婚式を挙げる、相手は毛嫌いしていたディゲス第二王子、

今はまだアスティールの家名を名乗れる、でも、

昼の結婚式で誓約の書に名前を書き誓いのキスを交わすことで契約が発動し、

私の家名はクダイアスになる。

「嫌だなぁ、、」

重い体を起こす

「キュー」

キュー?

横を見ると水色の水晶のような生物がいた。

「あ、ミスリルスパイダーちゃん、、」

レイからもらった従魔の蜘蛛、

(レイ、、)

「どうせなら、名前つけようか、」

頭を指で撫でると嬉しそうにキューキュー鳴くミスリルスパイダー、

「君の名前は、、アスティール、、アスティー、、アスティーよ。」

私の家名から取って、アスティー、クダイアスになる、私の代わりに家名をついでね。

きっと、これからつらいことがあっても、この子は生きてくれるだろう、

Aランクの魔物だもん、私より長生きしてくれるよね。

だから、アスティールの名前を、なくさないでほしいな。

「アイリス様、お時間です。」

「呼ばれちゃった、アスティー、ばいばい。」

バタン

「キュー」

「キュー」

ピカッ

「キューキュー、き、きゅ、あ、あ、あすてぃー、」

「あ、わ、わた、わたち、、わたし、、、あすてぃー、」

「あすてぃー、、りゅ、、」

ポテッ

「あい、あいり、、あいりしゅ、、」

カサカサカサカサ

そとにでる

スパスパ

あいりす、みつけた、

「、せ、せ、〘せんぷく〙」

ふわっと姿が消えるミスリルスパイダー、、アスティー

ピスッと糸を出した。

かつかつかつ

「さてと、お掃除しなきゃ、、あれ?」

掃除に来たメイドが、違和感を抱く

「ドアの下側、、欠けてる、、?」

下側の角が大きく欠けたドアを見て、違和感を持ったが、その真相には気が付かなかった。

〜〜〜〜

私は今門の前に立っている。

これから結婚式が始まるのだろう。

(最初はレイがよかったなぁ。)

音楽が流れる。

私は今、純白のドレスを纏って立っている。

(レイに褒めてほしかったな、)

門が開く

奥のステージにはディゲス王子が立っている

(レイに待っててほしかったなぁ。)

上には大きなステンドグラスがはめ込まれていた。

?、少し外が騒がしい気がするな。

キィィィィィィィン

耳鳴りがする、、

バージンロードを歩く

(レイ、、)

最初から頼めばよかったかなぁ、

、、嫌だなぁ。

神父が間に立つ

「では、互いの名を刻んでください。」

ディゲス王子がニヤニヤしながら名を書いた

そして私も名前を書く

アスティール・シェイル・アイリス

(さようなら、私の名前。)

「新郎から、首飾りの進呈です。」

メイドが首飾りを持ってくる

紫色の石がはめられた首飾りをつける

(嫌だなぁ、やっぱり嫌だな、、レイ、、)

思い出すのはレイの顔ばかりだった。

「それでは、誓いのキスを」

ニタニタと笑うディゲス王子、

王子がベールを持ち上げ、顔を近づけてくる

(嫌だ、嫌だよ、、レイ!)

その時

「ばぁ」

、、、王子が動きを止めた。

「く、く、く、、」

(アスティー!?)

なんでここに、部屋に居たはずなのに、、

「く、蜘蛛、、蜘蛛、、」

蜘蛛、、そうだ!

昔、若いディゲス王子が狩りに出た頃

蜘蛛の魔物になめてかかり、ぐるぐる巻にされた挙げ句

巣に吊り下げられて食われそうになって以降、蜘蛛が大嫌いって!

「アスティー!」

「シャー!」

アスティーがだんだん大きくなる

「あ、あれ?アスティー?」

犬くらいの大きさだったアスティーが、

私の身長の3倍くらいの大きさになる。

「あ、あ、あ、ああああ!」

「アークミスリルスパイダー!?何故ここに!?」

アーク?

「あいりすにちかずかないで!」

「アスティー!?喋れるの!?」

ブン!

「ヒィィィィィィ!!!」

すると、

バッキィィン!

天井からガラスが割れるような高音が轟く

そこから落ちてくる黒い影、それをみた瞬間、涙が溢れてきた。

「レイ!」

レイは勝ち誇ったように笑うと大きな声で叫ぶ。

「よく持ちこたえたアスティー!あとは任せな!」

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