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明かされる紫の過去

ある日、とある地方の小さな村に、

新たな命が誕生した。

ドタドタドタドタ!

「シアナ!」

男が妻の名を叫びながら木造の部屋に駆け込む

「あなた、、生まれたわよ、」

そうやってにっこり笑う黒色の髪に紫紺の瞳の女性が微笑む、

その手に抱えられているのは、

今は寝ている黒髪の赤ん坊だった。

60代であろう腕利きの医者が言う

「大丈夫、無事生まれましたよ、可愛い女の子です。」

その言葉に男が崩れる

「良かった、ありがとう、シアナ、、」

男は、生まれたばかりの我が子を見つめる

「名前は、どうする?」

シアナが笑いながら言う

「この子、紫の瞳でしょう、だから、

昔あなたと一緒に見つけた花の名前を付けようと

思うの。」

男とその妻は、見つめ合いながら

同時に答え、笑い合う

『リズ』

〜〜〜〜

子が生まれ数年

子はすくすく育ち、走り回っていた。

「おとーさん!きょうのごはんは?」

「今日はイノシシが捕れたからな!

鍋にしよう!」

子、リズは、嬉しそうに飛び跳ねる

「やった!」

決して裕福ではない、でも、確かな幸福の時間は、

リズが生まれて10年目に、終わりを迎えた。

「ううう、、」

リズは高熱にうなされていた。

「リズ、大丈夫か?」

父親がリズの頭を撫でる

「あなた、水桶持ってきてくれる?」

「分かった。」

父親が部屋を出る

「大丈夫、すぐお医者さんが来るからね。」

〜10分〜

「これは、まさか、、」

医者ががっくりし、部屋を出て、父親を呼び寄せる。

「アーニスさん、ちょっと、、」

〜〜〜

「娘は、リズは、大丈夫なんでしょうか、」

医者は首を横に振る

「これは、三年病(さんねんやまい)です。」

「三年病?」

「若い子供に稀に発症し、3日熱が出ては1ヶ月引いてを繰り返し35回目、丁度3年後に熱が引かず、

最終的に心臓が止まって死んでしまう病です。

およそ、100万人に1人と言う珍しい病です。」

アーニスは崩れ落ちる、

「そんな、治す方法は!」

医者は考え、こう言う

「エリクサーなら、治療出来ると、、」

「エリクサー、、、」

エリクサー

万病を癒し、四肢の欠損すら治すとされる

伝説の薬、しかし、

「はい、とても高価なのです。」

「値段は、、」

医者が言う

「大金貨10枚、

それが王都で売っていた際の値段でした。」

「大金貨!?」

大金貨は金貨10枚分、エリクサーは1000万円と言う

馬鹿げた値段なのだ。

この村の平均年収は、自分たちの食料を賄うついでに外に売っているため、豊作でも金貨1枚、10万円程、

とてもじゃないが、買えるものではない。

「そんな、どうしたら、、」

医者は、厳しい顔で1言言った。

「1つだけ、手に入らない事も無いです、

場合によっては、

エリクサーよりも高い効果を出す物が、、」

「それは!?」

アーニスが顔を上げる

「数万年の時を生きた、幻視体(ドッペルゲンガー)古代幻視体(エンシェント・ドッペルゲンガー)の生き血、それは、あらゆる猛毒、あらゆる呪い、あらゆる病を癒すとされます。

病を治す事に特化した生薬の一種です。」

しかし、アーニスは崩れ落ちる

「古代幻視体、でも、そんなの居ないですよ、

聞いたことも無い、、」

医者は言う

「でしょうな、ドッペルゲンガーは良くて数千年しか生きられません。」

ですが、と医者は続ける

「ドラゴンを喰ったドッペルゲンガーなら、

話は別です。」

アーニスは顔を上げる。

「そいつから生き血を抜き取れれば、

もしかしたら、、」

アーニスは口を開く

「場所は、、」

医者が言う

「この隣町、スバスで目撃情報があります。

もしかしたら、、ですが、危険すぎます、

やめたほうが良いでしょう。」

〜〜〜〜

「シアナ、話が、あるんだ。」

アーニスは、覚悟を決めた表情で、

医者に言われた事をすべて話した。

シアナはその話を聞き、

アーニスの事をまっすぐ見つめ、

「お願い、無事に、無事に帰ってきてね。」

アーニスは、高熱で寝込むリズを看病し、

リズは3日後、回復した。

1ヶ月、アーニスはリズとシアナとたくさんの思い出を作った。美味しいご飯をたくさん作り、

毎日突疲れて眠るまで3人で遊んだ。

リズが高熱を出した翌朝、

アーニスは隣町、スバスへ向かった。

リズとシアナ、そしてシアナのお腹の子を残して、

その1ヶ月後、町の新聞の見出しには、

こう書かれていた

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

スバス町、古代幻視体により壊滅、生存者0

古代幻視体は、王国軍の7割を殺害、

現在消息不明。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

分かっていた、

シアナも、アーニスも、分かって逝った。

娘の、リズのため、

3日後、リズがまた高熱を出し、

シアナはお腹の子を気遣いつつ、

リズの看病をした。

アーニスは、帰ってこないだろう、

1人で、村の人達に手助けされながら、、

リズの看病を続けた。

「ごめんね、丈夫な体に、産んであげられなくて、、」

そうして、治療の見込み無く、1年が過ぎる

〜〜〜〜

「ほら、よしよし、」

リズは、11歳になり、生まれた子供をあやしていた。

シーア、アーニスのアーと、シアナのシから取った、

父親の様な勇敢な男の子になってほしい、と、

リズは、父親が亡くなったのを知らない、

いつ帰って来てくれるかを待ち続け、

しかし、世の中は、世界は、

そんな不幸な彼女に、天は微笑んだか、

ある日父親が帰ってきた。

「アーニスが、アーニスが帰ってきたぞ!」

なんと、全身ボロボロだが、アーニスが帰ってきた。

シアナは息子を抱えて、リズの手を引き、

アーニスを迎えた。

「おかえりなさい、あなた、、」

シアナがそういい、村の人々に囲まれ、

アーニスに抱きつく、

「ほら、あなたの子よ、2か月前に生まれたのよ。」

そういい、アーニスを見つめた、

アーニスが口を開く

「あぁ、ただいま」

その時だった

ヒュン

村の人々の半数の頭が吹き飛び、

血しぶきが飛び散った。

「は、へ、?あな、た?」

アーニス?が、アーニスの声でちぐはぐに話す

「りず、しあ、な、しにたく、ない、ハハハハハ、、」

「おれの、かぞくに、てを、だしたら、ゆるさない、」

すると、完全にアーニスの顔が、皮が裂け、大声で

アーニスだったモノが嗤う

「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」

その狂気をまともに食らった村人達は、

半狂乱で逃げる。

途端、刃物の様な触手で辺りを斬り裂く

「リズ、逃げて、この子を連れて、」

「でも、お母さん!」

「いいから!」

「っ!」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」

「それで、良いのよ、、」

ザシュ!

〜〜〜〜

どのくらい走っただろう、

村は燃え、家はもうない

何も知らないリズは、それが、

ドッペルゲンガーの仕業としか分からない。

自分の弟を抱え、数時間は走り、洞窟へ入る

「もう大丈夫だから、、、嘘、、」

シーアは、喉を掻っ切られ、息絶えていた。

あぁ、なんで?

世界は、不幸な少女の人生に

知ったことかと、さらなる試練を与えてきた。

フラフラと、奥へ行く、

そこに、妖しく光る、オーブがあった。

[そこの娘よ、力がほしいか、]

「、、誰?」

オーブが語りかける

[私は、暴食の悪魔蜘蛛と恐れられた悪魔だ、

力が欲しくは、このオーブに魔力を流せ、

そうしたら、お前に力の一部をやろう]

「もう、知ったことじゃない」

リズは、そのオーブを叩きつけ、割ってしまった。

そのせいで、中の悪魔は、死んでしまったらしい。

暴食の悪魔蜘蛛、毒、、あるかな、

「、、、どうにでも、なればいいや。」

なんと、リズは、そのオーブの欠片を喰った。

ドクン、

予想通り、猛毒が体に流れ込む、

リズは、血を吐き倒れた。

「ゴブッ」

自慢だった、母親の黒い髪は、

毒で急激に紫色に染まっていく、

涙をポロポロこぼしながら、

「今逝くね、、お母さん、、お父さん、、、シー、ア」

そういい遺し、また、儚い1つの命が消え、、





、、、無かった

突然、体から力があふれてくる、

フラフラと立ち上がると、

手から糸が出てきていた。

それを見たリズは、全てを察知した、

自分の能力、力、スキルを、

力尽きた弟を埋め、村へ戻る。

焼け跡に、あのドッペルゲンガーが立っていた。

物理攻撃に耐性がある?、

状態異常は効きにくい?知ったことか、

「〘結界・糸斬領域(スレッド・フィールド)〙【断】」

バシュン!

浅い、でも、

「【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、」

バシュ!バシュ!バシュン!バシュ!

「ギャアアアアアア!」

「【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【断】、【〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

あれから、どれくらいたっただろう、

陽の光が差し込む、

目の前のドッペルゲンガーは、死にきれないらしく、

ピクピク動いていた。

「暴食〘魂喰い〙」

そういい手をかざすと、

ドッペルゲンガーがドロドロになり、

手に吸い込まれていく、

なんとも言えない感覚、

その時だった。

「あれぇ?終わってた?」

後ろに、金髪の女性が立っていた。

「、、君の仕業かな?」

女性、と言っても、17歳位だろうか、

「だ、れ?」

「私?私は、、」

女性は、にっこり笑う

「【琥珀の調律者】、(シトリン)、君も来る?

危険度Sを単独討伐、実績的に十分だよ。」

私、は、、

「ご飯、出る?」

「いっぱい出るよ!毎日美味しいご飯が食べれる!」

「じゃあ行く」

「後他にも〜、、って早!」

私はその女性、(シトリン)についていった。

「やほ~!」

「おかえり、、誰?その子?」

赤い髪の女性が立っていた。

後ろには、他にもいた。

鼻歌を歌いながら紅茶をのむ

緑色の髪の男、

話し合う青髪の男と白い髪の男、

「この子も、調律者にしようと思って!

あと2席空いてるでしょ!」

すると赤い髪の女性が笑っていう

「この子を?冗談も程々に、、」

目を覗き込まれる、女性は納得したように言う

「へぇ、アレを一人で、、いいんじゃない?」

「!」

心を読まれた気がした。

「始めまして、君には今日から、(アメジスト)と紫電の調律者と言うコードネームを授ける!ではまず私から、、」

赤い髪の女性が手を大きく広げると、

他3人と(シトリン)が集まった。

「我等!平行世界管理維持局・

対危険度天災級異常存在対応特殊部隊・オメガ-1

通称、調律者!今は勝手に名乗ってるだけだけど、、」

深紅(しんく)の調律者、火炎帝龍(エンペラーファイあとドラゴン)(ガーネット)

蒼穹(そうきゅう)の調律者、伝説級海龍(レジェンドリヴァイアサン)(タンザナイト)

琥珀(こはく)の調律者、上位雷神狼(アークフェンリル)(シトリン)

常磐(ときわ)の調律者、樹海不死王(ディープフォレストリッチ)(トルマリン)

白銀(しろがね)の調律者、上位飛行天使(アークスカイエンジェル)(クオーツ)

ジーーーーーーー、、、

私もやれと、そう言いたいのだろうか。

紫電(しでん)の調律者、深層悪魔蜘蛛(デーモンポイズンタラテクト)(アメジスト)

『我等、調律者!世界の均衡を保つ者!

強きを挫き、弱きを救う者なり!』

ドドン

「、、、あと一人欲しいね。出来れば黒色、、」

赤のその言葉と同時、

ふわんと水晶が光る

「マジ!?見つかった!」

黄が興奮気味に駆け寄って話しているが、

疲れた、、私はソファーに寝っ転がり、

暫くの睡眠に入った。

〜〜〜

目が覚めると、黒髪の男が隣に座っていた。

他の5人は居なかった。

「、、誰?」

私が聞くと、男が答える

「始めまして、この度、

漆黒(しっこく)の調律者に就任した、(オニキス)だ」

すると、黒が言った言葉に、

私は目の前が赤くなった。

「種族は、古代幻視体(エンシェントドッペルゲンガー)だ。」

「ドッペル、ゲンガー、、」

パァン!

途端、全身の血が沸騰した、

「殺す!」

私はスキルで手に短剣を出す。猛毒を含ませて、

分かっている、この黒と言う男が、

両親の仇ではないと、

あの時のドッペルゲンガーの数千倍は強いと、

反射的に殺されるかもしれない

避けられて殴られるかもしれない

怒られる、、かもしれない

ドスッ

私は、男に短剣を全速力で刺した。

、、、刺せた。

そして、その(オニキス)と言う男が、

私を急に抱きしめてきた。

優しく、そっと、

「な、なんで、、?」

「悲しい事があったら、

昔、こうして両親が抱きしめてくれたから、

そうしようと、思った。」

「なんで、、、避けなかった、の、、?」

「、、、さぁ、なんでだろうな?

まぁ、この程度じゃ死なないから安心したまえ。」

黒が頭を撫でてくる、温かい優しい手だった。

「お父、、さん」

カラン、

気がつくと、自分は泣いていた、

子供みたいに泣きじゃくった。

黒は、黙って自分を撫で続けてくれた。

私は、そのまま黒の胸の中で、泣きつかれて

寝てしまった。

〜〜〜〜

「っていう話さ、いいか?俺がそうだからって、

他のドッペルゲンガーも話が通じるとは限らない、

むしろ騙し、殺しに来るだろうから、

気を付け、、どうした?」

アイリス達がまさかの泣いていた。

ぎょっとする俺を差し置き

紫が起きる

「お、おはよぉぉ?!」

「リィィズゥゥゥゥゥ!!!!」

「え?え?何!?何!?」

(リズ)

泣いているアイリスに抱きしめられる

「辛かったね、そんな事あったんだね、」

すると、涙で頰を濡らしたニーナとリアが

「いつでもおいで、ご飯出してあげるから、、」

何故かリズの頭を撫でる

「、、まさか、話した?」

むっとこちらを見る(アメジスト)

「ははは、、、」

揉みくちゃにされる紫に、

俺は愛想笑いしか出来なかった。

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