貴族のパーティー
俺は調律者、黒、
今回は、貴族のパーティーに潜入、
、、、なら気が楽だったんだがな、、
何故かつい2週間程前、いきなり男爵になっており、
明日のパーティーに正式に招待されている、
今ニーナとリア、アイリスが貴族御用達の服屋で
ドレスを選んでいるのだが、
視線が痛くて頭痛がしてくる。
他の調律者との会合も、かなりだるい物だ、
いつもの6人ならともかく、
その他の調律者との大規模会議は辛いったら
ありゃしない。
「レイ?似合ってる?」
アイリスがドレスを着て来たが、
言うまでもなく可愛かった。
「似合っているよ、やっぱりアイリスは可愛いな」
(似合っているんじゃないか?)
アイリスは顔を真っ赤にし硬直する。
「?」
レイは先日の仕事で疲労困憊であり、
気がついていないが本音と建前が入れ替わっている。
ニーナとリアがニヤニヤと見ているのにも
気付かず、それよりもこのあと自分の服を選ぶ事に
少しばかりの胃痛を感じながら
明日どうするか悩んでいた。
〜翌日〜
「、、、」
黒は困惑していた、
自分が貴族の様な服を着て貴族のパーティーに
参加するなど無かったからだ。
参加者に化けて潜入したりはするものの、
自分自身が着ることになるとは思わず、
ため息しかでない今日この頃だった。
「似合ってるじゃん、元気だしなよ!」
ニーナがそう言うものの、
ハッキリ言って似合っていない気がする。
そう言うニーナも普段着ないドレスを纏っており、
何故平気そうなのかいささか疑問であった。
「レイ、どうしたの?」
アイリスが声を掛けてくる。
相変わらず可愛いなと、そのような邪念を払いつつ
答える
「俺の故郷は貴族どころか国王すらいないんだ。
王政のこの国とは違い、
間接民主制という国民から代表を選び国民が
政治を行う民主政治が一般的な国で、俺はまだその国では年齢的には子供の括りだったんだぞ?」
リアが聞いてくる。
「子供には見えないけどな〜、ところでレイって今
何歳なの?」
リアの質問に2人が乗っかる
「それ私も気になってた!何歳なの?」
「確かに気になる、どうなの?」
俺は確かではないが何となく数えてきた年齢を
答えた。
「今は18だ。」
その場の全員が驚いたように言う
「へぇ~!20歳くらいだと思ってた!」
「まさか18歳だったなんて、、」
「意外と若いんだね、」
しかし、レイはきょとんとした顔で答える、
「俺は18歳じゃないぞ?」
アイリスが不思議そうに聞く
「でも18って言ったじゃない?」
レイはこう答えた
「正確には、18兆5263億4176万2415歳だ、
もうすぐ18兆5263億4176万2416歳になるぞ。」
『、、、』
ニーナが納得した様に答える
「あぁ、だから、古代、、」
レイはむっとしたように答えた
「ちなみに俺は調律者の中では若い方だぞ」
『はぁ!?』
「1番歳行ってんのが赤で
確か21兆7せn
チュン!
パリィン!
ジュッ!
突然、遥か彼方上空に閃光が見えたかと思った瞬間、
高温の光線が光の速度で窓を破り部屋に突入、
レイは全力で避けたがギリギリで右頬を掠め
後ろにあった花瓶を蒸発させた。
今まで血の一滴たりと流さなかった黒の
頰を血が伝う。あと僅かでも反応が遅ければ、
頭が吹き飛んでいただろう。
『、、、』
黒は少し顔を青ざめさせながら、
「、、あいつの年齢には触れないでやってくれな、
最悪街ごと消し飛ぶ、、ったく、あの地獄耳が、、」
それを見てアイリス達は、
この国に居ないのにも関わらず、遥か彼方からレイの頭を正確に狙った一撃を放った赤は
もちろんのこと、
光の速度で放たれた光線を見て避けた黒も、
やはり化物級なのだと、改めて思い知った。
〜〜〜
ガヤガヤとしたパーティーを想像していたが、
クラシックの様な音楽が聴こえるものの、比較的
静かな会場だった、ニーナとリアは
物珍しさに視線を右往左往させていた。
貴族の中には、今回活躍していた冒険者の姿もあり、
その一角だけは少し騒がしいものの、
かなり豪華な会場にレイは少し緊張をしていた。
(いつぶりだろうか、この感覚は、)
調律者となってから、
実に18兆年の月日が経つ、
最初の1億年位は色んな場所を
行ったり来たりして、新しいことに
ワクワクしていた自分だったが、
ここ数兆年はほぼ作業の様に淡々と仕事をしていた
レイは、久しく感じなかった感情に
戸惑いながらその感情を味わっていた。
すると音楽と話し声が小さくなり、
突然ラッパの様な音が聞こえてくる
「国王陛下、女王陛下の御成である!」
騎士団長の号令が聞こえ、全員が会場のステージを見る。
豪華な衣装を来た国王が見える。
だが俺には会議で緊張しているサラリーマンにしか
見えなかった。国王はどうやら日本人だったらしく、
よく日本酒を渡していた。
その後ろには女王陛下と、第一王女、要するに美琴が
いた。第一王子は国王の横に立っており、
貴族の娘達が第一王子に熱い視線を送っており、
第一王子は少し困った様な表情だった。
名は確か、、ディアン、だったか?
女王陛下が名付けたらしい。
結構イケメンであり、中々の好青年だった。
しかしながらすでに婚約を結んでいるという
事実は割と前に公表されているため、
側室狙いだろう。
貴族って怖い。
美琴はまだ婚約者は居ないらしい。
とかなんとか考えていたら
国王が口を開いた。
「皆の者、よく集まった。
此度の厄災は、無事終結し、この国は平和が戻ってきている。新たな温泉も湧き、この国はさらに発展するだろう。」
温泉は作られたのではなく、厄災で開いた穴から湧いた様に現実改変を行なってもらった。
また頼むぜ現実改変協力者
しれっと画面越しに話しかけるのを
辞めて貰いたいところだが、
どうしようも無いんだよな。これが。
勇者の設定も勝手に消されたし、
めちゃくちゃだよ、もう、、
読者に話しかける設定をつけたらこっちに飛んでくると思わないじゃん。
付けなきゃよかったかな、、
「そこで、此度の厄災を鎮め、機械仕掛けの神を
撃破した英雄レイよ、前へ。」
(ふぁ?!)
「レイ、早く出て!」
アイリスに急かされるがこんなの聞いて
いないんだが?
俺はいそいそと前へ出る。
ふと美琴と目が合い、ニコッと笑っていた、
確信犯だろこいつ。
王女様にコイツって言ったら色々怒られそうだが。
「此度の活躍、見事であった。
褒美として冒険者ランクをAに上げ、
子爵位を叙爵とし、スティアールの土地を与える、
今後はスティアール・レイ子爵と名乗るといい。」
(はぁ!?)
顔には出ていない、、と信じたい、
白金貨、、要するに1億円か、
月収稼げちゃったよ。
ボーナスじゃあるまいし、、
そう言えば俺まだBランクだったな。
ていうか男爵ていう話だっただろ!
しれっと飛ばすなや!
ちなみに貴族の階級はこんな感じ
公爵←貴族の中では、王族についで地位が高い
侯爵←アイリスはここだ。結構偉い、
伯爵
子爵←俺がここだ。
男爵←本来俺はここだったはずだ、、
準男爵
騎士爵←大体が1代限りの貴族だ。
この国の貴族の名前は
家名・先代もしくは当代の名・自分の名前
俺は先代がいないので
スティアール・レイ子爵というわけだな。
「さらに、王女教育係として正式採用とする。」
(今更ながら俺バイト扱いだったな。)
「そして、此度の厄災を鎮めるのに協力を惜しまなかった冒険者の諸君、貴殿らには機動兵隊1機の
討伐につき金貨100枚を贈呈する。」
金貨100枚、100万円か、太っ腹だな。
「では、ささやかだがこのパーティーを楽しんでくれ!」
〜〜〜
国王はよほど早く帰りたかったのかさっさと下がってしまった。
「早く帰りたい。」
そうこぼし、屋敷の布団が恋しくなってきた、
あとで美琴に話を聞こう、
何故男爵を飛ばしたのか、と
そう決意した瞬間だった
「こんにちは、スティアール子爵殿、」
そう話しかけてきたのはふっくらとした体格の
40代半ばの男だった。男の後ろにはその娘と
おぼしき女性が立っていた。
「あ、どうも、、」
なんの用だコイツ、、?
「今回は子爵位の叙爵、おめでとうございます、
私はスティアールの隣のディアスを治める
ディアス男爵にございます。」
「あぁ、はい、」
(なんだ、挨拶だったか、良かった良かった、、)
身構えたのが馬鹿らしくなり、
警戒を解いた瞬間
「ほら、お前も挨拶なさい、」
すると、娘が出てくる、
「ごきげんよう、スティアール子爵様、
私はディアス・シリア・リリアです。」
礼儀作法はしっかりしており、見事な挨拶だった。
「こんにちは、リリア男爵令嬢、」
可愛いか否かと聞かれれば可愛い方だと思うが、
アイリスの方が数倍可愛いな、、
っと、、何故アイリスが出て来たかは置いとき、
そろそろ失礼しようかな、
「そうだ、今度うちの屋敷に来てくだされ、
歓迎いたしますぞ。」
ん〜、別にいいけど、なんでだ?
すると貴族の男がこう言った
「そこで娘とぜひ話してやってくだされ、寂しがりでしてな、」
あぁ、友人が欲しかったのか、、、ん?
あの令嬢の視線、、どこか既視感がある様な、、
「、、、」
男爵令嬢と目が合う、すると遠慮がちに目を伏せつつ
チラチラとこちらをみてくる、
(あぁ!既視感があると思ったら、
貴族の娘達が第一王子を見てた時の視線にそっくりだ、上の立場の男性に近づきたい心と、好意が混じった視線だ、、、誰に?)
、、、
レイの額に冷や汗が流れる
(俺にか!!)
そうだ、俺は仮にも子爵、そこそこ偉い立場だ、
この国は一夫多妻が認められている、
正室と行かなくとも側室になれれば
十分な立場を得られる、
恐ろしくは貴族社会、舐めてかかると不味いことになる、ここは至急抜け出さねb
そう、思い立ち去ろうと決めたレイだったが、
「あぁ!少し用事を思い出した、失礼させてもr」
「スティアール子爵殿!うちの娘と
少し話してもら」
「スティアール子爵様!少し私とお話しませんか!」
,,しかし、回り込まれてしまった!,,
(言っとる場合かぁぁぁ!!!)
不味い、この俺を追い詰めるとは、、
打開策は転がってないか!誰か〜!助けてくれ〜!
漆黒の調律者、オニキス、絶賛大ピンチであった、
もうだめか、と諦め、ふと目の前を見ると、
貴族に囲まれたアイリスを発見した。
瞬間、打開策を閃いたレイは、一か八かの
作戦を決行した。
「あぁ!アイリス!そんな所にいたのか!」
「はい!、、あっ!!!」
いきなり話かけられ動揺したのか
アイリスは恥ずかしそうに困惑していた。
すると周りの貴族たちがざわついた。
「なんと、!」
「そうだったのか、、」
(チャンス!)
包囲網が解けたため
アイリスの元まで急ぎ、手を引いて離れる。
少し離れ、アイリスを見ると、凄く恥ずかしそうな顔で、顔を赤らめていた。
「すまんな、アイリス、ちょっと貴族令嬢に囲まれたもんで、抜け出すきっかけが欲しくって、、」
するとアイリスは凄く慌てながら言う
「何してるのよ〜!!!」
「ん?」
なんで怒ってるんだ?まぁいきなり連れて行かれたら
怒るか、、申し訳ないことをしt
「あぁ、、どうしよう、、」
「なんかやらかした?俺?」
しかし、何やらアイリスは凄く嬉しそうな、それでいて困った様に話す。
「、、、貴族の令嬢を公式の場で呼び捨てにして、
それに『はい』って答える事は、、その、、」
アイリスが話した事は、
レイとアイリスの、致命的なやらかしだった。
「、、『貴女は私の物だ』って言って
それを認めた、、つまり、、その、
『私達はお互いを愛し合っています』
って言う宣言になる上、誘拐事件になるのよぉ!!」
「、、、ぁ゙、、」
レイは、そこで気がついた、
やらかした、と。
こんにちは深山真です
いや〜レイ、やっちゃいましたね、、
まさかそんなルールがあったとは露知らず、
現実でこうなったら
レイは斬首ものですよ、
さぁ、どうなるか!
はぁ、改変手伝えって言われんのかな、、




