命を賭して守りたいもの
〈〘武装展開〙〔一斉射撃〕!〉
「〘星の光嵐〙!」
実弾と星弾が降り注ぐ空の下、
そこでは別の戦いがあった。
「ヤバい!エクス・マキナが来やがった!」
「そんな、まだいたなんて、、」
「この街はこれ以上壊させない!
〔炎よ、我が導きの下、吹き荒れよ〕
〘炎の嵐〙!」
炎がエクス・マキナを焼き尽くし、
大ダメージを負っている。
「炎の上位魔法!?まさか、間に合ったの!?」
「怪我人を助け、街の人々を守れ!
これ以上死人を出すな!」
「助かった!Aランク冒険者達が来たぞ!」
「上にいるのはなんだ?!上で何が戦っている!?」
「あれは、私達のパーティーメンバーよ!」
「そうなのか、これが終わったら、
挨拶にでも行くかな。」
「怪我人を運んで来ました!」
「よし、今すぐ治療を!」
「〘ヒール〙!」
「〘ヒール〙!」
「神聖魔術が使える人は居るか?!
居たら教えてくれ!
治癒魔法だけでは手が足りない!」
「神聖魔術、」
「アイリス、使えない?」
「無理だよ、私は、どんなに頑張っても、
神聖魔術が使えない、」
「試すだけ試せる?」
「やってみるけど、、」
(神聖魔術は詠唱ではなく、聖歌を歌うことで
発動する。)
アイリスが、歌を歌う、だが、
本来発動した時に発生する、
紋様が浮かばない、つまり、、
「やっぱり、駄目だった、、でも、魔法なら!
〔神よ、どうか、傷ついた人々に、祝福を。〕
〘ハイ・ヒール〙!」
ハイ・ヒールにより、1人、また1人、
傷が治っていくが、やはり人手が足りない。
「治癒魔法が使えるプリーストは集まってくれ!
アレを行う!」
「はい!」
「では行くぞ!」
「「「「〘治癒の聖域〙!」」」」
「よし、ヒーリングサークルを張った!
すぐに運ぶぞ!」
ヒーリング・サークル、
一度発動すると、
1時間程回復効果をもたらす聖域を張る魔法である。
「大丈夫かな、、レイ、」
その頃、上空では、、
〈貴様、もう、限界、だろう?、諦めたらどうだ?〉
「はぁ、はぁ、お前も、だいぶに見えるぞ?
まだ魔力は残ってんだ、
いい加減電源落としてやるよ、機械野郎、」
(嘘だ、もう魔力はほぼ空だ、
残量は2%といったところだろう。
上位魔法3、4発使ってしまえば、
もうすっからかんだな。)
〈フフ、強がるな、お前も、我も、
後一撃で終わりだろう、〉
「チッ、お見通しかよ、〘星の瞬き〙」
ドドドドドドドドドドォォン!
スタッ
「これでおしまい、なら良かったな、」
ドガン!
〈さぁ、決着と行こうか、〉
「レイ!」
「アイリス!?、何故ここに!?」
「詳しい事は後、早く戻って!」
「無理だ、アレが見えるだろ、」
「アレが、」
「アレが例の機械仕掛けの神、
【デウス・エクス・マキナ】か、」
「誰だ?お前、」
「王都の救援に来た冒険者だ、交代する、
あんたは休め、」
「駄目だ」
「、、、何故?」
「アレは、人間の手に負えるもんじゃない。
そもそもあれを起動したのは何者か、
何が目的かもわからないんだ。
、、俺が決着をつける、黙って見てろ。」
「レイ!」
アイリスは真っ直ぐにこちらを見る。
「無事に、帰って来てね、約束だよ。」
「、、約束だ。」
「、、うん!」
〈別れは済んだのか?〉
「へへ、待ってたのか?律儀だな。」
〈今攻撃すれば、勝っていただろうが、
手を出すのは野暮ってものだろう?〉
「そうだな、さぁ、決着だ、後3回の魔法だけで決着をつけてやる。」
〈どうするつもりだ?〉
「お互い、自身を守る結界も、鎧も、装甲も何もかも壊れたからな、これが最後だ。」
〈、、〘武装展
「〘反重力〙!」
途端、跳ね上げられる俺の体と機械仕掛けの神
(後2回!)
俺は機械仕掛けの神にしがみつく、
〈何を!〉
「〔広範囲結界〕〘絶界の封殺陣〙!」
辺りに大量の魔法陣が展開する。
〈お前、そうか、決めたのか。〉
(後1回!)
「あいつ!まさか!」
「え?、え?、レイ!?」
(最後の1回、これで終わりだ。)
(アイリス、ニーナ、リナ、街の人達、
冒険者達、調律者の皆、そして、今は何処に居るか、
もう見てないかもしれない相棒と呼んでいた
顔も知らない奴ら。
見てるんだろ?お前ら。
悔いはない、あるとしたら、
アイリスとの約束を破った事と、
アイリスに告白、出来なかったことかな。)
「これが俺の、物語の、最期の魔法だ」
「レイ!」
(最期に、目に映ったのは、アイリスの、顔だった)
俺は、めいいっぱい笑い、こう言った。
「幸せになれよ。俺の、初恋の人、」
同時に、冒険者が叫ぶ
「伏せろぉぉぉぉ!!!」
(最大最期の、調律者達それぞれの切り札、
俺に当てられた、最期の切り札
本来、超大型惑星の最期に発生する、
天文学的現象、その名も、)
「〘超新星爆発〙!」
「レイ!!」
途端巻き起こる、大爆発、
結界に押し留められた衝撃、
辺りを強く照らす青い光、
耐えきれず崩壊する結界、
突き刺すような爆風が、建物という建物の窓を割り、
地上を焼くような熱線は、金属を融解させ、
法に護られた人々の悲鳴と、
泣き叫ぶアイリス、それを止めるニーナとリナ、
僕の物語は、そこで幕を閉じた。




