極彩色の遊服〈フルカラーペンシルワンピ〉
「「それはどうかな!」」
おきまりのセリフを重ねて奪ったビャコとは対象的に、リユと美祿はぴったりと声を重ねて返してきた。
「〈フルカラーペンシルワンピ〉は自分のランドリーにおかれたコスチュームと着ている衣装の色一色につき、APが100ポイントアップする!」
「おっと! そういえばそんな効果が!」
ド忘れするビャコの制裁もかねて円形モニターを指で弾きながら、私は美祿のランドリーを確認する。
ランドリーにあるのは、「青色」の〈ツインカラーペンシルワンピ〉と「桃色」の〈ピーチピンクトップス〉と「黄色」の〈イエローエールスカート〉、そして〈ハイライト〉シリーズの〈ブレイズレッド〉と〈メルトオレンジ〉、最後に今着ているワンピと靴、そして〈グラデールペンシルシューズ〉の持つ銀色を含めて合計六色。
「まだまだいくよ! 〈フルカラースプレッドシューズ〉の効果発動! 一ターンに一度、デッキからまだ出ていない色のコスチュームをAP0にしてアンダーコーデ!」
効果の発動に伴ってリユに命じてデッキから出したのは、〈スターパープルシューズ〉というノーマルコスチューム。
それが、〈フルカラースプレド〉の下に重ねられ紫色が加わった。
「最後に! 〈フルカラーペンシルワンピ〉のさらなる効果! 一ターンに一度、このコスチュームに好きな色を追加できる! あたしはワンピに虹色を作るための最後の一色を加える!」
「えーっと、虹を構成する色は赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の七つだから青色だな!」
「緑色だバカ!」
時そばみたいな感覚で色を誘導しようろするビャコにリユが訂正の一括を叫ぶ。
「〈フルカラーペンシルワンピ〉の効果! カラープラス!」
そんなマスコット同士の漫才をよそに、美祿が効果を発動さたことで、地味だった銀色の衣装に変化が起こる。
鋳造みたいな銀一色だったのが命を与えられたかのように色を帯び始めていた。
スカート部で何十にも重ねられたフリルは、まるで鉛筆削りで削られた色鉛筆の皮の様に、木肌の様な色を纏、裾にあたる部分にはワンピに力を与えている色達が、グラデーションがかった色彩となって発光している。これが、〈フルカラーペンシルワンピ〉の本来の色だ。
「効果で合計八色になったことでAPが800アップして、合計はリミット手前の合計AP2800!」
「なるほど! 開幕であんなにクルクルと着替えまくっていたのは、このための布石か!」
エースの火力を確保しつつ、繋ぎのコスチュームで十分な牽制や場荒らしを平行する。
戦略として十分なくらいだが、それを私よりもエンプリス歴として日が浅いアイドルの卵が仕掛けてくるとは美祿のセンスの高さを実感した。
「あたしはこれでターンチェンジ!」
天水晴那 AP750 VS 福山美祿 AP2800
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