勇作P(の弟子)VS幸神P(の弟子)
天水晴那 AP1680VS 福山美祿 AP1650
「この前、懇親の下ネタも披露しても赤くならなかった晴那の顔をこうもあっさり朱に染めるとは、あいつなかなかやるな」
「少しは黙って」「少しは黙れ」
こちらにターンが回り、ビャコなりの状況分析なのだろうが、私どころか見守る勇作Pからも声が揃ってしまうほど冷めた怒声が飛ぶ。
「私のターン、ドロー!」
相手の手札は残り一枚の上に防御札の準備がないノーガード。
かと言って、こちらもガンガンに相手の場を荒らせるカードを持ち合わせていないため、できることは限られるが。
「〈ヴァルナーガワンピ〉の効果で、私はワンピにつける〈シェルベッコ・チャーム〉を追加!」
これによって〈RDティアーズ〉が増えたことでワンピのAPも僅かにあがるが、生成した本来の用途はそのためではない。
「さらに手札から〈RDティアーズ エッグるみ:鯔〉を通常コーデ!」
唯一開いているアクセサリーのところに一応分類上アクセとして出したのは、腹部が異様に膨れた鯔のぬいぐるみだった。
さすがに手に持つ余裕はないので、虚空に出現させても受け取らず、そのまま床の上に放置するしかない。
「おい、勇作! オレというマスコットがいながら、あんな死んだ魚のような目をした鯔野郎と浮気なんてひどいじゃないか! いつ仕込んでいつできちゃったんだよえぇ!?」
「場を修羅で盛り上げようとするな」
冗談なのか本気なのか、とにかくつっこみたいほどが山ほどある文句をシリアスに叫ぶビャコに、勇作Pは容赦なく一蹴する。
「改めて煌方陣展開!」
再び展開した煌方陣の光に当てて素材にするのは、今追加したチャームと足下の鯔。
同様に液体となった後で、意思を持ったスライムのごとく私のこめかみへと集まってゆく。
「リンケージコーデ! 現れろ、レアリティSR〈ヴァルナーガコーラルヘアアクセ〉!」
呼び出したのは新しいヴァルナーガを冠する髪飾り。
コーラルとあるとおり、宝石でもある赤珊瑚をふんだんに使ったヘアアクセ。
しかし、いくら装飾の素材が高級でも、所詮はプリズムストリームによる立体映像な上に、APに至っては普通のヘアアクセの平均数値である150ポイントだが。
「この瞬間、ランドリーの〈エッグるみ:鯔〉の効果発動! このカードが場からランドリーに送られたとき、相手の場に〈エッグスクイーズ・トークン〉をアクセサリーとして相手コスチュームにつけさせる!」
効果の対象に選んだのは美祿の〈ハイライトップス ブレイズレッド〉。
チャームやキーホルダーのように服に直接つかないかわりに、美祿の頭上へ軽く落とした。
黄色の艶を持った細長い物体がポンと美祿の頭の上でバウントして落ちていった。
「タラコ? 黄色いから辛子明太子かな?」
「いや、鯔だからカラスミだろ」
足下に転がったカラスミのスクーズを拾い上げ、美祿はグニグニと握って遊んでいた。
「さらに〈ヴァルナーガコーラルヘアアクセ〉の効果! 互いの場にある〈RDティアーズ〉ブランド一着を脱ぎ捨てることで、自分の着ている〈RDティアーズ〉のAPを100ポイントアップさせる! 私は〈エッグスクイーズ〉を脱衣!」
せっかく楽しそうに美祿が遊んでいるところを申し訳ないと思いつつ、効果の都合で渡すしかなかったスクイーズが光の粒子となって消えた。
「ああ! 辛子明太子が!」
「だからカラスミだってば! そんなことより、今のカラスミをコストにしたことで、天水晴那の総APがまた2000台まであがったぞ!」
リユの言うとおり、この効果によって私のAPは2530ポイントとまだまだ美祿との差を開けてゆく。
しかし上回ったとはいえ、まだまだ軽く逆転されるほど安易にスタンバイするのが悩ましい数値ライン。
そして残る2枚の手札の中に、さらにAPをあげられるカードはない。
「私はカードを二枚準備して、ターンをチェンジする」
天水晴那 AP2530 VS 福山美祿 AP1650
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