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完全沈黙まで一歩手前の渦中、止まらない反撃

 天水晴那 AP750 雨羅刹那 AP2600



「私のターン」



 今はこの場に草薙さんは来ることができないが、ビャコの珍しいやる気に運命が触発されたのか、さっき草薙さんが託したミュージックカードが来た。



「この瞬間! 〈メイガナードワンピ〉の効果を発動するよ」



 ギミックは序章で見せた〈アイファンロードワンピ〉と同じ。


 ワンピースを手札に戻すことで、コストにした上下を洗濯籠から蘇らせる。



「蘇った〈ラヴァーナトップス〉の効果で、キミの沈黙レベルを2にする!」



【黄黙天】の必勝コンボの要となる〈ラヴァーナトップス〉が沈黙レベルをあげるのはコーデをしたときのみ。


 本来は何度も場に出さなければ容易に沈黙レベルをあげることは叶わないという弱点を抱えている。


 でも、トニトスル製のワンピースが共通で持つ手札帰還効果と組み合わせれば、相手のターン中でも繰り返して場に出して完全沈黙まで陥れることができる。


 もちろん、前みたいにどのコスチュームも崩されればアウト。



「そして同じく〈マドゥラースカート〉も、効果でプラズマカウンターを3つ乗せる!」



 だが、下地側はスカートの持つ効果で防がれてしまうし、ワンピースは自身の効果で逃げることができる。



「沈黙レベルが2になったことで、キミはもう歌も歌うことができない」


「歌が歌えなくても、声はまだ出せらい!」


「その通り! 私はもう黙ったままでいたくないから戦ってるんだ!」



 もう使えるカードはコスチュームカードのみ。


 でも、私と同じくらい声を上げたい勇作Pが作ったコスチュームたちが、抑圧ごときに負けるわけがない。



「私は〈RDティアーズ パントボーダワンピ〉をコーデ!」



 切り札に変わって新しく着たのは、青と白のグラデーションの布地でできた質素な上半身から、裾まで伸びたオレンジ色のラインが、傘を連想させるレアリティRの衣装。



「〈パントボーダワンピ〉のコスチューム効果! 手札からレアリティSR以下のノーマルコスチューム1着を、このカードの下にアンダーとしてコーデする! 私は手札の〈ブルーハーツスカート〉をアンダーコーデ!」



 レアリティが低い故に効果も所持APも低いコスチューム達。


 だが、この連携によってこちらも必要な素材が二着揃った。



「〈ヴァルナーガシューズ〉の効果発動! 煌方陣再展開!」



 爪先で地を蹴り、再び煌方陣を呼び出す。


 直接的な戦力にならなくても次に繋がる布石としては十分。煌方陣の光に当てられた衣装が透明の水となり一つの衣装へと合わさってゆく。



「リンケージ・コーデ! 現れろ! レアリティPR〈ヴァルナーガジャケット〉!」



 ワンピースに次いで出したのは、同じくヴァルナーガを冠するコスチューム。


 パンクゴシックだったワンピとは異なり、こちらは青いシャツの上に黒皮のジャケットを羽織ったロックスタイルのトップスだ。



「〈ヴァルナーガジャケット〉のコスチューム効果! 一ターンに一度、相手のコスチュームに〈シェルベッコ・チャーム・トークン〉を付ける!」



 発動した効果の対象に私が選んだのは、刹那が履いている〈イムシッドシューズ〉。



「自分ステージ上に〈ヴァルナーガ〉シリーズのトップスを着ている時、手札の〈ヴァルナーガブルーメッシュ〉はトップスの飾りとして追加でコーデされる!」



 次いで出したのはアクセサリーというよりもメイクセットで、本来はパワーとなって表示されないはずだが、珍しく私の髪に青い一房のメッシュが飾られる。



「そして!」


「ま、まだ動けるの!」



 アクシデントもミュージックも封じられて手も足も出ないはずの相手が絶えず動き回っている様に流石の【黄黙天】も笑顔のままではいられない。


 再びブーツで地を鳴らし、三度目の煌方陣を呼び出す。


 今度の方陣は刹那の足下まで盛大に拡大させる。



「リンケージ・コーデに使用するコスチュームは相手の場にあるRDティアーズも素材として利用できる! 私は〈ヴァルナーガブルーメッシュ〉と〈イムシッドシューズ〉につけられた〈シェルベッコ・チャーム・トークン〉を素材にする!」



 相手の足下まで広がった煌方陣の光が、刹那のブーツにつけられたチャームを液体にして弾けさせ、同様に形をなさなくなったメッシュと共に下半身へと集う。



「私はこのスカートに全てをかける! リンケージ・コーデ! レアリティPR〈RDティアーズ ヴァルナーガスプリントスカート〉!」



 相手の場においたトークンまで利用して出したスカートも、同じくヴァルナーガを冠する衣装だが、ロックなトップスとは対照的に、黒と群青色のグラデーション素材の布地が、波打つように何重にも垂れたパンクロックデザイン。


 揃えてから改めて見ると、自分でもびっくりだ。


 遊生澄香の時には考えられなかった。


 総合APこそは未だ届かなくても、ミュージックもアクシデントも封じられ、コスチュームの効果だけで三着全て揃うところまでリカバリーできるなんて。



「私はカードを一枚準備してチェンジ!」


「――ッ!」



 せっかく使用できるカードを封じたのに好き勝手動き回った上に、発動できないのにお構いなしに伏せてくる私のプレイに、雨羅刹那の余裕がさらになくなってゆく。


 天水晴那 AP2280 VS 雨羅刹那 AP2600

ここまで読んでいただき、誠にありがとうございます。


「面白かった!」

「続きが気になる!」

「いいから早く決闘しろよ」


と思った方は、下にあります☆☆☆☆☆から、作品の応援をよろしくお願いいたします。

また、誤字脱字、設定の矛盾点の報告など何でもかまいませんので、

思ったことがあれば遠慮無く言っていただけると幸いです。


あとブックマークもいただけるとうれしいです。


細々と続きを重ねて行きますので、今後ともよろしくお願いします!

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