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〈RDティアーズ〉VS〈トニトルス〉

 天水晴那 AP1100 VS 雨羅刹那 AP2310



 依然優位ではあるものの、こちらの増える手の内を警戒して【黄黙天】はまだゲームを続ける。


 わざわざ独り言まで添えるところを見ると、こちらを甘くみる気がないどころか、わざわざ警戒をしていることを直接警告しているらしい。



「私のターン!」


「ドローフェイズが終わったとき、〈アイファンロードワンピ〉の効果を発動!」



 こちらのターンが始まり、ドローを終えた直後に動いたのは、刹那からだった。



「このカードを手札に戻す!」


「セルフ手札帰還? しかもこのタイミングで?」


「問題はそこじゃない」



 驚くビャコに私はこっそりささやく。



「その後、追加コーデに使用したコスチュームを入れ替えて追加コーデすることができる!」



 早着替えなんてもんじゃなく、スライドされた画像のように刹那のワンピースが、あの真っ赤な服と入れ替わる。



「なんだかさっきの疑問が解決しそうな気がする……」


「今頃?」



 〈アイファンロードワンピ〉と交代して場に戻ってきた〈クリムゾンガイキ〉のトップスの効果。


 それは自分ステージが〈トニトルス〉ブランドで統一された状態でコーデ・追加コーデされたとき、相手コスチュームのAPを300ポイント下げる。


 顔というかスキャナーが青ざめるほどようやく理解した頃には、追加コーデされた刹那のコスチュームが文字通り火を吹き始めた。


 さっきまでの鈍色の突風から、火の粉がちらつく微風が周りに吹き荒れる。



「ついでに言うと、そのトップスの効果でAPが0以下になったコスチュームは、強制的にランドリー行きだからね」


「んげッ! ということは、さっきので300も下げられちまったコスチュームを含めると」


「既に300まで下がった〈ポリゴンタトルパンツ〉と最初からAPが300だった〈マラカイトブーツ〉はランドリー行き確定よ」



 あっさりと着主である私が言い切ったときには、飛び散る火の粉に混じって、焼け焦げたパンツとブーツが灰になって霧散した。


 粉でも火が囲っているのに熱いどころか、下半身が丸ごとスースーする。


 自分のターンが始まったばかりなのに、すでに半端にAPを下げられたトップスのみのスタートとなった。



「こっちのターン中だってのに、好き勝手動いてくれちゃって!」


「でも、こっちも本番よ」


「ああ! 手札が七枚もあれば御の字だ!」



 反撃開始だ。



「〈ポリゴンタトルパンツ〉はランドリーに送られた時、自分または相手コスチューム一着に〈シェルベッコ・チャーム・トークン〉を付ける!」



 まずはランドリーにぶちこまれた後で、こちらに反応を訴えるコスチュームの効果を発動させる。


 すると、刹那の〈クリムゾンガイキトップス〉に小さい鼈甲のチャームがつけられた。



「へぇ、これが登坂しおり戦で大活躍した〈シェルベッコ・チャーム〉か。綺麗な色だね」



 こちらの戦術の軸となる〈シェルベッコ・チャーム〉を付けられた刹那は、警戒するどころか贈り物を貰ったかのように楽しそうにいじる。



「でも、せっかくの貰い物なのに、またコスチュームを入れ替えるときに消えちゃうのはもったいないねぇ」


「これから嫌と言うほど貰うことになるぜ」



 挑発への返事はビャコに任せて、こちらは改めて新しい衣装を呼び出す。



「手札から、〈RDティアーズ ヴァルナーガシューズ〉をコーデ!」



 素足にプリズムストリームが巻き付き、真っ黒なロングブーツが足に纏われた。



「そして〈ヴァルナーガカチューシャ〉は、自分がRDティアーズブランドを着ているとき、手札から追加コーデされる!」



 靴に次いで頭にもヘッドドレスなるアクセサリーが乗せられる。



「布石は揃った! 見せてやれ!」



 鼓舞するビャコに答える様に、私はブーツをまとった足で強く床を踏みつける。



「煌方陣展開!」



 カツンと靴音が鳴り響き、それを合図につま先から青白く輝く方陣が展開される。



「〈ヴァルナーガシューズ〉の効果! 〈RDティアーズ〉ブランド二着を素材として脱衣することで、デッキから同じブランドのコスチュームを追加でコーデさせる!」



 足下から放つ方陣の光に当てられた頭部の飾りと胸の衣装が透明の液体に変わり、飛沫をあげて盛大に弾け飛ぶ。



「コスチューム・ディゾリューション!」



 飛び散った液体は床に落ちる寸前で、巻き戻されたかのように着主の元へ戻る。


 しかし、液体同士が癒着しあって、全く別の形の一着の衣装となって私の体に纏わり付く。



「リンケージ・コーデ! 現れよ、レアリティPR! RDティアーズ〈ヴァルナーガワンピ〉!」



 二度目の水飛沫が上がったとき、その下から真っ黒なゴシックフリルのワンピースが現れた。



「へぇ、今のがリンケージ・コーデかぁ」



 同メンバーであった登坂しおりを追いつめた天水晴那のエースコスチューム――〈ヴァルナーガワンピ〉の登場に、【黄黙天】は珍しそうに声を吐露する。



「〈ヴァルナーガワンピ〉は、ステージ上の〈RDティアーズ〉のコスチュームの数だけAPを100ポイント上げる!」


「知ってるよぉ。それに相手も同じブランドを着ている場合も含まれるってのもね」


「あらら、もう分析されちゃってるみたい」



 自分と一緒にお茶の間デビューを果たしたあの生放送の場で、大々的に披露したのだから、それは敵側に研究されても仕方がない。



「さらに、〈ヴァルナーガワンピ〉のもう一つの効果! 一ターンに一度だけ、コスチューム一着に〈シェルベッコ・チャーム・トークン〉をつけさせる!」


「それも知ってるよぉ」


「その効果でチャームをつけるのは、〈クリムゾンガイキスカート〉!」


「――え?」



 思わぬ対象の選択と、宣言通り自身のスカートにつけられた鼈甲のチャームの装飾に、それまで既知からの余裕に笑んでいた刹那の顔が変わった。



「私はカードを一枚準備して、チェンジ!」



 天水晴那 AP2180 VS 雨羅刹那 AP2310

ここまで読んでいただき、誠にありがとうございます。


「面白かった!」

「続きが気になる!」

「いいから早く決闘しろよ」


と思った方は、下にあります☆☆☆☆☆から、作品の応援をよろしくお願いいたします。

また、誤字脱字、設定の矛盾点の報告など何でもかまいませんので、

思ったことがあれば遠慮無く言っていただけると幸いです。


あとブックマークもいただけるとうれしいです。


細々と続きを重ねて行きますので、今後ともよろしくお願いします!

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