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一話 転移

「ぬ?なんだここは?」


 昨日はじめじめする森の中でいたはず...。ならなぜ我はこんな開けた泉の前にいるのだ?

もしや!


 そう思って持ち物を確認するが盗まれたものはなかった。安心して起き上がるとふと気づく。


「しかし体が軽い」


 ここ最近はろくに飯をとらず、警戒のためあまり寝ていないので体が疲れていた。

なのになぜだ?

とりあいず目を覚ますため水を飲もう。


 そう思い、泉の水を飲もうとすると、


「え?」


顔が若くなっていたのだ。すぐに少し移動して帯刀していた刀をいつも通り振ることにした。


「うむ、若くなっても腕は落ちていないようだ」


むしろもっと強くなれそうだ。そうもっと強くなれる確信をしていた。

 

こんなにも冷静なのは転生者であるから。この落ち武者はゲームが大好きな現代社会ならどこにでもいる一般人が武士として転生したのだ。ゲームでも転生・転移なんてよく話でもあるので冷静であったのだが(いくさ)に参加すると毎回逃げていた。人を殺せないのだ。

 さらに武士であるのだから戦では働かないと食ってはいけない。その結果落ち武者になったのだ。


 落ち武者は水を飲むと次にどうするべきか考え始めた。


「いっそのことここで暮らすのか、ここから離れて人を探して情報を手に入れるのか...」


そうこの落ち武者、引きこもり体質でもあった。


「いやでも後者にするか」


 しかし即決した。なぜならゲームでならこうすると、ゲーム脳であるからだ。実際刀で最強を目指したいという目的のため鍛えていたのだ。その目的はすでに達成しているが。


「さすがにこんな赤い甲冑は目立ってしまう」


 甲冑を脱いでおく。薄い上着と地味な袴に帯刀をして人を探しに泉から離れていった。

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