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骸骨の旅行記  作者: 杙奈
洞窟
1/7

第一話 プロローグ

「ん?朝、ですか」


「んん〜、はぁー、よし。」


今日は全世界のゲーマーが待ちわびた新作VRMMORPGの『Freedom world online』のサービスが開始される日です。『Freedom world online』とは平均IQ250超えの天才達が集まる企業と何事にも努力を惜しまない変態集団の企業とアメリカ大陸を買収できるぐらいの資産を持った企業が合同でスーパーコンピュータ《Intersect》を1000個も用いて、変態集団が作ったARデバイス《Aqours》の技術も使って作った『World online』の完成版ゲームです。


ジュー、ジュー


「よし、こんな感じかな?」


溶いた卵をフライパンにゆっくり入れながら菜箸で混ぜる。そして卵を入れ終わり表面が少し硬くなったら奥の方にフライ返しをさしフライパンを手前に傾けながら巻いていく。


「できた。ウィンナーも焼いてるし、朝食はこれでOKですね。」


テーブルに作った卵焼きとウィンナーと白米を並べた。


「では、いただきます。」


えーっと、サービス開始は9時からだからあと三十分ですか、皿洗ってから行けますね。



30分後



「よし、準備できた。」


ベッド兼VRデバイスの《woodland》に《Aqours》をセットして横になり、ログインした。



◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



「『Freedom world online』の世界へようこそ、私は死と混沌の女神ファーシです。以後お見知りおきを。」


そこには、綺麗な星が輝く宇宙空間にひっそりと立っている女性がいた。


「あ、は、はい、よろしくお願いします。白崎(しらさき)真琴(まこと)です。そ、それで、どうしてファーシ様がここにいるのですか?ここに来たものは、生と秩序の女神アイリス様が出迎えてくれるはずでは?」


キョロキョロと周囲を見渡してもファーシ様以外誰もいない宇宙空間が広がっている。


「ふふ、知っているのですね。なぜ彼女がいないのかというと、プレイヤーの1人を勇者とするために彼女が力を使っているため同時に入った貴方様には私が出向いたわけです。」


それは、タイミングが悪かったのか良かったのか?まぁ、私的に言えば良かったですね。何故かって?ファーシ様が綺麗だからです。


そこにいる女神は、神秘的な薄い蒼白い肌と薄く光ってる蒼白い髪と綺麗な吸い込まれるような蒼い瞳、白と黒が綺麗に調和し蒼い彼岸花が描かれた着物を着ている。


「ゆ、勇者ですか?」


勇者ってプレイヤーが選ばれるのか?


「はい、《World syumire-syon system》で作られたこの世界では、生と秩序の女神が異世界から来るものの中に選ばれた勇者が来ると伝承があるのです。もちろん〈アスタリス〉にも勇者はいますが。」


あ、いるんだ、勇者。


「まぁ、その為に今アイリスは選ばれた彼の元に出向いているのです。では、世界の話はこの辺で終わりにして、貴方のキャラクターを作成しましょう。」


「は、はい、すみませんでした。色々聞いてしまって。」


「いえいえ、いいですよ。私も久しぶりに彼女達以外と話したかったので。」


彼女達?今はいいか、さっさとキャラクターを作成しよう、と言ってももう構想は出来てるんだけどね。


「そう言って貰えて私も嬉しいです。」


「ふふ、では、キャラクター作成をしましょう。」


ファン!!


ファーシ様が改めてそう言った時、私の目の前にウィンドウが現れた。


「それに書いてある項目にキャラの名前や職業(Job)種族(Race)などを登録していってくださいね。わからない事があれば質問してくださいね。」


「はい、わかりました。」


まぁ、名前や職業(Job)などはもう決まっているので、問題は能力(Skill)なんだよね。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前(Name) ルイス

種族(Race) 動く骸骨(スケルトン)Lv0

職業(Job) 見習い魔法使いLv0

能力(Skill) SP(スキルポイント)0

  【暗視】Lv-

  【状態異常無効】Lv-

  【打撃脆弱】Lv10Max

  【光属性脆弱】Lv10Max

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


やっぱりありましたか、メリット・デメリット能力(Skill)が。えーっと、【暗視】と【状態異常無効】がメリットで、【打撃脆弱】と【光属性脆弱】がデメリットですか、しかも能力枠(Skillframe)を圧迫していますし他の能力(Skill)を選ぶのも大変なんですよね、ここら辺は『World online』と変わらないみたいですね。


えーっと、能力(Skill)はこの欄から選ぶんだな、めちゃくちゃあるんですけど?!えーっと、『World online』で最初に取る能力(Skill)は【鑑定】と武器(Weapon)能力(Skill)は確定で習得するのが定石だったはず、それに今回のロールプレイは骸骨魔法師とするから魔法能力(MagicSkill)は習得したい、とすると最初の魔法は何にするか迷うな〜、まぁ骸骨魔法師といえば【闇魔法】だよね、イメージ的に。じゃぁ、武器(Weapon)能力(Skill)は魔法師だから【杖】でこれで3つは決まったのであと3つですか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前(Name) ルイス

種族(Race) 動く骸骨(スケルトン)Lv0

職業(Job) 見習い魔法使いLv0

能力(Skill) SP(スキルポイント)0

  【杖】Lv0

  【闇魔法】Lv0

  【鑑定】Lv0

  【暗視】Lv-

  【状態異常無効】Lv-

  【打撃脆弱】Lv10Max

  【光属性脆弱】Lv10Max

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あと3つの能力(Skill)はどうしようかな?ファーシ様に選んで貰おうかな?


「ファーシ様、能力(Skill)をあと3つ選んで貰ってもいいですか?」


「えぇ、いいですよ。では、貴方様のステータスを見せて貰いますね。」


ファン!!


ファーシ様がそう言った後、私の前に現れていたウィンドウがファーシ様の前に現れた。


「ふふ、種族(Race)動く骸骨(スケルトン)ですかなかなか良いセンスですね。」


なんか気に入って貰えたようだ。


「はい、こんな感じでよろしいでしょうか?」


ファン!!


また私の前に現れた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前(Name) ルイス

種族(Race) 動く骸骨(スケルトン)Lv0

職業(Job) 見習い魔法使いLv0

能力(Skill) SP(スキルポイント)0

  【杖】Lv0

  【闇魔法】Lv0

  【無魔法】Lv0

  【霊魔法】Lv0

  【召喚魔法】Lv0

  【鑑定】Lv0

  【暗視】Lv-

  【状態異常無効】Lv-

  【打撃脆弱】Lv10Max

  【光属性脆弱】Lv10Max

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【無魔法】と【霊魔法】と【召喚魔法】ですか、なんともそれっぽいですね。


「ファーシ様、ありがとうございます。」


「いえいえ、ではこれでキャラクター作成を終了します。貴方様が〈アスタリス〉に飛ぶまでは少し時間があるので少し補足を。」


「はい、お願いします。」


「では、補足を。貴方様は、動く骸骨、魔物を選んだため貴方様は動く骸骨が生まれる所に行きます。そして魔物ですので簡単には街に入れません。」


え、は?


「それでは、時間になりましたので貴方様を飛ばします。何か困ったことがあればヘルプを参照してください。では、行ってらっしゃいませ、ルイス様」


え、待ってください、ファーシ様ー!!



◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



「無事に行けたみたいですね。」


ファーシは、ある一点を見つめながらそう言った。


「随分、惚れ込んだようだね。ファーシ」


「イスタですか、盗み聞きとは趣味が悪いですね。」


「ごめんごめんって、アタシもそんなつもりじゃなかったんだけどさ、アンタが行くって言い出したから気になったんだよ。」


そこには、薄く光ってる紅の髪と褐色の肌と闘志に燃えている様な紅の瞳、薔薇を基調とした紅のドレスを纏っている彼女は戦と勝利の女神イスタです。


「一目惚れと言うやつですよ。それに会ってからもっと惚れてしまいました。」


「変わり者のアンタが惚れるってことは、相当な変わり者ってことか?」


「そうですね、種族は魔物を選んでいましたしね。」


「魔物選んだのか?!それはまた難儀な道を」


そうですね、魔物を選んだのはルイス様だけのようですしね。


「まぁ、混沌の女神様が惚れた相手だ面白そうだね。」


「彼は私のですからね!」


これから苦難が待ち構えていると思いますが、頑張ってくださいね。ルイス様!



◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



「ん、んぅあ」


ここはどこだ?凄く暗いんだが?


キーン!


ん?暗かったのが昼間の様に明るくなった?ああ、【暗視】の効果かな。さてここはどこかな、周りは壁ばっかりだけど。あ、【鑑定】あるじゃないですか、【鑑定】をしましょう。


【鑑定】!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【壁】


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


それだけですか?!

まぁ、Lv0だから仕方ないですね、地道に【鑑定】していってレベルを上げましょう。


さぁ、まずはここの探索からです。

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