金緑石の裏話
『Ep40水鏡』の後くらいからの時間軸でお読みください。
霞様がベルゼブに連れ去られて1週間ほどが経つ。
藍は毎日のように孝志郎さんを見舞って、天后隊の病院を訪れていた。
なんだかんだでひと悶着あったようだが、それでも行っているところを見ると・・・
やはり孝志郎さんの存在はあいつにとって大きい、ということか。
「大丈夫か?」
ある日、付き添って見舞いに行った帰りに思い切って聞いてみた。
「何が?」
何・・・って。
今日も孝志郎さんの傍には、白蓮が付き添っていた。
彼女がこうやって通うようになったのは、愁が仕向けたらしいのだが・・・
あいつも何を考えてるのかよくわからない奴だ。
すっとぼけたいらしい藍の様子に、こちらも直接的なことは聞けない。
「いや・・・忙しいだろ、だって」
「忙しいのは剣護も一緒じゃない?」
「まあ・・・な」
「愁だって忙しいのに風牙に会いにしょっちゅう来るじゃない?」
「そうなんだけどよ・・・」
「なのに何で私にだけ訊くの?」
詰問してくる藍の表情は淡々としている。
感情に蓋をしているような顔。
小さくため息をついてしまう。
「ごめん・・・俺が悪かったよ」
「・・・・・・ごめんね、私のほうこそ・・・・・・言い方悪かったと思う」
中庭のベンチに腰掛ける。
「お前さ・・・」
聞くなら、今しかない。
これを逃すと、多分一生聞けないだろう。
そう思って思い切って聞いてみた。
「一夜のこと・・・本当はどう思ってたんだ?」
ふうっと一つため息をつき、頬杖をついてつぶやく。
「それさ・・・剣護今まで一度も聞かなかったよね」
そりゃ・・・聞けるわけねーだろうが。今だってデリカシーがないと思われるのを承知で聞いてるんだから。
だけど・・・それでも俺は聞いてやる義務があると思ったのだ。
「わかんないんだ、自分でもよく」
ぼんやりした顔のままつぶやく藍。
「愁にさ・・・『孝志郎が駄目って言ったから駄目なんだってはなから諦めたんじゃないのか』って言われたの」
「あいつ・・・言うなぁ」
あいつは『風』と呼ばれていた頃の記憶が戻ってから、急にしっかり者で強気な奴になってしまった。藍に対する態度も以前とは異なっている。昔の孝志郎さんみたいだ。
「好きだったのかなぁ・・・」
だったのかなぁ・・・ではあまりに浮かばれないと思ったが、痛々しい藍を見ていたらそれ以上聞くことが出来なかった。
無線が鳴って、龍介から呼び出しがかかる。
「じゃあね、また!」
藍はふらふらと立ち上がると、そのまま走っていった。
男と女ってのは・・・俺には到底理解不能だ。
そう思いながら人気のない敷地内を歩いていたら。
目の前を宇治原さんが血相を変えてすごい勢いで横切るのが見えた。
何だ?
仕事は速いが、いつも昼行灯みたいな顔をしている彼のその表情は珍しい。
宇治原さんはそのままのスピードで一番奥の病棟の裏に回りこむ。
「お前!!!ええ加減にせえや!!!」
ものすごい怒鳴り声が、俺以外人のいない庭に響き渡る。
「ほんとーに毎日毎日!見つかったらあかんて何べん言ったらわかんねん!?」
その声のほうに近づいていく。
「・・・いたいいたい」
どきんと心臓が高鳴った。
嘘だろ?
恐る恐る・・・でも思い切ってひょいっと病棟の裏に回り込む。
「お前はほんとに・・・って・・・・・・」
「あれ?」
宇治原さんにヘッドロックをかけられている、その人物・・・
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
病棟の一番奥、一番上の病室に引っ張り込まれる。
難しい顔をしている宇治原さん。
「どうや?懲りたか?」
「・・・はい」
「剣護くんは・・・自分、一番会うたらあかん人間の一人やろ?」
「・・・はい」
うなだれて、宇治原さんの言葉に相槌を打つ・・・一夜。
頭を抱えてしまう。
「剣護、どうしたんや?」
「俺・・・自分が恥ずかしくて・・・・・・」
「恥ずかしいて?」
「いや・・・もう一生会えないと思えばこそ・・・色々言っちゃったし、その」
顔が真っ赤になるのが分かる。
恥ずかしさと、混乱と、怒りと、なんだかもう混ぜこぜになってしまって、それをうまく表現できない。
何で隠してるんですか?と宇治原さんに聞くのがやっとだった。
「こいつが今出てったら・・・えらいことになるやろ?」
「でも・・・孝志郎さんのことだってあるし・・・」
「ああ。うちの親父のこと?」
あっけらかんと言う一夜。
「お前・・・来てるの知ってたのかよ・・・」
「・・・まあ。すごい剣幕で怒鳴り込むのが見えたから面白くって」
「見に行ったんか、お前」
宇治原さんが更にストレスのかかったような顔をする。
「何で誰も・・・気づかなかったんだろうな、今まで」
天后隊の人も、おそらく限られた人しか知らないことなのだろう。
「いや、こいつ目覚まして2日目にして早くもうちの隊長に見つかったんやで?」
「そりゃあ、咲良さんに黙っとこうっていう宇治原さんが悪いよ」
ごんっとグーで一夜の頭をぶん殴る宇治原さん。
いつの間にこの二人はこんなに仲良くなったのだろうか?
「気配消してるから・・・気づかなかったんだろうな、普通に考えて」
そう言いながら、なんとかこの状況に慣れようと努力する。
しかし・・・・・・
無理だ。
「一夜・・・時間くれ」
「何の?」
見慣れたきょとんとした顔で訊く。
「俺には・・・整理出来ん」
「いいよいいよ、いくらでも待ってるから!」
「お前は気楽でええなあ!?」
宇治原さんが突っ込むと同時に、一夜が眉間に皺を寄せて激しく咳き込み始めた。
「おい、大丈夫か!?」
あの時の・・・?
「あ・・・あ。大・・・・・・じょうぶ」
咳き込みながら答える一夜。
「剣護、近づかんほうがええ」
「ええ!?だって」
「・・・伝染るで?」
ぱっ、と即座に離れる俺に、恨めしそうな顔をする一夜。
「多分体質とか色々あるんやろけどな。この病気に関しては特殊で、遺伝的にかかりやすいっちゅうんがあって」
「俺の母親も・・・そうだったの」
少し落ち着いた様子の一夜が言う。
「結局それがもとで・・・死んじゃったんだけどね」
淡々と言う。
「一昔前は・・・“不治の病”とか呼ばれてたみたいやけどな、今はよっぽどのことにならん限りは治療法もあんねん。なのにこいつは・・・」
ごん、とまた一夜の後頭部を殴打する。
「治らんと自分で勝手に決め付けて、拗ねて自暴自棄になりおってからに」
「だって・・・自分の親が死ぬとこ見てるんだぜ?そりゃ・・・思い込むだろ」
「・・・そうか?」
お前宇治原さんの味方をするのか?と言っていじけた顔をする一夜。
なんだか、お前・・・
「一回死ぬ前より、表情豊かになったなお前」
というか・・・ガキっぽくなったというか。
「・・・言うな。気にしてるんだ」
「まあ一回やりきってまってるのは、こいつも同じやからな」
確かに。
「発作ももうだいぶええんやけど・・・ちゃんと治したらんとこいつ、一回出たらもう来へんやろ?それに・・・剣護のその様子見たら、やっぱりまだ会わせられへんよ」
「誰にっすか?」
「そら決まってるがな」
「宇治原さん!?」
「会いたい会いたいて意識戻ったとたんにそればっかり」
「宇治原さんてば!?」
・・・ああ。
思わずにやっとして、言う。
「そーそ。今は絶対にやめといたほうがいい!今会ったらあいつ多分」
びしっと一夜の顔を指差して断言する。
「一生!お前と口きいてくれないと思うぜ!?」
えええ!?と非難めいた声を上げて、しょんぼりした顔をする。
宇治原さんと顔を見合わせて笑う。
こんなお前も、お前らしいよ、なんだか。
これだけは確実に言える。
生きててくれてよかった。
そして、またある日のこと。
病院の敷地内で愁に声を掛けられる。
「・・・珍しいな、剣護」
愁が不思議そうな顔をする。
明らかにぎこちなくなってしまったと思いながら、笑って言う。
「そ、そうか?」
「孝志郎んとこ行くの?」
藍が聞く。相変わらず表情のない声。
「まあ、な」
「今は・・・やめといたほうがいいよ」
お邪魔だから、とつぶやいて藍は出て行った。
あいつ大丈夫なのか?俺は愁に聞く。
「まあ、大丈夫やと思うけど」
「・・・だって明らかにおかしいじゃねえか、あいつ」
話をしていても内容が頭に入っていないような様子。
それなのに、仕事中だけうんと元気なのだ。
それと、孝志郎さんと白蓮の前でだけ・・・
「龍介も言ってたけど・・・あんなに真面目に仕事してるあいつ初めて見たって」
「龍介に言われたら・・・おしまいやなぁ」
「原因は孝志郎さん・・・なのかな?」
まぁそれもあるやろけど、と頭をかく。
「僕の感覚では、もうちょい前からおかしかったような気はするけど」
「・・・そうか?」
もうちょい前・・・ていうのは・・・つまり。
ファントムか。
いきなり愁がつぶやく。
「何だ何だその・・・ファントムってのは?」
「ファントム・オブ・ジ・オペラ、知らん?」
「それが・・・どうした?」
意図が全く読めない。
「ファントムは己の姿を愛する歌姫に見せられない代わりに、彼女の障害になるものを片っ端からとっぱらってくんや」
!?
「ファントムは・・・どうやって彼女を救うんやろな」
ちょっと笑って、愁も出て行った。
気づいたら背中に冷たい汗をかいていた。
往診の途中立ち寄った病室で、あいつは妙なことをしていた。
「千羽鶴か?」
ぎょっとした顔で俺を見るとぎこちなく笑ってまぁね、と答える。
「早く良くなるように・・・なんて、かわいらしいことするやんか」
またまぁねと笑って、なんとなくそれを隠そうとする。
慣れた様子で折っているようだったが、その割には数が少ない。
そうこうしていると部屋に剣護が見舞いに来た。
長い付き合いがそうさせるのか、この件が発覚して以来彼は三日と空けずにやってくる。
「お前・・・またやってんの?」
呆れた顔をする剣護。
「また?」
「剣護!?」
それ以上言うな、というそぶり。
・・・怪しい。
まあええけど、とつぶやいて病室を出る。
剣護が話し相手になってやるからか、最近脱走も減っておとなしくしているように思う。
けど・・・単に慣れてきて、こっちが気づいてないだけだったら・・・嫌やなぁ。
敷地内でこちらは毎日すれ違う、三日月に会った。
相変わらず顔色が悪い。
「毎日ご苦労さんやな」
「・・・あ、宇治原さん」
すぐ近くにベンチがあったので、座るよう勧めてみる。
大人しくそれに従う三日月。
「ほっとこうと思とったんやけど・・・」
ちょっとためらいながら聞いてみる。
「俺でよかったら聞こか?一応医者やし、カウンセリングみたいなことも出来るで?」
秘密は守るし、と付け加える。
そうですね、とつぶやく三日月。
「思いつくこと、思いつくままにでええから、話してみ?」
膝を抱えてうつむく。
風がふいて、彼女の長いポニーテールが揺れる。
「よく・・・わからないんですよ、自分が」
「記憶のことか?」
十六夜舞と三日月藍が同一人物で、失っていた記憶を同化することで取り戻した・・・という類の話は、その事件の頃聞いたことがある。
調べてみたが脳波にも異常はないし、ちょっと話したところ会話にも不自然なところはないので、大丈夫だろうと踏んでいたのだが。
俺の問いに対して、大きく首を振る。
「自分がどうしたいのかとか、どういう風に考えてたんだっけとか・・・わかんなくなっちゃって。孝志郎のことどう思ってたのかもわかんなくなっちゃったし、“愁”と“風”のイメージもつながってくれないし・・・もうぐちゃぐちゃで」
「“古泉一夜”は?」
ついでというと申し訳ないが、聞かずにいられなかった。
あの子は・・・とつぶやいて、少し黙る。
大きな黒い瞳に涙が溜まって、びっくりして訊ねる。
「だ・・・大丈夫か!?」
「ごめんなさい・・・」
くるっとこちらを向いて、潤んだ瞳のまま訊く。
「一夜は・・・なんの病気だったんですか!?」
「ああ・・・」
病名を告げると、ずっと聞きたかったんです、とつぶやいた。
「・・・ちょっと、すっきりしました」
「そうか?」
「病院行かなかったんでしょうね、あの子のことだから」
「通院の記録は、俺の知る限りないな」
「・・・ばかだなぁ」
少し微笑んでつぶやく。
そして、ふいに立ち上がると大きく頭を下げて、ありがとうございました!と立ち去った。
風牙の病室に立ち寄ると、彼は見覚えのあるものを手にしていた。
「・・・どうしたん?その鶴・・・・・・」
「なんかね、最近毎日窓のところに何羽かずつ置いてあるんですよ」
眠っている間のことで、誰がやっているのか皆目見当がつかないという。
「宇治原さん、ご存知ないですか?」
・・・・・・あの馬鹿。
風牙はだが、楽しそうに笑う。
「僕、これ見てるとすごく元気出るんですよ!」
「過酷なリハビリにも・・・耐えれそうか?」
低い声で聞いてみると、ちょっとおびえた顔で頑張ります・・・とつぶやいた。
「三日月!」
病室を出て、また彼女の姿を見かけたので声をかけた。
ちょっと相談がある、と切り出してみる。
「長期入院の患者がな・・・退屈やー退屈やーて毎日ぼやきおるねんけど、お前読書趣味やったやろ?何か退屈しのぎにいい本とかないかな?」
怪訝そうな顔で俺を見る。
「本はそりゃ、読みますけど・・・人によって好みがあると思いますよ?」
「何でもええんや。何か紹介してもらえると嬉しい」
心なしか表情が明るくなったような気がする。
「幾つくらいの人ですか?男性?女性?」
「俺らと同世代の男なんやけど」
「それは本当に難しいですねぇ。でも・・・いいですよ、考えてみます」
翌日、彼女は本を何冊も抱えてやってきた。
「趣味とかよくわかんなかったんで・・・色々持って来ました!」
にっこり笑う。
「よかったら感想聞いといてください。気に入ったジャンルで今度は持ってきますから・・・でも読み終わるより前に退院できれば、それに越したことはないですよね」
話には聞いていたが、本当に彼女は本が好きなんだろうなと思う。
少し元気を取り戻すきっかけになってよかった。
それに・・・
少しだけお節介を焼いてみようかなという気になったのだ。
「何ですか?その本・・・」
怪訝そうに言う一夜。
「お前こそ・・・何や、髪に葉っぱついとるで?」
ぎこちない笑顔で固まる。
だけどまぁ・・・風牙も楽しみにしてることだし・・・
「・・・ええか、絶っ対に見つかるなよ!?」
あの小心者の彼が目撃したところを想像すると・・・恐ろしい。
あはは、と控えめに笑って、で何なんですか?と話題を元に戻す。
「相当退屈しとるようやから、本でも読まへんかなと思ってな」
「そんな宇治原さん、藍じゃないんだから・・・」
そこまで言って、はっとした顔で俺をじっと見る。
ちょっと得意げに言ってみる。
「毎日入院患者の面会に来る女の子にな、入院患者でえらい退屈してる奴がおって、って言うたら貸してくれたんやけど・・・やっぱ、読まへんよな?」
ぶんっと大きく首を横に振る。
「読みます!・・・宇治原さんありがとう・・・」
きらきらした目で俺に言う。
実はこういうところ・・・あまり剣護の前では見せないようである。
ちょっと遠い関係の俺だからこそ見せられる一面なのかもしれない。
「お前・・・昔何て呼ばれてたか知ってるか?」
「・・・何でしょうか?」
“勾陣の般若”
いつも笑顔を崩さない、妥協も甘えも許さない、自分の心を他人には一切晒さない。
そんな姿に皆、恐れをなしていたのだろう。
伍長の剣護がまた、容赦なく彼の意思を実行に移すので、本当に底知れぬ恐怖を皆に植え付けていたのかもしれない。
それが・・・どうだ、この姿。
『ケリュケイオン』おおきにな。
これも全て・・・お前のおかげや。
誰もいない木陰のベンチで本を開いていると、風が吹いてページがぱらぱら・・・とめくれた。
読むと言ったはいいが・・・慣れないことをしていてもなかなか進まない。
結局部屋に閉じこもってても辛くなって、こうやって外に出てしまうのだった。
大きく腕を上に伸ばして伸びをしたところで、はっと目の前の女性と目が合った。
「あ・・・」
「こんにちは!」
にっこり笑ったのはこないだの・・・
「花蓮さん・・・でしたっけ?」
「当たりー。何、読書とかするんだ?」
隣に座る彼女。
この横顔・・・どこかで・・・
その時、ページの間からぱらっと一枚の紙が落ちた。
“早く良くなってくださいね”
あいつ・・・
あら、とつぶやいてその紙を拾い上げて彼女が言う。
「これ・・・舞ちゃんの字じゃない」
「“舞”・・・って。藍を知ってるんですか?」
「知ってるも何も・・・あの子産んだの私だもん」
・・・そうか。
それで誰かに似てるって思ったんだ。
「大丈夫大丈夫、あの子には何も言ってないから」
楽しそうに笑う。
「夏月と同じ病気なの?」
「・・・そうらしいですね」
けど治るらしいですよ、と言うと、彼女はすごく嬉しそうな顔をした。
「そうなんだ!!!良かったー」
「・・・ありがとうございます」
「あの子のためにも良かったわ」
え?
ちょっと真面目な顔をする花蓮さん。
「あなたのことがあってからちょっと参っててね・・・心配してたのよ実は」
「でも・・・今はまだ・・・」
「そうね・・・一回復活してからのほうがいいのかもしんない」
「復活・・・っておっしゃいますけど」
その時、ふっと身をよぎる不思議な感覚。
「あ・・・」
「気づいた?」
楽しそうに笑って、花蓮さん。
「『大通連』が動いたわね」
何故わかるんだろう・・・
その様子からすると、誰が手にしたかも・・・多分分かっているのだろう。
しかし・・・その気配。
「まずい・・・暴走する」
つぶやくと、彼女は明るい声で断言する。
「大丈夫よ!あの子なら」
空を見上げて笑う。
「私の・・・自慢の娘なんだもん」
まとめますと
・鶴の犯人は一夜で確定。
・剣護は脱走した一夜を目撃して生存を確認。
・愁は花蓮さんの話(『夏月に似た子を見た』という会話)で何となく感づいていた。
というお話です。
源隊長は宇治原さんが変わった抗生物質の発注依頼を出したあたりで何となく気づいたようです。
(遺体が消えたのも妙だったでしょうし)
本編で書ききれなかったので別にしました。