ハーレムって良いですね。
これから間隔が開いて行くかもしれません。
すみません、、、、
覚えられんわ!
結局次は零から説明することになった。
「私の能力は息吹と台風。息吹は私の発生させる空気に触れると眼が見えなくなる能力です。台風は瞬間移動の能力です。役割は妨害となっています。」
「え?並列転移は?」
「並列転移は台風という能力の中の魔術ですよ。能力の中に魔術があるんです。」
確かにさっきまでの能力は1つも頭の中の魔術辞典に出てこなかったな。
「なるほど…」
「じゃあ!次は俺がする!俺の能力は宇宙開闢で!宇宙空間を作り出せるんだ!制限はあるけど強いだろ!?役割は戦闘員だぜ!」
強いな…宇宙か。
「次は吾輩だ。吾輩の能力は絶対裁判だ。吾輩の前で嘘をついたら一定時間動けなくなる。役割は戦闘員だ。」
「じゃあ私の番ね。私の能力は万物破壊と邪眼よ。万物破壊は触れたもの全てを分解し壊す。邪眼は見つめた相手の動きを止める。役割は戦闘員よ。」
「最後は小生か。能力教えないといけないんですかね?」
そう言って静の方を見たが静からの無言の圧力に負けて続けた。まあ、凄みのある瞳でした。
「能力は異常現象。世界中の気候を操れる。役割は妨害。」
なるほど……って覚えられるか!
そんなバンバン言われても覚えられねぇよ!
にしてもやっぱスケールでかいな。
みんな説明聞くだけでも強そうだ。
「そうだ、みんな、由良君の能力知りたくないか?」
静が唐突に話し始めた。
え?あ、知れるのか!
「知りたいですねー。」
「知りたいです。」
「知りたい!」
「知りたいわね。」
「ぜひ知りたいぞ。」
「知っておいた方が宜しいと思う。」
「知りたいなぁ。」
確実に半数越えたね。
まあ、俺も知りたいんだけどね。大体分かるけど。
「回答不可避」
誰もが静まり返る。
そして1分経った頃。
「分かった。彼の能力は魔術の王と思考と記憶の3つだ。魔術の王は……知っている全ての魔術を使える…!?思考と記憶は触れている他人の思考と記憶を読み取れる…凄まじく強いな。」
確かに説明聞くと俺TSEEEEEな。
それに知ってる魔術って……俺の頭の中では魔力が覚醒してから膨大な魔術を知ってる事になっている。俺はこれを魔術辞典って呼んでる。
「役割は戦闘員ですね?」
「うむ、ペアを組んでいるパートナーと役割は同じだから千と同じ戦闘員だ。」
ということは…
静単独で、
千と俺、
飛華流とリンドウ、
帝姫と零、
セイヤと雷起がそれぞれペアということか。
なるほど。
それからも雑談は続いた。
昼食を食べながらも雑談は続き、気が付くと日が沈みかけていた。
初仕事日本当に何もなかったな。雑談だけじゃん。でも守護者ってこんなもんなのか。まあ、平和が一番だな。
「じゃあ、そろそろ終わりにするか。今日も平和で良かった。何よりだ。解散。」
静の声でぞろぞろと部屋を出て行く者も居れば留まる者も居る。
「ちょっと、由良?ベッドが届いたわよ?」
「おぉー、届いたか。じゃあ俺の寝室に置くか。」
「そうね、そうしましょう。」
良いのか?本当にこれで良いのかな?
良い年頃の男と同じ部屋で寝て良いのか?
提案したのは俺だけどさ。
「序でに私の寝室のベッドもあなたの寝室に持っていきましょうか?まだ余裕が全然あるし、そうすれば私の寝室は他に使えるから。」
いや、ベッドを使っているサティー、パール、ヴァティーの3人にも確認しないとダメだろ。
「3人は良いって言っていたし、どうかしら?」お前にも思考の能力あるだろ。しかも良いのかよ。俺美女7人と同じ部屋で寝るのか。最高だな。
「分かった、それで良い。」
というか、そうさせてください。
「了解よ!」
部屋に戻るとフレキ、スレイプ、ニールの3人がリビングのソファーでくつろいでいた。
「ただいまー。」
「「おかえりなさいませ。」」
「おかえりー。」
「今日から隣の人達と一緒に寝るぞ。」
「「「え…」」」
そう言うと3人は同時に驚きの表情で飛び起きた。
「みんな同じ部屋で寝るらしい。」
「本当に!?マジかよー…」
「まあ、みんな仲良くしよう。」
そう言うとコネクティングルームになってるリビングの扉から「トントン」とノックの音が響いた。
扉の方に向かい、
「どうぞ」
と言って扉を開けた。
千かな?と思っていると、扉の向こうに現れたのは千、ではなく彼女の従者たちだった。
「「由良様、従者の皆様、今日から宜しくお願いします。」」
「「お久しぶりですね、なぜ宜しくされなければならないのか分かりませんが、此方こそ。」」
「宜しく。」
スレイプとニール、フレキ、みんな、険悪すぎる!
「やっほーー!ゆらりん!」
サティーが挨拶した。元気だな、あと相変わらず“ゆらりん”なのな。
ブチッ
あれ?何の音だろう。ブチッて鳴る様なものないと思うんだけどなぁ…
音のしたのは後方…つまりソファとかテレビとかある方だけど…
振り返るとそこには真っ黒のオーラを漂わせた恐ろしい形相の3人、否、3匹の鬼がいた。
「「「ゆ…ら…りん?」」」
震える声で、絞り出しているかのようだった。
「存在を消して私たちの記憶からも消しましょうか、ニール。」
「はい、お姉様。抹消させましょう。」
スレイプとニール怖すぎる。
姉妹の結束が何かイケナイ方向に向いちゃってる…
「コロコロコロコロコロコロ……」
フレキに至ってはなんかもうコロコロ言い続けてるし…
「お姉様、あれで片付けましょう。」
「いいわね、行きますわよ。」
そう言うとスレイプとニール姉妹が手を取り合い叫んだ。
「「幻想曲!!」」
すると、手を繋いだ手から魔術が放たれた。
まずい、この魔術はサティーには相性が悪い…
俺が消すしかない…
と思って相殺魔術を組もうとしたところで、もう1組の姉妹も魔術を展開した。
「「消音」」
2組の姉妹の魔術は轟音と衝撃波を伴って跡形もなく消え去った。
「あら、横から手を出してくるなんて、育ちが悪いわね。ねぇ、ニール?」
「ええ、全くですわ。本当に困った姉妹ですわね…あなた方が横から手を突っ込んで来なければあの元気と出しゃ張りを履き違えておられる女を消せたのに。」
「「いきなりA3魔術を室内で発動したあなた達の方が物騒で育ちが悪いと思いますけど?」」いや、結構長いぞ、セリフ。ハモるって…え、凄いな。
そんな姉妹喧嘩(姉妹vs姉妹)を繰り広げているとフレキも魔術を構築していた。
「破壊砲」
そしてサティーの方へ走り出した。
まずい、サティーが…
「さっきから、なんなのよ!こっちだって!破壊砲!」
サティーもフレキに対抗して向かっていく。
やばい、部屋が…
「「「「構築破棄」」」」
俺の魔力を使う時間も無いほど2組の姉妹計4人が素早く、同時に魔力を合わせて魔術を放った。
するとお互いにフレキとサティーの身体が離れる様に吹っ飛んだ。
「「サティー、部屋を荒らす気!?」」
「「フレキさん、部屋を荒らすのは止めなさい!どーせ片付けないんですから!」」
「「ごめん…」」
お互い叱られてしょげていた。
やれやれ、この調子でいけるのか……?
その晩、夕飯を食べて就寝準備を終えた後、再び千を加えて4人になった昼間同様の客が就寝をしに来た。
ベッドはもう運んである。
昼間の件もあり、不安だったがそんな心配をよそに千、そして俺と千の従者達はベッドに入るとすぐに寝てしまった。
じゃあ俺も寝るかな。
………………………………………………寝れん。
ダメだ、この状況は心臓に悪い、悪過ぎる。
ハーレム過ぎて寝れねぇよ。
右を向けば美女、左を向けば美女。仰向けから態勢を変えられない。
仰向けのまま何十分目を瞑ったのだろう、段々眠くなってきた。よし、寝れるな。
「んっ…」
………………………………………………おい!!!
あぁ!もう!やめろぉ!眠気が飛んじまったよ。あー、くそー……
「起きてください、時間ですよ。」
「ん……おはよう、ニール。」
目が覚めると周りには誰も居なく、俺だけがだだっ広いベッドの上で寝っ転がっていた。
体を起こすとニールがベッドの下に佇んでいた。どうやら起こしてくれたらしい。
寝不足か、気持ち悪い、頭痛がひどい。
寝不足の原因は昨日のハーレムもあるが、実は他にも昨夜ある事が起きた、起きてしまった。
故意に見てしまったわけでは無い。
思い出しただけで気持ちが沈んでしまう。
これからシリアスです。
お願いします。