夢オチが良いです。
今回は遅れましたが、次回から通常通りに戻れます。
ビシバシ書きます。
目覚めると、そこは白いパネルに覆われていた……まさか、ここは…病室!?
なわけなかった。普通に自分の部屋だった。
というか、この空間を自分の部屋だと思ってきたあたりが不味いのではないだろうか。
はぁ、夢落ちとかないかな。
今思えば千と一緒に寝たのって今回が初めてじゃなくてね?
いつも普通にベッド入ってきてね?
なんだよ、全然特別じゃないじゃんか。
でもアレだな。そうやって言葉にして言われるっていうのがイイんだよな。
好きな人に告白“される”のが良いんだよね。
したくないし。
まあ、多分それと同じ感じだ。
注・告白された経験安定のゼロ。
まだ隣で寝息を立てている千を少しずらし、喉が渇いたので冷蔵庫まで行き、冷えたペットボトルを口へ運ぶ。
充分過ぎるほどに冷えた水が喉の乾きを潤す。
「私にも頂戴。」
不意に背後から聞こえた声に振り向くと、
そこには上半身だけを起こした千の姿があった。
どうやら千を起こしてしまったようだ。
「ほい。」
最初と比べ半分ほどの重さになったペットボトルを放り投げる。
まだ寝惚けているのか、ゆっくりと放物線を描いたそれを取りこぼした。
「…ありがと。」
千はボソッとそう呟いた。
暫らくすると、ゴクッゴクッ、と冷水を飲む音が静かに響く。
「今日は休みだけど、どうする?」
「…うーん、そうね、零と帝姫さんを誘って外に行かない?」
あれ、でも外に出ちゃダメなんじゃ?
「…外に出ても良いのか?」
「隠れて出ちゃえばいいのよ。」
悪気の無い顔でそう言った。
あと1つ、昨日気づいたことなのだが、千の耳の裏に痣があった。魔力継承者には痣があったんだと思い出したが、アレは何の形だろうか。一瞬すぎて、それとまじまじと見れなくてわからなかった。
結局零も帝姫さんも外に出ることが悪くないかのように、スマートに転移して城下町“スリーポ”に着いた。
「由良君、今日は沢山教えてあげるよ。」
青少年過ぎて言ってることが危なく感じてしまうよ、零さん。
「あ、ありがとうございます。」
「由良…あの飲み物買ってきて。」
帝姫さんは普通に俺をパシらせる。
「分かりました…」
無論、断れないのである。
「あ、この国お金は?」
「店員に痣を見せれば無料だよ。僕や帝姫さん、千は見せなくても大丈夫なんだけどね。…名目上守護者は町に来ては行けないことになっているけど、町の人も僕らが外に出てくることは分かってるんだ。城を守るという仕事にはこの城下町を守ることも含まれてる。だから、この町の人は僕らに感謝してるんだよ。恩返しってことかな?まあ、でもそういうことだからあんまり高価な買い物は出来ないけどね。」
なるほど…気後れしてしまうけど、恩返しならいいか。
とりあえず帝姫さんのパシリと成る。
でもさ!
「あの、俺、無印じゃなかったんですか?」
「「「!?」」」
あっぶねぇ、気付かなかったら恥ずかしい思いを。
「あ、でも君ならもう結構有名らしいから顔パス行けるんじゃない?顔写真は一部のお店にあるしさー。」
「じゃあ、行ってきます……」
そして、数分後俺は顔を赤くして戻ってきた。
注・修飾すると手ぶらで。
簡潔に言うと店員に守護者アピールをしたが全く通じなかった、ってことだ。
泣きかけている俺の肩を優しく摩る千、そしてその光景を見て笑う零、結局自分で買ってきた飲み物をゴクゴク飲み続ける帝姫さん。
周囲の人々はそんな俺らを温かく、優しい目で見ていた。
それから色々な名所を回って、時間も時間になったので城に帰った。
俺は今日の日を平和だ、と思った。
然し争いは終わった後。
平和は争いの為に、争いは平和の為に有るのだと思った。平和の為に争い、争う為に平和を壊す。
俺ら守護者はそんな前者なんだ、と。
争いは平和を守る為にも、生む為にも、必要なのだ、と。
そんな現実が哀しい、と。
そう、思った。
そんな平和は長続きはしない_______。
ありがとうございました。
もう一つの方も書きます。
宜しく御願いします。
P.S.共同制作します。