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大学生活1年目②

さて、そんなこんなで巣鴨と自分の住んでいる町の散策で入学式迄の2日間を過ごし、当然であるが、入学式が訪れた。

入学式当日は父親が付き添いで来ており、

一留の恰好はスーツにネクタイとまあ一般的な恰好であったが、

理系の学校であることも関係したのだろう、

いかにも「我オタク!我オタク!」と主張しているような服装をしてくるものの姿もちらほら。

迷彩服を上下揃え、正装としていたものには驚きを隠せなかったが

「これが大学か」と良くわからない納得をしたのだった。


入学式を追え、父親と食事をし、家路に着く前に、強欲寄生根性を発揮し、

父親に小遣いをせびり、3万円を徴収した。

ちなみに一留の月の仕送りは8万円/月であり、その他家賃、携帯代金は親払い。

電気ガス水道等の光熱費と食事及び交際費をこの8万円でやりくりする事になるのだが、もらいすぎだったといまさらながらに反省。


翌日カリキュラム説明の為に登校した一留は、サークル勧誘の激しさに度肝を抜かれた。

説明会時に隣に座ったいかにも真面目そうなSWS君と軽く仲良くなり、サークル勧誘の話を受けていたが即効で帰宅。

SWS君は確か参加。(今思えばここでサークルのいずれかに所属していれば・・・)

とりあえず考えるという優柔不断を発揮し、サークルは後回しにした。


翌日から、講義が始まるが、SWS君を中心として6人くらいのグループを作り食事や昼休憩、講義がない時間はそのグループ内の誰かと町の散策など、学生らしく生活。


そして、1週間後、待ちに待ったネット回線が開通したのを機に、前もって学校で必要だとして購入してもらっていたノートPCにさっそくウルティマオンライン(以降:UO)をインストールし、UOを楽しんだ。

性能の良いPCと高速回線を堪能し、毎日深夜1時前後までプレイ、就寝という生活スタイルを送っていたのもこの頃だった。(この頃まではまだまともな生活を送っていた)


上京し、一人暮らしを数日し、都会を少し知った気になった一留は新たに生まれ変わった自分をUOのキャラクターに投影したくなり、それまでプレイしていたキャラクターとはお別れ。

新しいキャラを作成。


最初に作ったキャラクターはGoldを稼がなければならないという理由から、育成はだるいが、育成しきれば簡単にGold稼ぎができるというテイマー(動物・モンスター使い)という職業を選択。

学校から一人暮らしをしている町に帰り、やきとり、おむそば、スーパーや商店街での総菜購入(おばあちゃんが自分の家の駐車場と思われるところで焼いているやきとりは最高にうまかった。)、もしくは王将やすきや、ラーメン店等の外食チェーンで食事をとり、家に帰ってUOをする事が日課であった。

ちなみに、テイマーを育てる為には、Animal Tamingというスキルを猫や豚、イノシシ、牛、に一回ずつ使用(一回使用するのに10秒くらいかかる)し、スキル値を上げていくという地味な作業をひたすら繰り返す事になるのだが、新鮮だったためもくもくとその作業をこなしていた。


脳死状態でそんな作業をしていればさすがに何も考えていない一留でも飽きてくるのである。

そこで、気分転換にPvPキャラを作成する事にした。

職業は「EIフェンサー」

フェンシング(槍)の武器スキルを駆使し、

敵を突きながら、魔法攻撃で敵の息の根を止めるというスキル構成にした。

攻撃に特化したこのスキル構成には弱点が存在した。

UOというゲーム、キャラクタービルドはいくつもあるスキルを好きに訓練して行えるのだが、

「1スキルの最大値は100、1キャラクターが配分できるスキル値は700迄」というしばりがあった。

(ちなみに、一つのスキルに対して100迄あげるというのが当時の主流)

このため、一般的に戦闘主体のキャラクターをビルドする場合、武器を使用して敵を攻撃する、戦士である場合、攻撃スキル(槍や剣や鈍器、弓を扱うスキルの中から二つ近接武器スキル+弓が基本だったかな?)とそれらの武器で敵を攻撃した際にダメージが+されるスキル(たしか2つくらいあったはず)とモンスターから受けた傷をいやす為のヒーリング(包帯を巻く)スキル、盾を持つのであれば盾で敵の攻撃をはじくパリイングスキル、敵からの魔法攻撃に耐える為のスキル、戦士といってもある程度の魔法は使えると便利なため、魔法を扱う為のスキルでスキル合計値700

魔法使いの場合

魔法を扱うスキル、魔法攻撃力を上げるスキル、MP回復スキル、魔法耐性スキル、素手スキル(魔法詠唱の際に敵から攻撃を食らうと詠唱妨害されるため、敵からの攻撃に対して避ける為に必要だった)+その魔法使いの特色を出すスキル

例:ハイドスキル(姿を見えなくする)、アルケミー(爆弾投げの攻撃力アップ)、書写スキル(マジックリフレクションという魔法を跳ね返す魔法を強化できる)、毒スキル(敵に毒魔法をかけた際のダメージ量アップ)などのスキルビルドを行う。


これに対してEIフェンサーは

武器系で必須スキルとして槍を扱う為のフェンシングスキル、攻撃力をアップさせるためのスキル(2つ)魔法を使うためのスキル、魔法攻撃力を上げるためのスキル、MP回復の為のスキル、魔法詠唱の際に詠唱妨害されないようにする素手スキル

それぞれのスキル値を100にした場合、これで合計最大値700に達してしまう。

こうなってくると魔法耐性スキルを入れる隙間がないため、泣く泣く断念しなければならなくなるため、「魔法攻撃に弱い」という弱点が存在したのである。

ただ、その分攻撃力は高かったため、使っていて非常に楽しかった記憶がある。


長くなってしまったが、EIフェンサー育成の話に戻ろう、武器関連のスキルをみどり先生と呼ばれる、耐久の異様に高いゾンビが沸くダンジョンで殴り続けるという単純なものであった。

これをやはり、PC前で飯食ったり、TV見たりしながら延々行っていた。

一人でUOをする生活にさみしくなってきたころ、良さそうなギルドの募集があったため、金稼ぎキャラのテイマーで入隊。

当時IRCというチャットツールがメインのコミュニケーションツールであったためそのギルドの面々とチャットをしたりしながら、テイマー含めたつまらないスキル上げ時代を乗り切った。

そのギルドが自分をUOという底なし沼に沈める為のきっかけの入口なってしまうとは思ってもいなかった。


大学生活では相変わらず、SWS君を中心としたグループの面々とつるみながら、中には当然地元が都内という超シティボーイもいる為、学校回りを少し遠出し、散策を行った事が記憶として強いが、逆に言うとそれ以外の記憶がほぼ無い・・・。体育の移動がかったるいという記憶があるぐらいである。


UOのほうは、つまらないスキル上げも、IRCでギルドのメンバーとしゃべりながら、行うと苦痛にはならなかった事を覚えている。


また、EIフェンサー育成中に派閥戦争という大規模PvPを売りにしているコンテンツの中で、

STS君が運営しているギルドが有り、一緒にやらないかというお誘いがあったので、急遽メイジキャラ(スタン+ハイドスキル持ち)を育成し、参戦。しかし、タイミング的に派閥戦争というコンテンツはオワコンになり始めており、プレイ人数が激減。大規模PvPが売りであった派閥戦争であったが、それもかなわぬ状態になってきていた為、

STS君のPVPギルドは方向転換するべく、派閥戦争から抜け出し、その頃流行りだしていた仮想WARというコンテンツに移動しようという話になった。

派閥戦争というコンテンツと違い、仮想WARというコンテンツはギルド間での戦争であり、大規模集団戦がメインの派閥戦争に比べ、小規模~中規模の集団戦を行うというコンテンツである。

ギルドとしての強さを問われるコンテンツであり、仲間との連携や、絆が重要なコンテンツであった。

また、この仮想WARというコンテンツ、一留に遭遇戦という概念を覚えさせ、さらに奥深くUOのPVPにはまる要因となった。


そんなこんなで大学生活初のゴールデンウィークの到来。

ホームシックになっているわけではないが、地元に残った友人や一緒に上京した友人と地元で会う事が楽しみで帰省。

地元では一切つけなかったワックスを付け(一応大学ではつけている)新幹線に乗り込み、

地元で特に仲の良かったSWTR君に駅まで迎えに来てもらうことに。

当時は何も突っ込まれなかったが何年かした後「東京いくとこうなるのか」と思っていたと言われ「変だった」といじられることになる。


さて、地元に帰ってきたが、する事といえば、ラーメンを食って解散というのが高校迄のSWTR君との付き合いかただった。

が、18歳になっていた我々は免許を取得し、車という移動手段を手に入れたというのが高校時代とは大きな違いだった。(ちなみに一留はこの時は免許取得していない)

車という移動手段を手に入れた久しぶり(といっても1か月ぶりくらいだが)に再会した友人たちとともに深夜の無駄なドライブ、ファミレスでのおしゃべり(女子か)を繰り返し、大学1回生のGWの夜を過ごすのであった。


また別の友人これはどちらかというとやんちゃなタイプでKZY君というのがいたが、やはり彼も運転免許を取得し、車を乗り回していた。

頭は地元でも随一で悪かったと思われるが雄としての本能だろうか、何故か女性の影がいつでも付きまとい、女性の扱いについては長けていたと思われる。

そんな彼との遊び方はやはり車という武器をを生かすため、ナンパを行う事であった。

地元の駅のロータリー周辺や海辺のナンパスポット、少し遠出をしてうろつくなどの不審行為を連日連夜連発した。

行動範囲、移動範囲の割には女性には一切声をかけず、時間を浪費。

当然童貞の一留にナンパする等という行為は出来ずやきもきしたのを覚えている。


GWも終わりに差し掛かり、GW終了3日前くらいに東京の居城へと帰宅。

休みを利用してUOを狂ったようにプレイした。

この頃は、DuelPitと呼ばれる1対1を好むプレイヤーが集まる場所へ足しげく通った。当然休みであるため、朝までプレイしてしまい、昼夜が逆転。

講義が始まっても生活リズムが戻らず、3日ほど欠席した。

心では学校に行かなければならない事をわかっているのだが、ここには厳しかった親もいない・・・そう、朝方までUOをプレイし、朝方就寝、18時ごろ起きるという糞行為が身についてきてしまった時期である。頑張って何とか登校するものの、週に1回いくかどうか。


6月に入る頃にはSWS君グループの仲間からは「レアキャラ」と呼ばれるようになり、講義にも徐々に付いていけなくなる。

また、登校自体をしないため、講義がどこで移動教室があった時など場所がわからず、などの弊害が出てさらに講義を休むという負のループに突入。


UO生活では、この頃、廃プレイを繰り返し、遭遇戦や仮想WARを長時間楽しみ、自分の腕をあげていた。しかし、ノートPCでは限界があり、HDDの読み込みの影響で、1秒くらいのラグが定期的に発生しており、それが原因で敵プレイヤーに負けるという事があった。

ストレスフリーでUOを楽しみたいという気持ちから、デスクトップPCの購入を考え始めた。

ギルドのマスターは㍶に詳しい事もあり、相談によく乗ってもらっていた。

また、目標の㍶スペックを決定し、㍶購入費用を捻出するため、アルバイト情報誌を読み始めた。

爽やかで女の子と出会えそうなバイトという事で

自分の容姿を考えずにホール要員としてファミレスバイトに応募するもまさかの不合格。

バイト面接で不合格を食らうという人生最大級の恥辱を味わった一留は心に大きな傷を負うのであった。


また、仮想WARでは人数不足により、ギルドとして参戦する事が少なくなってきており、一留は一人でギルドVsギルドが始まったタイミングで漁夫るというプレイを繰り返していた。

また、同じように一人の敵プレイヤーを見つけると1on1をしたりと・・・。

集団戦を目的に楽しんでいるギルドのプレイヤーたちはさぞうざかっただろうと思う。

とはいえ、時間は遅いが、3人程度のActは日々確保できていたため、少数戦は毎日行っていた。

毎日決まったメンツでプレイし、自分たちよりも多い人数のギルドにも勝利できることが増えてきたものの、3倍~の人数差になると、押し切られる事が多く、ストレスがたまることもしばしばあった。同じような状況のギルドは他にもあり、そのギルドとの合併の話が出た。

決定者は一留ではなく、他メンツであったが、あまり他者との交流を好んでする人たちではなかったと思ったが、なぜか快諾。

合併し、ある程度のActを確保する事が出来たギルドは快勝に快勝を重ね、仮想WARというくくりではあるが、TOP3には入るギルドに急成長。

ただ、元居た人たちのActが段々減っていき、しまいには消えてしまったのはさみしかった。

ギルドマスターであるSTS君は続けていたものの、元居た人たちの8割は消えた。


と、ネガティブ要素もあったものの、合併した先の人間たち残った元居たギルドメンバー(一留含む)の相性は非常によく、UO内で常に遊ぶ中になっていた。時にはPK、時にはPKK、FPK、いろいろやった。

この個性の強い面々と行動をしていると常に、もめごとや楽しいことが発生する為、UOの底なし沼にさらに嵌ることになる。


家の腐り待ちするのに何時間もハイドしながら見張りをし、排除用のPKが来れば、PvPを楽しみ、

初心者がうろついていれば気分によっては助け、気分によってはいやがらせをする。

リアルがうまくいかない自分のうっぷんをげゲームの中で発散してたというのもあるんだろうなあ、、と今振り返っては思う。(たぶん3割くらいはそうだと思う。あとは、元々の腐った性格がそういうプレイを好んだんだろう。)


リアルは地の底、それとは相反して、UOはこの時期からしばらく、最高に楽しい時期をこの仲間達と過ごす事になる。


ちなみにこの頃の生活リズムは

18:00 起床

18:30~19:30 迄食事(出前や近場の食事処)

20:00~6:00 ゲーム


みたいな感じ。

食事は出前であれば

・そば・うどん屋

・ピザハット

・ドミノピザ

・ピザーラ

・KFC

・中華屋(ここにはよく食べにも行った)

外食にいくのであれば

・中華屋

・ちゃんぽんや(スタミナちゃんぽん激うま、九州ラーメンという600円で食える激うまラーメンもあり)

・王将

持ち帰りであれば

・王将

・やきとり

・おむそば

こんな感じでどれかを食ってた。


当然であるが、1日一食とはいえ、食費はそこそこついた。

完全引きこもりの体制がここで完成したというわけである。


めしくって、風呂入っている間以外はUOを狂ったようにプレイし、そこそこな有名プレイヤーへ。

UOばかりではなく、くだらないオンラインゲームを色々試してたこともあった。

ぎこねこオンラインみたいなもんもあったなあ・・あんなもんどうやって見つけた来たのか。くそげーだったが。


そして、テイマーの育成もこの頃ほぼ完了。


このくらいの時期より、UOにPublish16というパッチが入り、UOの仕様が大きく変わるという情報が入り始める。

これにより、DeceitWarが終わってしまうという事で、1か月くらいの期間になるが、知り合いのDeceitWarギルドへ入隊させていただいた。

DeceitWarはレベルが高く、よい刺激を受けることができた。


7月に入りテスト期間中になり、テイマーが所属しているギルドのマスター(STS君)からオフ会をやろうという誘いを受けた。

オフ会という概念をそこで初めて知ったのだが、楽しそうだったので、「Yes参加です」と即答。

とはいえ、テイマーが所属しているまったりギルドのオフ会であったため、マスターの自宅で開催。

マスターの奥さん(UOプレイヤー)ともう一人のギルドメンバー、一留の計4人での開催だった。

ゲーム内と現実のギャップを新鮮だと感じながら、たこやきパーティーオフがスタート。

色々な話をしながら、たこやきの写真を派閥ギルドのメンバーBBSにアップロードするなどして、楽しんだ。

飲みなれていない酒(当時の一留はビール100mlくらい飲む程度で潰れて寝ていた。)を飲み、

マスターの家に泊めてもらい、朝食迄いただき、帰宅した。


バイトのほうだが、

面接2件目、今度は中華料理屋の面接を受け見事合格した。

ここでもウェイターを希望し、合格したわけだが、

初日から3日間ビール瓶を18時~22時まで拭き続けるという愚行に嫌気が差し、ばっくれた。

バイト時間を18時~と設定したのは講義を受けて、帰ってくる事を計算に入れての事だった(気持ちだけ)

ばっくれた事から、自分の中の腐れ根性人間がそのすさまじいポテンシャルの片鱗を見せ始めた。

バイトをバックレはしたが、給料はもらう!という謎めいた強心臓の持ち主である事から、1か月後には中華料理店迄伺い、給料をもらってくるという今ではとてもできないような行動をした。

とはいえ、3日分のバイト代をGET。

初の東京でのバイト給料に感慨深さを感じるもばっくれた事には変わらない。


こんなことでPC購入代金がたまるのであろうか心配だったが、

そもそもUO廃プレイのおかげで基本引きこもってUOをしているだけの生活。

特にバイトをしなくても、食事は朝に寝て夜起きる生活であったため、1食で済み、

光熱費込みで1ヶ月4万円程で生活が成り立っていたため、月間4万円は貯金に回すことが出来た。

この頃の食事は近くのスーパーの惣菜かやきとり屋の持ち帰り、お気に入りのオムそばや餃子の王将の餃子、出前(ピザ、うどん、KFC等)コンビニ弁当だった。


そしていよいよテスト本番。

何故か当時「大学は運がよければテスト受けなくても単位もらえる」というわけのわからない妄想に取り付かれていたため、2,3教科のみテストを受講し、あとは全て放棄した。


一足早くテストもおわり(テストを放棄した為)、UOに没頭しまくる日々を送っていたある日、夕食をデパートのお惣菜で済まそうと出かけた日だった。

「デパ地下でバイトしてるっていったら都会っぽくね?」

「バイトもバックレてしまったばかりでなにもしていないし、夏休みの都会人アピールに使えるな」という邪な考えから、即バイト募集の記事を探しだし、面接の依頼をする為にバイト受付係へ電話した。

翌日バイトの面接を取り付けた一留は意気揚々と面接へでかけ、結果合格。


出社日初日の配属先を確認で言われた言葉は「鮮魚店」・・・魚屋だった。

思ってるのと違うなあ・・と思いながらも


自分の寝る時間、起きる時間を考慮し、18時~22時の間でシフトを組んだ。

仕事内容は、魚捌き職人が捌いた魚のあらの片づけ、まな板の掃除、売り出しものへのバーコードシールのはりつけや声出しだった。

くそのような仕事がほとんどであったが、声出しは楽しかった。

魚やっぽく略語を使いながら接客すればよいと考え、

いらっしゃいませ⇒しゃーせー、しゃいっせぇ~~

いらっしゃいませ~x10⇒しゃせしゃせしゃせしゃせしゃせ!!

などと自分の言葉を勝手に作り、接客。自己満の世界に浸ることができた。

しかし、基本的には自分の想像していたしゃれたバイトでもなんでもなく、糞作業をさせられ、2日目にして部屋が生魚臭くなるという現実におののき、戦意を喪失しつつあった。

そして運命の3日目、バックレである。

そしてまた、1ヵ月後にまた給料だけ受け取りいくという暴挙に出た。


UOではこのくらいのタイミングでPub16が入り、DeceitWarが終了。

実はこのPub16というパッチ、一留とは相性が良かったらしく、UOPvPerとしての格を一段上げる事になった。


この辺から本格的に大学生活も人間としても終わった感が出てきた。

まだ1回生夏休み前なのに、だ。

当然前期の取得単位数は0だった。


そして、長い長い夏休みに突入するのである。

大学生の夏休みは長い。

テスト期間を含めると2か月くらいあったんじゃないか。

7月中旬~9月中旬くらいまで休みだった記憶がある。

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