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夜1

夜。


外出していた執事のダンフォルディアが帰って来た。稲光とともに。

漆黒の髪と目を持つダンフォルディアは、黒のタキシードとあいまって、夜の闇に完全に溶けている。

稲光に浮かぶ姿が異様に細長い。

玄関のエントランスをぱたぱた縦断中だった青ウサギは、悲鳴を上げた。

「ギャー!」

ダッシュで走りさる。

青ウサギの悲鳴を聞きつけて、黒ウサギが姿を見せる。

エントランスにずかずか入ってきたダンフォルディアを見て、会釈しただけだった。

「青ウサギはイリスの所ですか」

「恐らく」

ダンフォルディアは小さく嘆息した。

「外は嵐です。屋敷には、さしあたって影響はないでしょうが、庭には暫く出ないように」

黒ウサギがこくりとうなずいて、窓の外を見た。

しとしと、雨が降っているだけだった。


この『屋敷』にいるモノたちの中でヒトの姿をしているのは、イリスとダンフォルディアだけである。

青ウサギの後を追うように、イリスの部屋にやって来たダンフォルディアは、しかし、青ウサギの後を追って来た訳ではなく。

「イリス、只今戻りました」

「ああ」

イリスは読んでいた本から視線も上げずに返事を返した。

青ウサギはイリスの影に隠れて、イリスの腕をぎゅっと掴む。

イリスの部屋は、所謂、壁一面が本棚になっている。暖炉、ドア、窓、天井以外は、本で埋め尽くされている。


イリスは、本を閉じた。

「白ウサギ」

白ウサギが本棚の一角から本を持って出て来る。

イリスの持っていた本と交換すると、先程までいた、本棚の一角に、ちま、と入り込んでいる。

「そういえば」

ダンフォルディアが口を開く。

「刈られた草が散乱していましたが」

「あぁ」

イリスは、わずかに視線を天井に向けて。

「明日にでも赤ウサギが続きをやるだろう」

「今ではなく?」

「雨は今止めた。乾いてからでいい」

窓の外は確かに雨が止んでいた。

屋敷内の天気を操作しているのはイリスである。

魔法遣いであるイリスにとってそれは容易いことである。

『魔法遣い』なのだから。

「所でダンフォルディア」

「はい」

「青ウサギを起こさずに運べるか?」

ダンフォルディアは、珍しく嫌そうな顔をした。

「耳を掴みますから起きますよ」

「だろうな」

イリスは嘆息して立ち上がる。

イリスの腕をぎゅっと掴んだまま、眠ってしまった青ウサギをもう片方の手で軽く支えて。

「器用だな。相変わらず」

イリスが小さく呟く。


最後まで読んで頂きありがとうございます。


我ながら、説明が足りな過ぎるな、と思いつつ、試行錯誤しながら書いておりました。


青ウサギの可愛らしさが伝われば…と、思いながら書いていました。


ご意見、ご感想を寄せて頂けましたら嬉しいです。

読んで下さって、ありがとうございます。

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