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腐女子
「今帰ったぞ」
「お帰り~~」
アイツは今日も上機嫌で俺を出迎える。
「あんね、俺のクラスに腐女子がおったよ!」
「へぇ~」
「うん。やっぱ可愛い」
アイツの「は?」に俺が「えっ?」と応える。
「えっと……、腐女子って可愛いの?」
「うん。腐女子は可愛いんだって」
マジで? と応えるアイツは満面の笑みだ。
「だからって、お前が可愛いって訳じゃ――――」
「わぁ~~っ、うち可愛いんだぁ~~」
アイツは俺の話もろくに聞かずバンザイしてハシャギ回っている。
「腐女子ってね、料理が出来て、裁縫が出来て、可愛いんだって」
「マジで? 最高じゃん」
「ん~~っ。でもね、現実に戻れないんだって。残念!!」
最後の言葉に力を込めてアイツを見つめる。俺の視線を無視して、そっか~~可愛いのか~~。と、まだ言っている。
だから
「そこはお前に当てはまらないと言っている」
のに、全く人の話を聞かない。こういうのを勝手耳と言う。
「現実世界に戻れないんだって!!」
アイツをじっと見つめる。
「そっか~~。それは残念だねぇ」
「お前の事だ」
「うちは良いの。もう売れてるから! 棄てられない様にしなきゃね」
アイツはそう言ってニッコリ笑った。
………くぅぅぅっ………腐女子めっ!!




