体重
「ねえ。お前の体重って何キロあると?」
俺の質問に、アイツはピクッと体を震わせる。
「……何で?」
「だって女の体重って分からんじゃん。見当も付かん」
俺の言葉にアイツは心底嫌な顔をする。
「え~~~っ。女に体重を聞くもんじゃ無いし。おしえ~ん」
アイツは断固として応え無い。
「もも。お前の体重何キロ?」
「四十ちょっと」
姉2号はすんなり応える。
「良いな~。軽くて~」
? 俺は首を傾げる。
「四十キロって軽いと?」
「軽いし、ねえ?」
アイツは姉1号に同意を求める。姉1号はうんうんと頭を上下させる。
「じゃあ、いちごは何キロ?」
姉1号に訊く。
「は? 何で応えんといかんと? セクハラだ。変態!」
なっ…何? 体重を訊いただけで、変態だと…?
「セクハラ」
「変態」
「セクハラ」
「変態」
女たちが嫌な言葉を連呼し始めた。何とかしなければっ。
「そう言えば計太郎、お前痩せすぎだからそのままデカく成ったら、ア〇ガールズの田中みたいになるぞ。太れよ」
弟は、俺が昔ゴムまりの様に太っていたので、太るイコール見苦しいと思っているらしい。
「そうだよ。あんな風に成ったら気持ち悪いよ!!」
よし!俺の話題からそれたな。小さくガッツポーズ。
弟は食が細く偏食が物凄く多い。体重は“るいそう”と“普通”の境のライン上。夏休み前より夏休み明けの方が体重が減っている事がある。『ちゃんとご飯を食べさせていますか?』というプリントを貰って来る。
「ご飯を食べさせて無いみたいじゃん! ムカつく~」
プリントを見てアイツは怒る。
「ご飯食べろ! ちゃんと食べろ!!」
アイツはいつも弟に言う。弟はご飯は食べるには食べるが、おかずを食べ無い。いつも「おかずも食べろ!」と怒っている。
「お前があんな風に成ったら、一緒に歩かんけん!」
「あんなん成ったら、避けて通る!」
姉1号2号も攻撃を始めた。
あーーーー……ちょっと可哀想か? ……まっ、良いか!!




